不動産投資コラム

【マンション経営コラム|第158回】財務省は未利用の「国有地」の基本方針を売却から賃貸に転換

2019/05/23 19:02 投稿

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一千平方㍍以上の国有地が候補となり、保育・介護施設だけでなく商業施設にも定期借地権権付きで賃貸するそうです。この候補地には国が数年後に防災用として利用目的であったとしても有効活用して「賃貸収入」を狙っていくそうです。



今までは不要な公務員宿舎を売却していたが、売却もひと通りした事もあり「賃貸」にシフトチェンジしていくそうです。



 

定期借地権


定期借地権は、平成4年8月に施行された「借地借家法」により誕生。当初定められた契約期間で借地関係が終了し、その後の更新はありません。この制度により、土地の所有者は従来に比べ安心して土地を貸すことができ、借り主は、従来より少ない負担で良質な住宅を持つことができます。土地の貸借が円滑に行われることも期待され、住宅・宅地政策上も有効な制度となっております。


     一般定期借地権           


借地期間を50年以上としたもの。期間の満了に伴い、原則として借り主は建物を取り壊して土地を返還する必要があります


     建物譲渡特約付借地権


契約後30年以上経過した地点で土地所有者が建物を買い取ることをあらかじめ約束しておきます。買い取った時点で借地権がなくなります。


     事業用借地権


借地期間を10年以上20年以下とし、事業用に建物を建てて利用するための定期借地権で、住宅には使えません。



 

国有財産の価格とは


国有財産の価格は、国有財産台帳に新規登録される場合においては、取得価格である購入価格、建築費等によることを原則としております。


なお、登録後の地価変動等を踏まえ、毎年度末には、土地については、原則として相続税路線価に基づいた評価を行うことにより、また、建物・工作物等の減価償却資産については、取得価格から減価償却費相当額を控除するなど、財産に応じた評価方法により価格の見直しを行っています。



 


 


 

国有地の評価額である台帳価格で現在3626億円分が未使用


国有財産は現時点で1068千億円あり、その内2割弱の182千億円分が土地(国有地)となっています。国有財産の貸付収入は年間300億円台にとどまっており、有効活用する事で収入アップを狙っています。


国有地の大きいものは「公用地」の11兆円。防衛施設の4兆円や空港施設の7千億円を含んでおります。在日米軍基地に提供している土地は2兆円。



 

明確な土地とは異なる未利用の国有地は3626億円。財政状況も厳しく、ここまで国が保有する必要性の薄いものは売却してきました。1999年度には18108億円あり2019現在の約5倍の残高がありました。



 

定期借地権付マンションと一般のマンションの違い。


費用項目         定期借地権付マンション                一般のマンション


取得価格    一般マンションの70~80%くらい             100%


地 代      土地の固定資産税程度がかかる                   かかりません


権利金      掛かりますが多額ではありません                 かかりません


解体積立金  掛かりますが多額ではありません                 かかりません



 

【使用用途】


    社会福祉分野等


    待機児童解消


    介護施設整備


    九段会館


    無主の国境離島


    自然災害発生時


    復興財源


    学校法人森友学園



 

賃貸する事で賃料収入を長期的に見込んでいけて財源確保を行えます。


民間だけでなく財務省も未利用の国有地を積極的に賃貸している事で賃貸収入の需要は更に高まりそうですね。

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