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B級とは愛されてこそ成立する レンタヒーロープレイ感想

2019/05/18 18:19 投稿

コメント:2

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レンタヒーロー
1991年9月20日メガドライブにて販売
販売元 セガ
開発元 SEGA-AM2




レンタヒーローってどんなゲーム?

メガドライブ前期~中期の間に発売されたRPG。

移動はRPG方式でランダムエンカウントでバトルは横スクロールのアクション。

ギャグ要素が多めで当時のセガ本社の周辺地名をもじった名前がゲーム上の地名となっている。ファンタジー要素はなく、舞台は欧米っぽい雰囲気だが日本的要素も含まれている。

シナリオライターはどんな人

エンディングクレジットでは「TOMBO」とあり「ありかわゆきのぶ」という名義で他作品の開発に参加しているらしい。

両名で検索するもレンタヒーロー以外で制作したゲーム作品はわからず。情報求む。

全体感想 「超一流のB級」と冠された作品

「レンタヒーロー」が生まれた時代はどんな背景だったのだろうか。

1991年というと、前年にDQⅣ・FFⅢが発売し、セガはファンタシースター3まで世に送り出している。完全なRPG戦国時代の真っただ中だ。

さらにセガに関しては「シャイニング&ザ・ダクネス」というファンタシースターシリーズに続く第二の矢を91年にリリースしたばかりだ。その半年後に「レンタヒーロー」は産声を上げる。「レンタヒーロー」が第三の矢となりRPG戦国時代の覇権を取る気満々だったことがわかる。

そして実は「レンタヒーロー」の開発スタッフは直前に「ヴァーミリオン」というRPGタイトルもリリースしている。この開発陣は元々体感型ゲームを作っていたのにRPGを作ることになったのだから、セガの本気度が伺える。

「レンタヒーロー」より前のRPGタイトルはすべて剣と魔法の世界観で統一されている。王道で勝負している。しかし「レンタヒーロー」はなぜ王道で勝負しなかったのだろう。

同作がもし、奇抜なゲームを開発せよと上から命じられていて根底のゲームコンセプトがすでにあったというのなら仕方ない。もしくは、奇をてらってマイナー路線で勝負したいと開発スタッフが思案していたのかもしれない。

いづれにせよ同作はリリース直後はヒットしなかったがジワジワと人気が集まり愛されるIPとなれた。その後ドリームキャストとXBOXでリメイク、2018年に舞台化、2019年にメガドラミニに収録と愛され具合がハッキリとわかる(リメイクは残念な出来だったとかそうじゃないとか)。

「レンタヒーロー」が支持されている独特のB級感。これに関しては遊べばわかる。でもB級の雰囲気を出すのは意外と簡単じゃない。狙いすぎると寒いわけだし、手を抜けば良いということでもない。

B級感は愛されてないと成立しない。ゲームシステムにアラはある。でも作中1回しか聞けないオープニングソングは手を抜かない。悪の組織が何組も存在していてこのあとどのような関わりがあるのかを匂わせておいて、その後まったく登場しないユルさ。でもラスボスにあっと驚く仕掛けが残っている。

つまり、良いところもダメなところも絶妙なバランスだということ。ツッコせておいて、ちゃんとこだわるところも残されている。そのあたりが愛されているポイントじゃないかな。

ストーリー感想 ウルサラマンという人生を狂わされた男

作中は濃い目の人がポンポンでてくるがなかでもウルサラマンという人物に注目したい。

ウルサラマンは世間でレンタヒーロー業が盛り上がるなか、自分もヒーローになろうか悩んでいる。その相談を主人公に打ち明けるシーンもある(必須イベントじゃないから見逃している人もいるはず)。

ストーリー中盤、主人公の仕事を横取りして一般人を助けるウルサラマン。彼はシビアな性格で助けた人にすぐさまサラリー(報酬)を請求する。がめつい奴だなぁと思いきや後に彼には家庭があることが判明する。そう、脱サラしていたのだ。

物語の終盤でウルサラマンは悪の組織に手を貸してヒーローの評判を下げてしまう。コンバットアーマーを貸していた民間企業「セカ」の評価は下がり経営危機となる。しかしウルサラマンが悪事を働く理由は悪の組織に家族を拉致されていたからだということがわかる。

その後、家族は解放されるのだが犯罪を犯したことでウルサラマンは逮捕。息子はなぜ急に父親はいなくなったのかと母親に尋ねてしまう。エンディングでは無事釈放されるのですが、なかなかハードなストーリーだ。

彼には家庭を守るという正義が存在した。家族を守るために報酬はキッチリ請求するし、悪事に手を貸す。彼を守ってくれるものは何もない。民間企業の支援だけで生き抜くことを覚悟したウルサラマンに悲哀と矜持を感じた。

まとめ

ところどころでギャグ要素があるのだが、要所で話の筋をおさえている。例えば主人公のヒーロー業以外の情報は全くでてこない。確か学生だったと思うが学生生活のシーンは皆無。クラスメイトも出てこない。完全なヒーローとしての生活と限定している。そのあたりのフォーカスが良いところに繋がっている。この話はヒーローの話なのだと集中できる。物語の作り方で意味のない登場人物はいないという理論があったがそれに通じるものがある。

B級としては超一流。その意味の本質を理解しました。良作です。





















コメント

あんころモツ
No.1 (2019/05/18 19:10)
レンタヒーローの魅力の一つとして、テーマソングを推したい。

ゲームを知らない人にも、あの曲は聞いてもらいたい。

https://www.youtube.com/watch?v=mNUSSAgYV3o

ゲーム本編を知らなくてもゲームの悲哀を十分に面白く表現している、と思う。



しゅうやさん (著者)
No.2 (2019/05/21 06:52)
>>1
コメントありがとうございます。

あのテーマ曲の作り込み。手のかけようは素晴らしいですよね。

笑いの中に悲哀がある。間違いなく名曲です。
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