今回は天丼の店と言うよりは天麩羅料理の老舗『はちまき』の『穴子海老天丼』を紹介してみましょう。
あの江戸川乱歩も通ったと言う天麩羅の名店で、創業は昭和6年と古く、今でも多くの著名人が通っているらしいです。
神保町で天麩羅と言えば『はちまき』
あまり店内に芸能人の写真や色紙があっても評価しない筆者ですが、この『はちまき』も老舗だけに色々な人達が訪れているようですね。
芸能人だけではなく、神保町と言う場所柄”出版関係の人”も多く出入りするようで、お会計の時に領収証を欲する人が少なくありませんでした。
確かに、ちょっとした打ち合わせの合間に、客先の人と軽く食事するには良い感じの店かと思われます。
『穴子海老天丼』(1300円)を食す!
毎朝、築地から大きな”活き穴子”を仕入れて仕込みをしているので、どうしても数量限定になってしまう『穴子海老天丼』ですが、その分だけ期待は高まります。
限定と言うモノに弱いと言うのもありますが、個人的に”穴子の天麩羅”が大好きだからです。
ランチで1300円は安くは無い予感ですが、これだけ大きな活き穴子の天麩羅が乗った豪勢な『穴子海老天丼』であれば納得出来ますね。
素材にこだわる天麩羅『はちまき』
ぱっと見た感じのビジュアルが良いですね。穴子の骨を結んで揚げたり、全体の盛り付けも老舗ならではの技を感じます。
気になる味の方はどうでしょうか?
衣の加減と言うか揚げ具合は完璧で、薄すぎず厚すぎずの衣はサックリと揚がっています。
タレは意外と控えめですが、その分だけ素材の良さが味わえる天丼かと存じます。
絶妙な天麩羅の衣とタレに合わさる事で、穴子の淡泊な味とふっくらした食感が、さらに引き出されています。
海老も火が入り過ぎる事もなく、海老本来の美味しさを直に感じる事が出来ます。まさに天麩羅職人の仕事が味わえる『穴子海老天丼』ですね。
老舗と言うと”高いだけ”みたいなマイナスイメージもありますが、この『はちまき』は今でも誠実な商売をしていると感じました。
恐らく初代が修業先で教えられた事を、今でも誠実に実行しているだけなのかもしれませんが、マスコミに取り上げられても天狗にならず、ちゃんとした仕事をする職人魂はリスペクトです。
野菜も美味しい『はちまき』
”蓮根”の食感を生かした揚げ加減、ピーマンのほろ苦さも良い感じです。
魚介類だけではなく、野菜の仕入れにもこだわる『はちまき』は、何気に『野菜天丼』(800円)も人気らしいです。
堅めに炊かれた御飯はデフォルトか?
タレは創業以来、ずっと継ぎ足しながら使い続け、さらに天候によって微妙に材料の配分を”感覚”で変えると言うコダワリの店です。
なので、筆者が食べた御飯がちょいと堅めに炊かれていたのも、もしかしたら店の狙いかもですね。
堅いと言っても芯がある訳ではなく、他の天丼を出す店よりも水分が少ないって感じです。
店によっては御飯も普通に炊いて、タレも多めにかけて微妙にウェットな仕上がりの天丼もありますが、この『はちまき』の天丼は逆を狙っている気がします。
まあ、偶然ちょっと堅めに炊きあがったと言う可能性もあるので、何度か通わないと真意は分からないのですが、筆者はこの炊き加減は『はちまき』に合っていると思います。
持ち帰り弁当もある『はちまき』
店頭には天丼などの”お弁当”も売っているので、近くに会社がある人達が羨ましいですね。
『天丼弁当』600円
『上天丼弁当』800円
毎日と言う訳にはいきませんが、このくらいなら予算的にも弁当として選択肢に入ると思います。
『穴子海老天丼』 総評
場所や店構えから、ちょっと高級なイメージの『はちまき』ですが、意外とリーズナブルな店で安心しました。まあ、数百円程度の差でびくびくする必要は無いのですが、誰もが安い方が嬉しい事は間違いないでしょう。
神保町と言えば本とカレーの街ですが、この『はちまき』の天麩羅は必食のメニューだと確信しました。
まず天麩羅としての美味しさ、落ち着いた雰囲気ながらも、あまり堅苦しくはない親しみやすい店内、庶民的な値段設定など、どれも評価に値すると思います。
それでは、是非みなさんも『はちまき』の美味しい天麩羅を味わってみて下さい。
ちなみに、2016年の正月はこんな感じの営業になっているので、『はちまき』に訪れる時の参考にして頂ければ幸いです。
『はちまき』
東京都千代田区神田神保町1-19
営業時間 11:30~15:00 17:00~21:30
(土日) 11:30~19:00定休日:火曜日(夜の部)
―― 見たことのないものを見に行こう 『ガジェット通信』
(執筆者: YELLOW) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか
コメント
コメントを書く