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暑いので「WHITE ALBUM」の話でも

2014/08/03 22:20 投稿

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2でなくて初代の方です。PS3版~綴られる冬の思い出~


あまりにも暑いので心だけでも冬の世界に行こうと、全キャラ一通りクリアして来ました。
シナリオについても語って行くのでネタバレ注意です。

PS3版をコンプリートしたのは何気に初めてだったので新鮮な部分がチラホラと。
特に追加の如月小夜子(cv佐藤利奈)シナリオはアイドルものが盛り上がっている今プレイしてみるといろいろと考えさせられるものがあるな、と感心しながらプレイ出来ました。
既存のシナリオとは毛色が違うのでWAのシナリオとみると物足りなくはありましたが(笑)
佐藤利奈さんの好演も光るシナリオなので一見の価値はありますよ。

1998年発売のPC版よりもグラフィック、音楽全てが向上していてボイスも冬弥以外にはほぼ完備されています。ボイスについては賛否両論(色々な意味で)あるでしょうが、自分は概ね満足な出来でした。特に英二さんはベストマッチでしたね(笑)
音楽はキャラクターの所でも語ろうかと思うのですが全体的に原曲を壊さないようなアレンジでアップグレードしている感じですね、今の環境に耐えられるように。キャラ曲以外では「朝陽」「出会いの街」「ひとときの休息」が良いですね。特に「ひとときの休息」はグッと良くなった感があります。

グラフィックは何と言ってもモーションポートレートの実装が大きいでしょう。胸揺れに目が行きがちですがこのシステムの真骨頂は表情変化にあると思います。立ち絵で演技が表現できるのですよね、こういったストーリーのゲームにはピッタリのシステムだと思います。恩恵が大きいのは表情変化が楽しいマナちゃんと、微妙な変化が味わえるはるかですね~。そして動きが可愛かったのは美咲さん(笑)
キャラ絵も今現在でも通用するように書き直されています。はるかが垢抜けてしまってちょっと残念に思ったりしましたが(笑)、皆可愛くなったと思います。

PC版で問題だったゲーム部分はキャラが見えるようになり親切になったものの、やはり単純作業になりがちでゲームとしてだけ見れば及第点とは言い難い内容となっています。
ただ原作の感じは全く損なわれていなかったので、そこを大事にしてくれたんだなと、旧作からのファンとしては嬉しくもありました。雰囲気が大事ですからね、このゲームは。
その雰囲気が存分に感じられるシナリオは独特な文章ながら古臭さを感じさせず「WHITE ALBUM」の世界観を作り上げています。その独特の懐かしい感覚に当時の想いをフラッシュバックさせた方も多いのではないかと思います(笑)
性表現は出来得る限り表現されているように感じました、直接的な表現を避けているだけで。ただいくつかは完全にカットされていますね。とあるキャラのものはストーリー的にも意味のあるものだったので残念に思うところでもありました。

ここからはいよいよ各シナリオについて語って行こうと思います。
致命的なネタバレを含むのでWA未プレイの方はそっと閉じて下さいませ。
それではトップバッターはこの方。


 緒方 理奈(cv水樹奈々)
「自分の恋だけは…恋でしか埋めようがないから」

リナクラッシュでお馴染み、WA最大の修羅場といえばこのシナリオ。
SOUND OF DESTINY」の歌詞がそのまま理奈の心情とリンクしているのもキモですね。
それだけに劇中フルで聴けないのはマイナスポイント。
由綺から見ると完全敗北なシナリオだろうかと。駆け出しとベテランという違いはあれど、同じ立場の人間にはっきりと違う道を突き付けられたという点において。由綺は音楽祭に集中していた(させられていた、という側面もあろうかと思うけれども)のに対し理奈は音楽祭を戦いつつも恋を掴みとった。

「がんばるから、私」

このシナリオは英二さんの役割が割と大きいですよね。理奈の心の隙間の切っ掛けでもありますし、冬弥を揺さぶる役割もあります。ただ、彼は由綺に傾倒してばかりではなくてちゃんと(?)シスコンっぷりも発揮しているんですよね、例の修羅場における行動とか特にそれを感じます。
そして弥生さんバリアが絶大な効果を挙げたシナリオであると思います(笑)

彼女のテーマ曲はキャラクターテーマ唯一の下川曲。上品なお嬢様感がある曲で「森川由綺」に対しての曲だな、と感じました。曲からも対比、というものを感じられますね。
余談ですがWA2で由綺的な立場を雪菜とするならかずさは理奈、という意見を聞いたりしますが理奈はどちらかというと千晶であるような気がします。勝ち取りに行く、という点とか。

 観月 マナ(cv戸松遥)
「私、勘違いしてたんだ、ずっと…」
「いつまでも、金曜日になれば、家で待ってれば、藤井さんが来てくれるって…」

ロリ戸松ボイスを堪能できる至福の時間。WAの中では変化球。
家庭教師の教え子に手を出すという危険極まりないシナリオですが(笑)中盤まではとても心が温まるような、ほっこりとしたやりとりが続きます。(ややバイオレンスですが)
特に看病イベントは破壊力がヤバい。甘すぎるっ。
その分、由綺が絡むようになってくると痛みが格段に。まだ気づいていないときの嬉しそうなやりとりを思うと、もう胸がいくつあっても足りないくらいです。
由綺視点から見ると意外過ぎる伏兵といったところでしょうか。正直このシナリオの冬弥は刺されてもおかしくないと思っているのですが(笑)
EDもはっきりと決着を描かずに終わりますが綺麗な終わり方をしています。

挿入曲『君のかわり』
「せ、せいぜい…」「…私が来るまで、せいぜいお姉ちゃんとラブラブしてなさいよね、藤井さん…!」
の流れが非常に良く、挿入曲の使われ方としてはシナリオ随一だと思います。

ちなみに他のキャラ攻略中会うとホッとするキャラ№1。可愛らしさに癒されるのと、基本的に住んでいる世界が違うので安心感があるのですよね。
BGMもそんな安心感がある可愛らしい曲。音が増えた恩恵を素直に感じられます。

 河島 はるか(cv升望)
「どうしてこんななっちゃったんだろうね…」

WA随一の雰囲気シナリオ。自分がWAを未だに好きな理由の一つです。
凄く詩的なシナリオなのではっきりと好きな理由が説明できないのですが、お互いがお互いを感じ合う空気感というか、説明不要の安心感みたいなものが感じられるんですよね。
それを言葉で明確に表現されていないところがまた。画で感じるところも勿論あるのですがテキストの積み重ねでこの空気感を感じさせるのが凄い
PC版だと声の演技もないのでさらに凄まじいのですよね。升さんの演技もイメージを壊さずにこの難しい役を演じきってくれていると思います。
モーションポートレートによる画の動きも一番良いと感じました。微笑むシーンが良いんですよね、可愛くなりすぎないところが実にはるからしくて良いのです。

物語自体は凄く単純な作りで、余計なことを考えなくなったらお互いの気持ちがはっきり分かるようになった、といったことだと思います。
はるかは冬弥がどういった存在であるかを兄とのことを再考することによって認識し、冬弥は恋人として付き合っていた由綺がいなくなったことによりはるかのポジションを再確認した。
本文中で「二人の少年だったころ」という表現がありましたが男と女ということですら二人の関係性にとっては余計なことなのかもしれません。ただ、大人になってしまった二人にとって男と女というのは切り離せないことであると言えます。ここではPC版であったお風呂シーンが削られたのは(仕方がないこととはいえ)痛いな、と。その代わりに挿入されたベッドでの一枚絵が素晴らしい出来なのでまぁプラマイ0かなぁ。(PC版をプレイ出来る方は是非ここだけでもプレイして頂きたい)
はるかのイベント絵はPC版も含めて全部良いです。特にベンチでもたれかかる絵が、もうたまらんっ!って感じですね。

由綺視点から見るとこの二人は「しょうがない」でしょうか。一番想定していた相手なのではないでしょうか、クリスマスの時の質問からもそれが伺えます。由綺がいなければ二人がくっつくのは時間の問題だったでしょうから。
EDでも由綺との決着は描かれないシナリオなのですが、その結末は分かりきったことであまりドラマを感じさせないので描かれなかったのかな?と思っています。
彼女のテーマ曲はPC版とそれほど変わっていません、「変わらないこと」をテーマとしていたならシナリオのテーマとも一致するのかもしれません。
WA2的に見るとこのあたりがかずさと被るところかな?と思います。
他シナリオでは英二さんと並ぶ便利キャラ(笑) つかず離れずでフォローしてくれます。

「どうしてこんな…なんて、『どうして』じゃないんだよ。きっと」

芸能関係は英二さん、大学や私生活関係はるかがそれとなく支えてくれますね。作中英二さんに一泡吹かせられるとしたら彼女かな?と思うのです。

 澤倉 美咲(cv高本めぐみ)
「……私って…ひどいやつ……だよね……?」

「女」を強く感じたシナリオ。強さや弱さ、狡さ怖さ、そして包容力。
「一緒に聴きましょ…」
EDの一人でカタをつける流れとこの台詞に、特にそれを感じました。
冬弥に逃げることを許さず、由綺を乗り越える手助けとして。この時点で冬弥は美咲さんに生涯敵わないだろうなと確信しました(笑) 浮気なんかしようものなら…
美咲先輩は声が印象的で「藤井君」のイントネーションが良いんですよね、普通の台詞でもほのかな切なさを感じるというかちょっとエロいというか(笑)

EDでの冬弥と由綺とのやりとりはWA的な流れとして屈指の名シーンだと思います。冬弥がどれくらい由綺のことを気に入っていたかが分かるシーンとして。
「ごめんね、冬弥君。ありがとう…」
WA2アニメの雪菜の「ありがとうね」がオーバーラップしました。

それを見た後に美咲さんのあのシーンなのだから余計に輝いて見えるのです(笑)
WA的な要素が存分に堪能できるある意味玄人向けのシナリオかと思います。そして多分女性受けは悪いだろうなと思います、このお話は。
WA2シナリオの丸戸さんは美咲先輩好きで有名ですが、この「分かっていて、それでも」っていう美咲先輩の流れでなんか納得できました(笑) こういう要素は強く表れていたのではないかと思います。

ミュージック「澤倉美咲」はWAでも名曲。特に無音の状態からイントロを聞くとより印象に残るのではないかと。ずっとリピート再生しても苦にならないですね、そんな優しい曲だと思います。

 篠塚 弥生(cv朴璐美)
「…弥生さん…」「…俺のこと、好き…?」
「いいえ」
「…弥生さん…」
「はい」
「…キスしていい?」
「ええ…」

微笑みがとても美しい人。テーマ曲がとにかく印象的で冬の都会の風景にベストマッチ。
由綺が全編ほぼ蚊帳の外という特殊なシナリオですが、自分的に一番好みのシナリオだったりします。途中は苦しいシナリオですが、ラストの美しさがそれを補って余りあるものでした。
同好の士、仲間意識、共犯者、お互いの感情。

「だって…私は、藤井さんを愛しておりませんもの…」

この台詞が凄いんですよ、朴さんの名演技。シーン中の立ち絵の表情も凄く良い。
由綺に対して思いやる二人の同じような心の隙間に少しずつお互いが入り込んだ、温かくも少し寂しいこの関係性を美しい、と感じます

他には「弥生からのプレゼント」のエピソードがかなりお気に入り。由綺と大学のことについて語るのを見ていた弥生さんの心情を察すると凄く切なくなります。自分の知らない顔というものを感じたのでしょうか。

一回目と二回目で大きく印象が変わるシナリオだと思うので、是非繰り返しプレイして頂きたい。変化の兆しや何処で揺さぶられたのか、とか考えながら進める楽しさがありますよ。
テーマ曲が印象的と書きましたが、実はPC版の方が好みなのですよね。アレンジが電子的になっているので思っていた「夜の街」のイメージとずれてしまっているのです。まぁ、これは元曲を聴きすぎている(閑静な夜の街を歩くときはだいたいこの曲が頭で鳴っている)からこその違和感なのでしょうが(笑)

 如月 小夜子(cv佐藤利奈)
「私たちって似たもの同士ね」
「もうだめだぁ~~~!」「もうお花屋さんやる~~~っ」

グループから離脱して落ち目になってしまったアイドル。
サトリナさんの良い所が存分に出ているキャラクターだと思います。基本的に迂闊でうるさくて、でも気使い屋さんで、少しツンデレ(笑)

恋愛というよりアイドルとしての立場、というテーマで描かれているシナリオなのでWA的なものを期待していると盛大な肩透かしを食らうでしょう。由綺と冬弥の関係に踏み込む手前でシナリオが終わってしまいます。WAと考えなければ興味深いシナリオでアイドルや歌、芸能活動、才能や努力、世間の評価と「見ている人は見ている」といったことを考えることが出来ます。ここでも英二さんは大活躍(笑) 緒方兄妹の評価の仕方がなかなか興味深いです。
頑張ればトップへの道が開ける!的な昨今のアイドルものへ一石を投じるシナリオになっていると思うので、アイドルもの好きな方は触れてみても面白いかと思います。

由綺が今のままの彼女に負けるとマジで悲惨な状態になるので決着は付けなかったのかな?と思っています。頑張っている由綺があまりにも報われなさすぎるので。(しかも行き付く先が格下のアイドルだというのが特に)
もうちょっとステップアップして由綺や理奈と闘える状態になっていればWA展開には持って行けたのかもしれませんね。今回のEDが言わばスタートラインであると言えます。

彼女に歌が無い、というのも残念なポイント。もしWA2と合同ファンディスクでも出る機会があれば(いや、無いとは思うけれど)彼女の歌を聴いてみたいですね。
そんな彼女のテーマ曲はキャッチーな良曲。WAの世界観を意識されているのか、新曲ですが違和感なく溶け込んでいます。流れが綺麗な曲ですよね。

 森川 由綺(cv平野綾)
「…結局、私、冬弥君を、嫌いになんてなれないから…」

「WHITE ALBUM」最大の重要人物。WAといえば彼女でしょう。
ただ彼女はフラれてこその位地だと思うので彼女のシナリオはあまり評価していません。
所謂「ノーマルエンド」ToHeartにおける雅史エンド、おかげで彰の立場がさらに薄いものになっている要因でもあると思います(笑)
ただ恋人としての魅力は当然ですがどのキャラよりも高く、善人でお人好し、そんな彼女だからこそ他のシナリオが生きるのだと思います。
キャラ絵が更新されて一番変わったキャラでもあります。芋っぽさが消えアイドルとしての納得感が増しました、でも親近感はそのままなので神デザインであると思います

好きなシーンは前述の美咲さんEDでの会話。彼女自身のシナリオからは「コンサート後」、「ぼんやり佇む由綺」ですね。ぼんやり佇む~は終盤局の屋上で交わされる冬弥とのやりとりで付き合っている二人というのを強く感じることが出来ます
WAをより深く楽しむにはまず彼女を攻略してから他に移ると良いかもしれません(笑)

各エンドで到達する「POWDER SNOW」は正に彼女の曲。
ムービーリプレイのサムネイルにもなっている彼女の横顔はWAで一番のグラフィックであると思います。この横顔と上げる目の強さを越えられるヒロインはあまりお目にかかれないと思います。カワタヒサシ入魂の一枚で間違いないかと。



その他のキャラでは緒方英二さん、この人は取り上げざるを得ないでしょう。
音楽プロデューサーでプロダクション社長。理奈と由綺、弥生さんの実質的な上司。
由綺を狙っていて冬弥とは一応のライバル関係にあるはずですが、この人冬弥のことも相当気に入っているんですよね。終盤こそピリピリしていますが、しなくてもいい助言をしてくれますし、自分の立場から見えるものも伝えてくれます。見かけたら用事もないのに絡んで来ますしね(笑)
基本的なスタンスは芸術家として描かれていますが、わきまえた大人の表情も見せてくれる。それでも芸術家特有の感性で生きている感じや、理奈が言っているような「そんなに器用な人間じゃない」という面も持ち合わせていて嫌な役回りをこなすわりには憎めないんですよね。
多分ライターの「理想の芸術家像」というのが具現化したようなキャラなのではないかと思います。自分にとってもこういうスタンスのアーティストは理想に近いと感じます。
自由会話では彼の魅力がよく分かると思います(笑) 後どう考えてもシスコンです(笑)
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改めてしっかりと振り返ってみると新たな発見があってまとめて良かったなと思います。
あまり注目していなかった美咲さんシナリオが、実は自分が好きなWA的要素がつまっていたりとか、WA2は本当にWAを目指して作られたんだな、と実感出来たりとか。
PC版を含めるとかなりの回数クリアしているはずなのに、未だに新たな発見があるのにはこの作品の奥の深さを感じますね。(もちろん加齢による感性の積み重ねもあってのことかと思いますが(笑))

ちなみに自分のキャラランキングは
はるか 由綺 弥生さん マナちゃん 英二さん 理奈 美咲さん 小夜子 彰 の順
シナリオは
弥生さん はるか 美咲さん マナちゃん 理奈 由綺 小夜子 ですかね

シナリオに関しては上位同士の差と下位同士の差はあまり無いのですけれどもね。

再プレイで評価がガン上がりしたのは由綺です。こんなに可愛かったっけ?と愛おしさが増して行くんですよね。冬弥と似たもの同士なのもポイントが高く、細かな仕草の描写がさらに切なさを増す仕掛けになっていました。モーションポートレートの力も大きいですね。
後はWA2から得た感性で美咲さんを見る目が変わって、怖さを感じるようになったことが今回の収穫かも知れません。 これは丸戸さんに感謝かもです(笑)


さて、今回は涼を取るために再プレイしたWHITE ALBUMについて語ってみましたが、如何だったでしょうか? 冬の気配は存分に感じられたので多少は効果があったと思いたいですが流石にここ2、3日の暑さには負けますかね(笑) エアコンと併用すればいい感じになりそうですが・・・。
ともあれPS3版の良さも再確認できました。WA2しか触れていなかったという方、旧作のみのプレイの方にも是非触れてみて欲しいと思います。由綺が本当に綺麗になっていますから。

それでは今回はこの辺りで。  また次回記事でお会いしましょう。

                                       了
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