日本国内で、ジカ熱の感染者患者が発見されて、不安を募らせる傾向がみられる。
実は、日本国内でジカ熱に感染した患者が発見されたのは、今回が初めてではない。2013年~2014年に、タイ王国およびフランス領ポリネシアから帰国した旅行者から、ジカ熱ウイルスが見つかっている。
厚生労働省は、ジカ熱を感染症法における第4類感染症法に指定する予定であり、罹患がみつかれば、必ず保健所などへの報告が必要になる。ジカ熱ウイルスは、一昨年の夏、騒動となったデング熱ウイルスと類縁のウイルスだが、一般的に症状が軽く、中には不顕性感染(ウイルスに感染しても症状がでない)の場合も珍しくない。
海外の症例では、性交渉でジカウイルスが感染したケースが報告されているが、海外渡航後、ジカウイルスに感染したことが明確になれば医師の指導の下に性生活を制限するなどすれば問題ないのではないかという意見が主流である。
一番心配なのは、感染流行だ。ジカウイルスは日本にも生息するヒトスジシマカによっても感染する。とはいえ、冬季のこの時期に、蚊が大量にジカウイルスを媒介するのは考えにくい。
とはいえ、今夏はリオデジャネイロオリンピックが開催される。夏季にあたることから、蚊の駆除を怠れば、感染流行が起こることはありうる。厚生労働省をはじめ、各地方自治体が蚊の駆除対策を共同して対策にあたるだけでなく、リオデジャネイロオリンピック観戦についても、現地の感染症に詳しい医師にアドバイスを受け、渡航することが重要だといえる。
※写真はイメージ PHOTO AC http://www.photo-ac.com/main/detail/16833?title=%E8%9A%8A%EF%BC%94 より
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(執筆者: 松沢直樹) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか
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