(C) & TM lucasfilm Ltd.
最近よく聞くようになった「クラウドファンディング」という言葉。志を持つ人や団体が、ネット上で出資を募り、製品開発やイベント、プロジェクトなどを可能にする方法です。
今まで不可能だったモノづくりを可能にする手段としても注目されているクラウドファンディングからは、実際にユニークな商品やサービスが多数生まれています。でも、普段、クラウドファンディングから生まれた商品を直に見る機会はなかなかありませんよね。
今回は、渋谷モディ5F『Time Mart』にてクラウドファンディングサイト『Makuake』から生まれた商品を見ることができると聞いて、実際に見に行ってきました。2月15日から2月28日までの期間限定で、クラウドファンディング実施中のものも、終了したものも一緒に展示されています。
水も汚れもへっちゃらな、コットン素材の使えるパーカ
『ONE SWING PARKA (ワンスイングパーカ)』は、水に濡れても大丈夫なパーカ。コットン素材で、触り心地も綿のパーカーそのものです。この手のパーカはとにかく濡れると水がしみるのが嫌ですが、バッチリ水を弾くので、アウトドアでもお役立ち。春になるこれからの季節にぴったりですね。
生地の表面に加工をしてあるわけではなく、繊維自体に撥水性を持つ膜がはられているので、通気性はそのまま。子供サイズもあるので、お子さんの普段着にもいいと思います。
見た目もカッコいい、新しいタイプの接着剤
何やらカッコいい、おしゃれ文具的なこれは、UVライトで固まる液体プラスチック『BONDIC』。スマホの充電器のコードとか、車のキーのフチなど、どうしてもこんな風に折れてしまいがちですが…
UVライトを当ててわずか4秒ほどで固まる!早いですね。防水性があるので釣り道具の修復や、水槽の中に使ったり、透明なのでアクセサリーの修復に使ったりとアイディア次第で使い方いろいろです。固まったあと、削ったりなどの加工ができるのもポイント。
もともとアメリカで販売されていたこの商品、今回は日本でもテストマーケティング的に導入したそうです。反応は上々で、売れ行き次第では、日本での全国販売が可能になるかもしれないとのことでした。
おじさんが買っていく!? 世界最小の折りたたみ椅子
T字型のこれは、世界最小の折りたたみ椅子。デンマーク製。赤い部分を地面につけて腰掛けることができます。実際はペットボトルくらいの大きさまでコンパクトにできるそう。
一体どんな人が買っていくんだろう? 「東京ディズニーランドや野外コンサートなど、立っている時間が長いシーンで使いたい方などが買われてます。あとはおじさまたちですね……」忙しい日々でちょっとお疲れの、おじさんたちにも評判が良いそうです。近いうち、駅のホームでコレに座っているおじさんを見かけるかもしれませんね。
部屋に世界の風景を呼びこむ、デジタル窓
壁掛けの絵のような『Atmoph Window』は、デジタル窓。独自の4K撮影映像とサウンドを使用し、水が流れ、草木がそよぎ、世界のさまざまな絶景がまるでそこにあるかのような臨場感です。ライブストリーミングや、自分で撮影した風景を流せる機能も搭載。スマートフォンのアプリから風景の変更やアラーム機能の設定が簡単にできます。
開発者の一人は元任天堂社員で「部屋の窓から見える景色に息苦しさがを感じ『もっと自然の景色がみれたらいいな』という思いから作った」とのこと。筆者も経験がありますが、窓のない部屋や、窓の外の景色がつまらない部屋にいるのは味気ないもの。この窓があれば、部屋にいながら世界旅行気分が楽しめ、リフレッシュできそうですね。
「日本文化を広めたい!」浮世絵師が作ったスターウォーズの浮世絵
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この中でもぜひとも見て頂きたいのが、スターウォーズの浮世絵。浮世絵風とか日本画風とかではなく、本物の浮世絵師さんが作った純手彫り・手摺りの、ルーカス・フィルム公認の本物の浮世絵です。限定200枚。
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アミダラとR2-D2、ダースベイダーなどおなじみのキャラクターが浮世絵に。やっぱり人気はダースベイダーだそうですが、黒い甲冑の輝きを、墨の濃淡で表現してあります。炎の感じもかっこいい!
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「ファンのかたにはこっちがささるんじゃないか」というのはAT-AT(スノーウォーカー)という、四足の兵器を描いた作品。わたしにはちょっと難しかったのですが、ファンの方には浮世絵的な雪空で戦いを繰り広げる様子がグッと来るのかもしれません。
この浮世絵は、もともとは「日本文化を広めたい!」というところから始まり、知名度もあるスターウォーズとのコラボが実現したとのこと。プロジェクトの日程が押して、奇しくもスターウォーズ新作公開の時期と重なったそうです。もっと他の絵も見てみたいですね!
自慢したい日本の伝統技、光る一枚板のテーブル
大理石の部分がポワッと光る、天然一枚板のテーブル。寺社の繊細な彫刻を行う専門家、社寺彫刻家の方が作ったものです。大理石を埋め込む技法は「象嵌(ぞうがん)」という日本の伝統技術です。
木材の買い付けから加工まですべて一括で行われているので高品質。天然の木材はサイズもまちまちですが、部屋のサイズや好みに合わせた板と脚を選んで、イニシャル入りで制作していただけるそうです。
社寺彫刻家の息子さんが「もっと日本の伝統技術を知ってもらいたい」とクラウドファンディングを始め、立ち上げたプロジェクト。伝統技術を活かして商品を生みだすことで、後継者不足に悩む伝統工芸の世界を救う新しい道が見えてきますね。
可愛い孫の今をTVで独占!身近なIoTの形
最近、インターネットと他のものを組み合わせる「IoT(Internet of Things)」が注目されていますが、これもそのひとつ。スマホのアプリで撮った動画や写真を、テレビに自動で配信するサービス『まごチャンネル』。
実家のテレビに取り付けるのは家型の受信ボックスのみ。テレビにつなぐコードと、電源コードだけでいいので簡単。中に通信回線が内蔵されているので、ネット回線や無線LANも不要です。操作もテレビのリモコンでOK。機械が苦手でも大丈夫。
子供の動画や写真を親に見せているという人は多いと思いますが、タブレットやPCで再生すると画面が小さくて見づらいので、お年寄りには敬遠されたりします。撮りだめたものを実家に帰った時に、テレビと繋いでみせるのも結構面倒くさかったりしますよね。
これだと撮ってすぐに送れて、しかも普段見慣れているテレビを使って見られるので、おじいちゃんおばあちゃんもとっても見やすい! 「IoT」という言葉はピンとこなくても、コレは便利だねと喜んでもらえるのではないでしょうか。
受信ボックスもインテリアにもなる可愛さで、新しいデータを受信すると光って知らせてくれます。おじいちゃんおばあちゃんが動画を見てくれているかどうかも、アプリに通知が来てわかるそう。
コレは欲しい…モノ撮りに便利な撮影ボックス
いろいろ楽しい商品が揃う中、筆者が一番実用的で欲しいな、と思ったのがこの撮影ボックス。モノ撮りをする場合、意外と部屋の明るさやら、背景やらに気を使うことが多いのです。
このボックスがあればお悩み解決。LEDライトで明るさも足りますし、背景や周辺に気を使うこともなし。背景は白以外にも黒やグリーンなど4色あるのも嬉しいです。また、ボックス自体が折り畳めて持ち運べるので、移動先での撮影もらくらく。
「デジカメはもちろんスマホで取る時、特に綺麗に取れますよ~」とのこと。ブログやオークションに出品する商品を撮影したりするのにも使えそうです。
升酒がおしゃれに変身!その名も『光枡』
木製の升からそのまま、あるいはグラスを置いてなみなみとつぐ「升酒」。非常に粋なお酒の楽しみ方ですが、普段からやっているという人は少ないはず。
そんな憧れの升酒が更に輝く、その名も『光枡(ひかります)』。傾けると升が光ります。木材と光の組み合わせが、温かみのある感じです。檜升の生産日本一である、岐阜県大垣市の老舗の升屋さんとベンチャー企業、パソナテックなど異業種4社が集まってできたコラボ商品だそうです。光る部分の下は取り外せるので洗えます。光の加減はスマホのアプリから変えられるそうです。
お酒が好きな人へのプレゼントにはもちろん、お店で出てきても盛り上がるなあと思いました。
ユニークな商品が生まれてきた、身近な背景
クラウドファンディングについて、「志がある人が壮大な夢をかなえるためにやること」のようなイメージを勝手に持っていた筆者。
今回さまざまな商品を見せていただきましたが、「こんなのがあったらいいな」「ぜひ知ってもらいたいな」といった気づきやアイディアから、身近なところで活躍する気の利いた商品が生まれているんだなあという感想を持ちました。
イルカのティーバッグの紅茶は、ブルーマロウという青い色のお茶が出て、まるでイルカが海で泳いでるみたいに見えるんですって。イルカウォッチングでも知られる熊本県天草市のイルカと、地元のお茶を広めたいという思いから作られた商品だそうです。
英会話学習ロボット『Musio』は、可愛い英会話ロボットです。ひのきの方は日本限定、ミニチュアの方はMakuakeオリジナルだそう。こんな可愛いロボットとしゃべって英語ができるようになれたら、勉強が楽しくなりそうですよね。
クラウドファンディングから生まれた商品を実際に見る機会はなかなかありません。今回は展示のみのものもありますが、クラウドファンディングが終了した一部の商品については購入可能。クラウドファンディングを実施中の商品については、サイトから支援することもできます。ご興味のある方は、渋谷モディ5F『Time Mart』で2/28日までにおでかけくださいね。
(写真はすべて筆者撮影)
<参考URL>
http://www.makuake.com/blog/crowdfunding/shop/
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(執筆者: 相澤マイコ) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか
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