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『クレイジーケンバンド』のギター担当である小野瀬雅生氏は、かなりの食通、もとい”食いしん坊”として筆者もリスペクトしていますが、その小野瀬雅生氏に

「天丼界の東の横綱」

とまで言わせる、横浜市の真金町にある天丼専門店『豊野丼』をサクっとまとめてみました。

筆者もちょいちょい通ったのですが、さして顔を覚えられる事も無いほどに”濃い常連”たちに囲まれて、キャラの強い大将が織りなす”豊野丼劇場”には賛否が分かれる所ですが、それも含めて『豊野丼』の魅力である事は間違いありません。

一体、何が多くの人々を惹きつけるのでしょうか?

強烈な個性が際立つ『豊野丼』の大将

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こちらは『豊野丼』のベーシックスタンダードとも言える『海鮮丼』(800円)のヤケクソ盛り(プラス150円)で御座います。

海老、鱚(キス)、穴子に野菜が乗った一品で、初めて『豊野丼』に来た時に

「何を頼んで良いのか分からない」

みたいな時には、コチラの『海鮮丼』を頼みましょう。一通りの具が乗っているので『豊野丼』の実力を計るにはもってこいかと思われます。

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と、軽く『豊野丼』の大将と言うかオヤジをスルーしつつ、とりあえず『海鮮丼』を紹介してみました。

『豊野丼』を司る成分は多々ありますが、その7割は個性的な『豊野丼』の大将のキャラで構成されています。

とにかく喋る!

天婦羅を揚げながら喋り倒す!!

女性客が来たなら、更に3倍増しでセクハラトークを交えて喋りまくる大将ですが、もともとはシャイな性格で、その性格を治す為に店で喋るようになったと言う都市伝説があります。

大将の滑り続けるギャグを支える『トモさん』

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天丼と言えば『海老天丼』こそ至高の存在ではないでしょうか? そばで言えば”かけそば”に相当するベーシックスタンダードな丼で御座います。

こちらの『海老天丼』も800円とリーズナブルな価格設定にも関わらず、海老が二本入っています。

ついつい日替わりの限定丼や『海鮮丼』などを食べてしまいがちですが、一度はノーマルな天丼である『海老天丼』を食べて欲しいですね。

『豊野丼』の美味しいタレと海老があれば、他には何も必要ないと痛感する一品です。

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超個性的な『豊野丼』の味を支える裏方、と言うよりは滑る大将のオヤジギャグを拾ってフォローする『トモさん』の存在は偉大です。

丼と言えば御飯ありきのメニューですが、豊野丼の美味しい御飯を綺麗に盛り付け、さらに

「天婦羅を貼り付ける」

と言う技術は、恐らく大将を上回る実力の持ち主でもあります。

そもそもが「天婦羅を貼る」とか、ちょっと意味不明ですが『豊野丼』の最終形態”ヤケクソ盛り”を肉眼で見ると、その言葉の意味が分かると思います。

あのキタナシュランにも輝く『豊野丼』

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天婦羅と言えば海老ですが、江戸前の天婦羅と言えば穴子の存在を忘れてはなりません。

筆者も大好きな穴子の天婦羅がドーンと乗った『穴子丼』も、この『豊野丼』に来たなら食べて欲しいメニューのひとつです。

ふわっとした柔らかい穴子の天婦羅と、東の横綱『豊野丼』のタレが織りなす絶妙なハーモニーは、恐らく穴子を一番美味しく食べる手法のひとつかと存じます。

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とにかく店構えが地味と言うかキタナシュラン系な『豊野丼』で御座います。

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あまりに地域に溶け込んでいるので、今でも間違えて隣の『天ぷら豊野』に入店してしまう人が後を絶ちません。

恐らく、貴方が入りたい店は『豊野丼』であろうと思われる会話を耳に挟みながら、隣の店に吸い込まれて行く人々を何度見た事か。

「先週、テレビでやってた!」とか友達と和気あいあいと喋りながら隣の『天ぷら豊野』に並んでいる人達に言いたい、声を大にして言いたい

「貴方が並ぶべき店は、コッチの汚い方の店ですから!」

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なお、外観は非常に油ギッシュですが、店内もそれなり油ギッシュかつ天婦羅の油が店内の空気に少なからず混ざるので、訪れる時は

「豊野丼に適した服装」

で行く事をオススメします。とにかくカメラのレンズに優しくない店内の空気は、非常に食欲をそそる香りと油煙で満たされているので注意しましょう。

盛りが半端ない『豊野丼』

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そんな『豊野丼』の看板メニューと言えば、やはり店の看板を背負った『豊野丼』(1000円)ではないでしょうか?

ぶっちゃけ『海老天丼』に海老が一匹プラスされただけとも言えますが、海老が二本と三本ではビジュアル的にも違いがあります。

とにかく『豊野丼』は盛りが良いので、普通の丼でも他店の大盛りくらいのボリュームがあります。

なので、食が細い人は男子でも「御飯少な目でお願いします」とオーダーする人が少なくありません。

さらにシステム的にはプラス50円で大盛りも可能!

さらに、もう50円プラスすると”てんこ盛り”となり、かなりの大盛りになります。

更に最終形態の”ヤケクソ盛り”となると、もはや完全に”デカ盛り”の世界なので、普通の人では完食するのは非常に厳しいと思われます。

筆者も一度”ヤケクソ盛り”にしてみましたが、その後の取材に影響するので、それ以降は”大盛り”で安定する事にしました。

日替わりメニューから目が離せない『豊野丼』

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こちらの写真は鯨を使った、ホエール旨さの『鯨天丼』で御座います。

基本メニューの他に、日替わりや数量限定で”スペシャルな天丼”を出して来るのも『豊野丼』の魅力のひとつです。

下の写真は『いか天丼』的な何かで、意外とイカ系な天婦羅がレギュラーに無い『豊野丼』的には、逆に珍しいメニューとも言えます。

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さらに季節に応じて『鱧(ハモ)天丼』なども出るので、一年を通して旬の魚、旬の天丼を味わう事が出来るのです。

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特に関東ではなかなか食べられない”鱧の天婦羅”は筆者の大好物でして、どんだけ遠くても鱧が美味しい季節には『豊野丼』に訪れてしまいます。

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他にも『鮪(マグロ)天丼』などの創作系もしれっと出して来るので、ちょいちょい通いたくなる衝動に駆られます。

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「マグロを天婦羅にする」と言う大胆な行為も、何気に大将の腕にかかれば朝飯前の模様。レアに揚げられたマグロは意外と天婦羅として美味しいです。

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『豊野丼』 総評

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そして『豊野丼』のレギュラーメニューの最高峰が、コチラの『黄金丼』(1200円)で御座います。

海老が二本で野菜が乗ると言う構成は『海老天丼』(800円)と同じですが、その海老の大きさが全然違います。

グラフィック的にも、コチラの『黄金丼』が一番写メりやすくインパクトがあるので、この『豊野丼』に訪れた事をSNSで友達に自慢する際には、この『黄金丼』を斜め上45度の角度から撮影すればドヤれる事、間違いありません。

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いささか常連客へのサービスと、普通客(女性客を除く)に対する温度差で賛否が分かれる『豊野丼』ですが、その天丼の味に関しては疑う余地はないでしょう。

筆者もちょいちょい天丼を食べ歩きますが、結局は『豊野丼』と比べるとウーンとなってしまうケースが少なくありません。

天婦羅の美味しさ、ボリューム、価格のどれを取っても『豊野丼』は一流であると思われます。

逆に、大将ってかオヤジのトークと店構えがネックとなり、未来永劫ミシュランガイドに載る可能性は皆無と断言出来ます。

そのアンバランスなバランスが『豊野丼』の魅力なのかなと思った2015年の年末でした。

是非、みなさんも横浜に訪れた際には、東の横綱『豊野丼』に訪れてみて下さい。

『豊野丼』

神奈川県横浜市南区真金町2-18

営業時間 11:00~15:00 17:00~20:00
定休日:日曜日

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