皆さんは本を買ったり図書館で借りたりする時、何を基準に選んでいますか? 普通は好きな作家の作品を探して読むというケースが多いのではないでしょうか?
でも、アート好きにとっては表紙のイラストレーションや挿絵にも注目したいところ。『オタ女』でも何回かインタビューを実施した画家の横田沙夜さんがイラストを手がけた岡部えつさんの『パパ』(双葉社・1500円+税)が2016年1月20日に刊行されたと知って、筆者は思わず“表紙買い”してしまいました。
※ギャリコ『スノーグース』の魅力を凝縮! 画家・横田沙夜さんインタビュー「赤い舟を見送る場面が好き」
http://otajo.jp/25673 [リンク]
2015年にTVドラマ化された『残花繚乱』に続く岡部さんの作品となる『パパ』は、気ままに行動する女の子に見えたミンミが抱える絶望を、語り部のとなる深沢奈子によって除々に、淡々と読者の側に明らかにされていきます。奈子を振り回すミンミと対照的な、静かに波底の変化を捉えるような筆致が、横田さんの挿絵と相まってイメージを膨らませてくれるのです。
近年では、若手の画家・イラストレーターで文芸作品の表紙に起用されるケースが増えています。2016年1月31日まで、東京・神楽坂のかもめブックスで『「乳白の街」発行記念展』を開催している美術作家の大槻香奈さんは、小説家・秋吉理香子さんの『暗黒女子』(双葉社)や、詩人・小説家の最果タヒさんの『かわいいだけじゃない私たちの、かわいいだけの平凡。』(講談社)などでそのイラストで作品を彩っています。
もちろん、小説の内容に興味が湧いて買うのが一番王道ではあります。ですが、漠然と「何か読んでみたいな」と思った時に、CDをジャケ買いするような感覚で本を選んでみるというのもアリなのでは。それが知っている画家・イラストレーターの表紙なら、余計に手を取りやすいのではないでしょうか。好きな絵師の作品を読破していく、というのも楽しいかもしれません。
大槻香奈アーカイブ vol. 01「乳白の街」発行記念展 (かもめブックス)
http://kamomebooks.jp/gallery/1023.html [リンク]
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