大海原を自由に駆け巡りた~い!! 水上オートバイに乗る事が出来る「資格」とは・・・?
今まで、「就職や転職をする時に、ライバルに一歩差を付ける為に、履歴書に書く事が出来る様な資格」の取得体験レポートを執筆して来た筆者ですが・・・。
資格を取得する、という事は、何も履歴書に書く為だけのものではありません。
人生を豊かにする為に資格を取得する、そんな生き方もアリではないかと思う、今日この頃です。
・・・ちなみに筆者は、ある日突然、大海原を自由に駆け巡りたくなりました。
無性にマリンレジャーを楽しみたくなってしまったのです。うおー。
さて、マリンレジャーといえば、ぱっと頭に思い浮かぶのが、ジェットスキーとかマリンジェットと呼ばれる乗り物「水上オートバイ」。
実は昔から、「水上オートバイ」に興味があり、いつか乗ってみたいと思ってはいたのですが…。
「水上オートバイ」に乗るには、資格が必要です。
「水上オートバイ」の免許を取得するには、基本的には「日本海洋レジャー安全・振興協会」が開催している「特殊小型船舶操縦士」の国家試験に合格する必要があります。
特殊小型船舶操縦士
手軽に楽しめる水上オートバイ専用の免許。航行区域は湖川及び海岸から2海里(約3.7㎞)です。日本海洋レジャー安全・振興協会
http://www.jmra.or.jp/
とはいえ、シロウトがいきなり独学で国家試験を受けに行こうとしても、何をどうすれば良いのか分からない人が大半ですよね。
「どうしたもんだか。」
国家試験免除の「ボートスクール」で資格取得が可能?「特殊小型船舶操縦士」(水上オートバイ)の資格の取得方法とは?
「特殊小型船舶操縦士」(水上オートバイ)の資格の取得について、何をどうすれば良いのか分からない人の為に、実はいくつか免許取得の為の方法があります。
A.全部独学で学んで、国家試験を受験・・・一番費用は安価ですが、結構難易度は高い様な気がします。学科はともかく、実技の試験をどう勉強するかがネックです。自動車の免許でいれば、いきなり免許センターに一発勝負で受験しに行くパターンです。
B.実技と学科を教えてくれる「ボートスクール」に通う・・・「ボートスクール」で勉強が終わったら、日を改めて国家試験の会場まで試験を受けに行きます。実技と学科の試験対策の経験を積む事が出来ますが、ボートスクールの授業料がかかります。自動車の免許で言えば、未公認の自動車教習所で運転の練習をしてから、免許センターに受験をしに行くパターンですね。
3.国家試験免除の「ボートスクール」で講習を受講・・・国家試験免除の「ボートスクール」では、受講日の最後に行われる既定の学科と実技の終了試験に合格すれば、国家試験が免除になり、資格を取得出来ます。自動車の免許で言えば、公認の自動車教習所で免許を取得する様な感じでしょうか。一番費用は掛かりますが、日を改めて国家試験の会場まで試験を受けに行く必要が無いので、最短の日程で資格を取得する事が出来ます。一番費用は掛かりますが、免許証の発行申請の手続きまで代行してくれるので、色々と楽ちんです。
この度、筆者は、一念発起して、国家試験免除の「ボートスクール」で「特殊小型船舶操縦士」(水上オートバイ)の教習を受講してきましたので、体験レポートをご報告致します!
国家試験免除の「ボートスクール」で「特殊小型船舶操縦士」(水上オートバイ)の教習を受講して来ました!体験レポート!
まずは、最寄りの国家試験免除の「ボートスクール」を探してみると致しましょう。筆者在住の山口県でも、何社か国家試験免除の「ボートスクール」が見つかりました。
ちなみに、国家試験免除の「ボートスクール」の教習/審査時間は以下の通りです。
特殊小型船舶コース 学科/審査:6時間/50分 実技/審査:90分/15分
いくつかある「ボートスクール」から、筆者は、以下のスクールに申し込みをする事にしました。
JEIS(ジェイス)西日本/日本最大級のボート・小型船舶教習所
http://jeis-west.jp/JEIS西日本 会社紹介
https://youtu.be/h8I9-2d63DIJEIS New Boat 教習用
https://youtu.be/g5bMC0n4U8Eマリンライフを楽しむ(クルージング&水上バイク)
https://youtu.be/Q4_tfx7_HMo
筆者がココを選んだ理由としては、ホームページに記載の有った、
※国家試験免除
※古くから有る歴史と実績のあるスクールである
※教習・講習会場が多数あるので好きな場所を選べる
※修了審査で不合格でも免許取得(合格する)まで無料で補講
※ボートや水上オートバイの「乗る」・「買う」・「遊ぶ」をサポート!
http://jeis-west.jp/reason
という内容に惹かれたからです。特に補講が無料なのは有り難いですね(試験に落ちる前提かいっ!)
まずは受講資格を確認して・・・。
受講年齢に達している者
受講資格 15歳9ヶ月以上
免許取得資格 16歳以上 講習開始日の前日までに達していること以下の身体検査に合格する者
視力 左右共に0.5以上。一眼が0.5未満の場合は、他眼の視力が0.5以上かつ
視野が150度以上あること。(矯正可、メガネ等お使いの方は使用可能です。)
弁色力 夜間において船舶の灯火の色が識別できること。
聴力 5mの距離で話声語の弁別ができること(補聴器可)
疾病および身体機能障害 軽症で小型船舶操縦士の業務に支障がないこと
性別は問いません
乗船履歴は不要です
JEIS西日本のサイトから登録小型船舶教習所受講申込書と、小型船舶操縦士身体検査証明書をダウンロードしました。
登録小型船舶教習所受講申込書には必要な事項を記入します。
小型船舶操縦士身体検査証明書は、最寄りのクリニック・医院で受診して先生に記入してもらう必要があります。
登録小型船舶教習所受講申込書
小型船舶操縦士身体検査証明書
必要書類を準備します。
登録小型船舶教習所受講申込書 1通
証明書ダウンロード 小型船舶操縦士身体検査証明書 1通
(最寄りのクリニック・医院で受診してください)
住民票 1通(本籍地記載のもの、外国籍の方は外国人登録済証明書)
写真4枚、特殊小型とのセットは6枚
(縦4.5㎝x横3.5㎝・6ヶ月以内撮影・正面上半身・無帽・無背景・写真裏面に氏名を記入)
小型船舶操縦免許証または海技免状のコピー(所有者のみ) 1通
必要書類が揃ったら、JEIS西日本に、電話かメール、FAX、web等で申し込みを行います。
筆者は当初、土日に開催している、最寄りの福岡の会場で申し込んだのですが、オフシーズンの申し込みだったためか、人が集まらなかったらしく、延期となってしまいました。
資格取得のモチベーションは時間と共に下がってきてしまう為、なんとか最短で受講出来る会場はないか、とJEIS西日本さんに相談した所、ちょうど開講が確定した、九州圏内で最短で、「特殊小型船舶操縦士」(水上オートバイ)の受講が出来る会場を教えて貰いました。
その会場とは・・・。
天草(熊本会場)。
ちょっと躊躇しましたが、これを逃すと次の(土日開催の特殊小型船舶操縦士の)講習が1カ月先。・・・・仕方がないので、山口県から半日かけて1泊2日で行ってきましたョ天草へ!
はるばる来ました天草へ!受けてきました「特殊小型船舶操縦士」(水上オートバイ)講習!
山口県を早朝出発。なんだかんだで実際には片道5時間近くかけて、はるばるやって来ました、今回受講会場となる「フィッシャリーナ天草」!
基本的に実技の試験を伴うボートスクールの試験会場については、その場で実技講習や試験を行える様に、マリーナなどの場所を借りて講習が行われる事が多い様です。
フィッシャリーナ天草
http://f-amakusa.jp/
天草地方の中心地から車で約1時間。天草パールラインの中間にある、樋合島に位置するのが、フィッシャリーナ天草です。フィシャリーナ天草
https://youtu.be/g3FKgAZn2CU
実はマリーナなる所に初めて訪れたのですが、オサレですね。流石~。
早速講習(試験)会場の教室へ入りましょう。
今回は私を含めて生徒が3人でした。初日は学科の講習と試験が行われます。
ワタクシの分の教本と問題集も既に用意されていました。
小型船舶教習所受講者心得。良ーく読んでおきましょう。
受験票。
教本と・・・。
問題集。
うー、何だか難しそう。大丈夫かな。
講師の先生は、やっぱり海の世界なので、ガチムチの強面の先生を想像して身構えていたのですが、今回の先生は、穏やかな感じのお年を召した先生だったので、少し安心しました。でも講師の先生は、皆さま海の世界でそうそうたる経歴を誇る方々なのデス。
講習1日目(学科)
初日の学科講習は要所要所で、「ここ重要ですよー!」みたいな感じで進んで行きますが、ペース配分的には想像以上に結構ガンガン飛ばしていきます。覚える内容が結構多い。
よくネットでは、国家試験免除の「小型船舶」の講習は合格率が高いので、寝てても合格する、みたいな事を書かれている所もある様ですが、これから小型船舶の講習の受講を考えている人へのアドバイスとしては、
「寝てては受かりません。少なくとも、講習中はフルの集中力を駆使して全力で受講しましょう」
・・・とこれだけは肝に銘じて受講される事をオススメ致します。
学科の内容は、小型船舶の基本ルールやマナー、海上の法律について、ほか水上オートバイ操縦の基本、エンジンの保守・点検など、水上オートバイを操縦するのには確かに必要不可欠な内容を学びます。
ある程度、常識の範疇で分かる内容のものもあるのですが、天気図の見方などは講義で初めて覚える事も多く、脳がフル回転しました。船体各部位の名前なんて、あらかじめネットか何かで下調べして勉強していた方が良かったかな?すみません、ワタクシもネットの情報に振り回されて、少し講習(試験)を舐めていました。
でももう遅い。
そんなこんなで、脳みそフル稼働しながらの授業はどんどん進み、あれよあれよという間に終了試験の時間となりました。試験前に問題集を何問かおさらいで解いてから、すぐに本試験開始。
回答方法はマークシートの4択問題。問題数は3科目40問。南無三・・・!
問題用紙をざっと見渡してみると・・・!
・・・一夜漬けならず、一日漬けの詰め込み講習の勉強ではありましたが、さすがは実績のあるボートスクールで勉強出来ただけの事はあります。講習の内容をしっかり聞いて、問題集のおさらいを真面目にやったおかげで、なんとか合格点までには達しそうな回答率で解くことが出来ました。良かったー!
合格率に達しない再試験の人は、あとで連絡が入るとの事で初日の講習と試験は終了となりました。明日は実技の講習と試験です。再試験の連絡が来たらどうしようとドキドキしましたが、夜遅くなっても連絡が来る気配がないので、とりあえず学科試験はOKなんだろうな、と安心して夜の天草に繰り出しました。(って飯食いに行っただけですが。)
天草の新鮮な魚介類の料理に舌鼓を打ちました。
宿に帰って温泉入って一休み。そう、天草は温泉地でもあるのです。いい湯でした。
今日は脳が疲れました。おやすみなさい・・・。
講習2日目(実技)の前に・・・・天草観光!
おはようございます。今日はいい天気ですね!
朝ごはん、いただきまーす!
2日目の実技の講習と試験は、私は午後からの出席でOK、という事になったので、午前中はヒマになりました。折角なので、天草観光にいそしむ事にしました。
天草四郎メモリアルホール
殉教天草四郎之像
天草パールセンター
天草パールセンター
https://youtu.be/nnSUeyVLS70
天草パールセンターで昼食をとる事にしました。
ここでも新鮮な天草の魚介類の料理に舌鼓を打ちました。
お腹もいっぱいになった所で、さあ、講習(試験)会場のフィッシャリーナ天草へ向かう事に致しましょう。
講習2日目(実技)
会場に到着すると、丁度午前中に実技の試験を行っていた人たちがマリーナに戻って来ていました。
水上オートバイ講習風景(フィッシャリーナ天草)
https://youtu.be/Z8llA-e1oXw
次はワタクシの講習の順番です。
実技の講習と試験内容は以下の通りです。
A.発航前点検・・・水上オートバイの点検を行います。エンジンや書類・法定備品などの点検を行います。
B.結索・・・ロープの結び方を学びます。
C.操縦試験・・・エンジンをかけて、実際に走行します。
発航前点検の方法とロープの結び方をざっと学びます。
全ての基本となる「もやい結び」、
“Palstek innen” by Markus Bärlocher – Markus Bärlocher. Licensed under パブリック・ドメイン via ウィキメディア・コモンズ. もやい結び 基礎編 By 株式会社ファーストポート
https://youtu.be/ELZeMCOA0og
「クリート結び」
クリート結び
https://youtu.be/hbdCujRv7o4
くらいは最低限気合で覚えておきましょう。←ここ重要ですよー!
発航前点検が終わったら、講師の先生と二人乗りで水上オートバイに乗り込みます。勿論最初はワタクシは後ろ。
最初は講師の先生が水上オートバイを操縦します。ちなみに後部座席には取っ手がついているので、別に講師の先生の腰に抱き着く必要はありません。
先生「ではちょっとスピード出しますよー!」グワーン
水上オートバイが滑走を始めました。みるみるスピードが上がってまいりました。実は水上オートバイは全くの初体験。後ろに乗るのも初めてです。みるみるマリーナから離れていきます。結構沖まで出るんですね。知らんかった。
(初乗船の感想)「うわわわ・・・・こ、怖ぁ~いっ!!!」
想像以上にスピード感を肌身に感じる、スリリングな乗り物でありました。
・・・とはいえ、しばらくすると、スピード感にもすぐに慣れてしまい、だんだん乗っているのが楽しくなってきました。
(乗船後しばらく後の感想)「・・・こ、これは結構気持ちいぃかもしんない!」
スピード感にもすぐに慣れた所で、実技の運転の講習が始まります。発進、停止、旋回、スラローム・停止、8の字走行、スラローム、人命救助といった内容を覚えていきます。
さて、水上オートバイの特徴として
※ブレーキが無い(エンジンの回転を落とせば水圧で止まる)
※方向転換するには前進する必要がある
特に、方向転換するには前進しなければいけない、という感覚は陸上の乗り物では無い感覚なので、注意が必要です。危険物にぶつかりそうな場合でも、エンジンを吹かさないと避けられないのです。自動車の世界と感覚が違うので、これはちょっとびっくりですね。
また、船の世界は、航行区域には制限が色々あるものの(特殊小型船舶操縦士免許の場合は、湖川及び海岸から2海里(約3.7㎞))、危険が無いのであれば、航行速度何ノット上限、といった航行速度の規則はありません。これもちょっとびっくりですね。
でも安全航行は必須です。お忘れなきよう。
最初はどうなる事かと思いましたが、スピード感に慣れる事が出来れば、おそらく自転車やバイクより水上オートバイの操縦はカンタンかもしれません。但しエンジンの吹かし方が、結構微妙な操作加減を要求される(ちょっとの吹かし方の差で回転数がすぐ上がってしまうので、少々慎重な操作を必要とする。)のと、波や風に流されるので、思った方向に進むのに、少し慣れがいる以外はなんとかなりそうな感じで実技講習が終わり、終了試験となりました。
ロープワークにちょっと手間取ったものの、なんとか終了試験も終わり、なんとか合格となりました。
その後また5時間かけて、天草温泉旅行から帰ってまいりました。(・・・あれ?)翌日の会社出勤はちとキツかった・・・。( ;∀;)
水上オートバイに乗る事が出来る『特殊小型船舶操縦士免許』。
これを取っ掛かりにして、更に上位の資格に挑戦していきたいですね!」
※Girlsイラスト:http://furu-yan.jimdo.com/(筆者自筆)
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※取材協力:JEIS西日本【株式会社 日本船舶職員養成協会西日本】http://jeis-west.jp/
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(執筆者: FURU) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか