生きていくにはお金が必要だ。でも、働きたくない、外に出たくない……。そんなユーウツな思いになったことは誰しも一度はあるだろう。筆者もある。「働いたら負けだと思っている」とは、確かに名言なのかもしれない。
そんなニート精神を見事なRPGとして作り上げられているのが、『俺に働けって言われても』通称“俺働(おれはた)”シリーズである。
●働いたら負け!冒険なんてカネで雇った冒険者の仕事!
俺働は、お金で雇った冒険者たちをダンジョンに派遣し、
モンスター退治や宝探しをさせるゲームである。
ゲームジャンルは“RPG/冒険・ファンタジー”となっているが、主人公は冒険どころか自室から一歩も外に出ない。
親から仕送りを打ち切られたニートな主人公に、大家である腹黒美少女リリウム(CV:東山奈央)が救済の手を差し伸べるところから物語は始まる。
冒険者の派遣で手に入れた利益でリリウムへの借金を返済することがゲームの一番の目的となっている。RPGなのに救うのは国でも世界でもない、自分だ!自分の生活、あたたかい寝床なのである。実に共感できる、色んな意味で。
借金を返せずに家賃を滞納し続けると、リリウムから愛想を尽かされ、
馬車馬の如く働かされるバッドエンドが待っている。
まさに、働いたら“負け”なのだ。(筆者はまだ負けたまま)
PSPでシリーズ初作が2012年に発売されたのを皮切りに、続編やスマホ版など堅調にシリーズ展開が続いており、PS Vita版である『俺に働けって言われても乙HD』は今月のPlayStation Plusのフリープレイタイトルとなっており、7/7までの期間は無料で楽しむことができる。
また、シリーズ最新作である『俺に働けって言われても酉(とり)』がPS Vitaで発売されることが先日決定した。メインキャラクターを刷新し新たなシステムも搭載されるとあり、今後も目を離せないシリーズとなっている。
●発売元の「イースマイル」はゲーム業界有数の人材派遣会社!
なんともユニークな冒険者派遣RPG“俺働”シリーズを開発した“イースマイル株式会社”。
一般のゲームユーザーにはあまりなじみのない会社だが、れっきとしたゲーム会社であり、しかもゲーム業界の中では結構な知名度のある会社なのだ。
イースマイル株式会社のメイン事業は、人材派遣である。
ゲーム業界には人手の足りていない開発現場がたくさんある。しかし、人が足りないからといって、納期は待ってくれない。有能なスタッフを短い時間で集めるのは難しい。そこを、イースマイルのような人材派遣会社が支えているのである。
●ゲーム業界を支える派遣ゲームクリエイターたち
筆者も一介のゲーム業界人として、いくつかの開発現場を経てきたが、イースマイルから派遣されたスタッフにはかなりの確率で出会う。エース級のベテランや、そのバーターとして送り込まれてきたルーキーなど、職種や能力は様々だが、ピンチを救ってくれる頼もしい仲間であり、一緒に困難に立ち向かう戦友とも言える存在なのだ。
ゲーム業界人にすれば、俺働が発表された時は
「イースマイルさんが自社開発!?しかも人材派遣ゲームってw」と、何とも言えぬ面白味を感じたものだ。
エンドユーザーとして、ゲームを遊ぶお客さんにしては、特にどうでもよいことかもしれないがゲーム業界にも派遣会社があって、豊富な人材で色んなゲームの開発を支えているという事実を知るのもまた、乙であろう。
あなたの大好きなあのゲームも、超有名なあのキラータイトルも、派遣のゲームクリエイターの力によって作られているかもしれないのだ!
「俺に働けって言われても 乙 HD」 プロモーションムービー
https://youtu.be/r3ny8cjNBqM
(c)e-smile
※画像・動画はイースマイル株式会社 公式ホームページより引用。
http://www.e-smile.jpn.com/game/index.html
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(執筆者: poevil) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか
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