セレクト・セレクション、弊社上場馬は19頭。生産馬がいないのが悲しいですが、もはやこれらのセリは、「ちょっと申し込んで出してみるかな~」などどカジュアルな気持ちで上場できるセリではなくなりました。

よく生産者やオーナーの言う、
「いや~これなら受かるかな?と思ったんですけどね」
は、全く的を得ていません。相対評価で考えなさい。↑のセリフに対して、合格した馬の立ち写真を送りつけて、

藤沢「いやあでもね、ほら、こういうのが受かるんですよ?」

と、教えてあげたい。圧倒的に、いまいる19頭は揃ってますもん。しかし、それでもセリ会場にいくと、セレクション偏差値50くらいなんよ。打ちのめされる。藤沢も、エバ上場馬は揃っていて、この面子なら闘える!と、いつも思いますもん。そうして、実際にセリ場に行くと、「もっといいの沢山おるやん、、、」と打ちのめされます。それでも、それでも、今回は自信ある。なんとか無事に上場したいです。

さて、弊社繋養19頭のうち、4頭は生産牧場さんの一角を借りて馴致をしています。エバグリーンから車で10分くらいのところにある牧場です。ここは放牧地と厩舎が近いので、ギリギリまで夜間放牧をして、セリに挑もうと思っています。自然体で挑むグループなのですが、やっぱり夜間放牧は身体が痛みますね。変な身体の使い方をするのか、皮膚と筋肉の癒着が激しい気がします。蹄もボロボロになるし、皮膚病もでますし、なかなか大変。ただ、こういうナチュラルな状態が好きなバイヤーもおりますので、それはそれでいいんでしょうね。それでも、「いま、放牧地から連れてきました!!!」の状態でセリに挑むのではなく、最低限の身なりと体付きにしないとコンサイナーの仕事とはいえないんじゃないかな。

というわけで、曳運動とマシンは最低限やってます。青草食べて、お腹ポンポコリンで上場したくないですもん。曳運動やハミ付、頭絡の付け外しなどなど、基本的な馴致からスタートして思ったのが、「エバグリーンってすごく馴致しやすい環境」なんだなと再認識しました。流石、うちの親父です。よく考えられて、牧場を造成しているなあ。例えば、いろんなところに牧柵が張り巡らされ、側溝に落ちないようになっているとか、放馬しても外に出ていかない作り、掴ませない馬の確保しやすさ、色々な導線がしっかりしている。馴致しやすいのよ。

昔、五丈原で諸葛亮が亡くなり蜀が陣をそのままに撤退していくのですが、その残された陣を見た司馬懿のセリフを思いだしましたわ。

「それより孔明の布陣のあとを見てみよ。見事なものじゃ。みな法にかなっている」

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天才かどうかはしらんすが、社長すごい。

おわり