京都大学が「めんどくさいサイト」をコンセプトに開発したゲーム型サイト『探検!京都大学』(モバイル版)。
中高生を対象に「京大らしい個性」を打ち出したサイトとのことですが、実際にプレイしてみると、「京大に入りたいと思う人材が減ってしまうのでは……」と心配になるほど“めんどくさい”内容でした。
まずはアバターを作成
ゲームの内容は、京都大学に実在する建物、学生、研究者、研究ストーリーをモデルにした「惑星 京都大学」内を、すごろく形式で進んでいくというもの。途中で出題されるクイズに答えながら、京都大学の歴史や功績を学べる仕組みです。
まずはゲームで使用するアバターを作成するため、ニックネーム、性別、学系を設定。バンダナは巻きたくないので、筆者はメガネの理系を選択しました。
結局、バンダナ巻いてるやないかーいッ!
これはイカ京(=「いかにも」な京大生のこと)と呼ばれるスタイルらしく、京大には勉強や好きなことに熱中するあまり、ファッションに対する関心がない学生が多いそうです。
アバターも郷に入っては郷に従えってことですね。
すごろくゲームを通して京大を知る
準備が整ったら、いよいよゲームのスタートです。
用意されたステージは5つ。すべてクリアすると、ボーナスステージが待っています。まずは「吉田のジャングル!」に行ってみましょう。京都大学の本部がある吉田キャンパスをモチーフにしているみたいですね。
操作はサイコロをタップするだけ。「?」のマスに止まるとクイズが出題され、正解するとアイテムをゲットすることができます。アイテムを3コ集めると、そのステージはクリアとなります。
だけど、そのクイズが激ムズッ!
教授が学生時代に参加していた研究会の通称なんて、現役の京大生でも知らないのでは? その他の問題も、学食のメニューや総長のインタビューの内容など、京大に関するものばかり。ゴールまでの道のりは長そうです……。
厄介なのはクイズだけではありません。サイコロの目とは関係なく、こじらせゴリラと称するめんどくさいキャラクターが数マスごとに出現し、京大に関する超マニアックな知識(文字が多い!)を強引に押し付けてくるのです。
さらに、「ボム」のマスに止まるとハプニングが発生。「やりなおし」でスタート地点に戻ったり、「1回休み」になったり、いちいちめんどくさい! そもそも、ひとりでプレイしてるのに、1回休みって何だよ!
この「めんどくささ」を「楽しい!」と思える人間こそが京大に相応しい人材ということなのでしょうか。
それでも何とか3コのアイテムを集め、京大先生図鑑の川本先生をゲット。5つのステージで5人の先生を集めた先には、果たして何が待っているのか……?
心を折られるイベントが発生
ほぼ勘でクイズに挑みながらも、何とか3人の先生を集めた筆者。しかし、事件は4つ目のステージで起こりました。
出題されたのは、「地上から地球の中心までの距離(約6400km)が京大の時計台(約30m)の何塔分になるか」という問題。
これならバカでも計算すれば分かります。「約213,333塔」が正解です。でも「実際に検証してみる」という回答が気になってボタンを押してしまったのです。それが地獄の始まりでした。
突如として、スマホの1スクロールを時計台1塔分として地球をとことん掘っていくゲームがスタート。
だけど筆者は知っています。地球の中心にたどり着くには、約21万回のスクロールが必要です。1秒間あたり5スクロールで計算しても、最短で約11時間50分を要します。
ということで、サイトのレビューはここで終了! ごめんなさい! でもこれ以上は、めんどくさいわッ!
このサイトは、京都大学が創業以来大事にしてきた「回り道」の精神から着想を得たもの。「めんどくさいことを楽しめるユーモアこそが、将来イノベーションを起こす人材に必要な素質のひとつである」という考えに基づいているそうです。京大への進学を目指す中高生、あるいはディープな京大ワールドやその精神を体感したいと思う人は、ぜひ最後のクリア画面を目指してチャレンジしてみてください!
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