東京・原宿のショップ6%DOKIDOKIや、きゃりーぱみゅぱみゅさんの初期のMV美術・ツアーの美術監督など、“kawaii”カルチャーの最前線に立ち続けているアートディレクター増田セバスチャンさん。2014年2月のニューヨークでの初個展が初日のレセプションに約1000人が来場するなど、アーティストとしても世界を舞台に活躍しています。
これまで、日本では個展を開いてこなかった増田さんですが、2013年から最新の作品までを揃えた秘密の展覧会『TRUE COLORS』を2015年12月18日から27日まで、東京・天王州のT Art Galleryで開催。ただし、“秘密”と題するだけあり、招待客のみが鑑賞できる特別な展覧会となっています。
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原宿の街に集まる女の子の心象風景と、増田さんの“individual”(個人的)な体験が合わさった『“Colorful Rebellion” -Seventh Nightmare-』。ニューヨーカーを熱狂させ、マイアミ、ミラノと巡回し、東京で初のお披露目となりました。6つのゾーンに分かれ、7つめは鑑賞者に委ねられているという「悪夢」は、「色彩の反抗」と題されるように極彩色が溢れ出るように配置されています。
当初は日本での展示は時期尚早と考えていた増田さん。ですが、「これまでお世話になった人に向けた感謝の気持ちを込めて観て頂きたかった」と、ごく一部の関係者や招待客のみでのお披露目となった理由を説明します。
透明なクマの中に、自分だけの思い入れのある“kawaii”ものを入れていくという都市型・参加型プロジェクト『TIME AFTER TIME CAPSULE』プロジェクト。5年で10都市を周り、中身がカラフルになっていくそのものが作品になるという「運動体としてのアート」を目指しているといいます。
今回の展覧会のタイトルにもなっている『TRUE COLORS』シリーズ。ピザのよう円形は、一見するとこれまでの増田さんの作品とは趣が違って見えます。
実はこのシリーズ、プラスチックやコットンなどを使わずに、和紙、オーガニックコットン、羊毛、天然石といったナチュラルな素材や地球環境に優しい染料だけで作られています。
琳派や京都・金沢でのプロジェクトを通じで、伝統的な技法に触れたことからインスパイアされたというこれらの作品。近寄って見てみると、確かに“kawaii”が根付いている様子が感じ取ることができます。
会場では、使用された和紙やコットンなども一緒に並べられていました。その鮮やかな色合いはどこか懐かしい思いを呼び起こさせます。
また、本来であれば印刷で表現することが難しい増田さんの“色”を、東洋インキのプロセスインキ『Kaleido』(カレイド)を使い、既存4色機でRGBのイメージそのままにプリントすることを目指したプロジェクトも進めています。会場では、NY個展時のパフォーマンスの様子の写真が大写しにされていました。
このほか、2013年から制作されてきた作品群を広い空間にゆったりと配置。2015年12月17日に開かれたレセプションパーティーでは、増田さんに作品の意図の説明を求める鑑賞客の姿が目立ちました。
増田セバスチャン秘密の展覧会 TRUE COLORS
日程:2015年12月18日~12月27日
時間:13時~18時
会場:T-Art Gallery(寺田倉庫本社2F)
東京都品川区東品川2-6-10
Sebastian Masuda Official
http://m-sebas.com/ [リンク]
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