「不動産投資なんて富裕層だけのもの」と思っていませんか?将来の社会保障が不安、働いても給料が上がらない、ボーナスもほんのちょっぴり……という時代では20代から資産運用を考えて、不動産に投資している人も多いものです。ここでは、20代からでも始められるはじめてのマンション投資について見ていきましょう。

こんな私でも融資が受けられる?

不動産に投資する場合、まずは「購入資金をどうするか」という問題があります。「年収が少なく貯金もあまりないのに、何千万円もする不動産投資なんて到底無理」などと最初から考えていませんか?不動産を購入する場合、現金で購入する方法と、ローンを組んで購入する方法の2通りがあります。ローンは、銀行などの金融機関からお金を借りて購入するという方法です。

住宅ローンを組んでお金を借りることを「融資を受ける」といいます。「融資」は、考え方によっては不動産投資の強みともいえるでしょう。例えば、株やFXなど他の投資商品で資産運用をしたいとき、個人の投資ではギャンブル性が強すぎるので、金融機関はお金を貸してくれません。しかし、不動産投資であれば、不動産という現物の資産を担保にできるため、「年収が少ない」「貯金が少ない人」でもお金を借り入れることができる可能性が高いのです。

個人の住宅ローンの場合は、借り主の属性(年齢、年収、勤務先、役職など)が厳しく審査され、借入金額に上限が設けられます。一方、投資用物件への融資の場合、借り手の属性も審査されますが、それ以上に大切なのは、「収益を上げられる物件かどうか」という点です。年収が少なくても、立地がよく収益の見込める物件であれば、融資を引くことが期待できます。

借り入れをする金融機関を見極める

また、借り入れをする金融機関を見極めることも大切です。メガバンクと呼ばれる都市銀行の場合、属性の低い相手や小型の案件には融資してもらえない可能性もあります。そのため、個人の不動産投資においては、地域に密着した地方銀行や信用金庫などに融資を申し込んだ方が融資の可能性は高まるでしょう。若い方に特におすすめしたいのが、政府系金融機関である日本政策金融公庫です。

なぜなら、政府系というバックグラウンドから、若者や女性、高齢者など通常だと融資を受けにくい属性の方の事業支援を強みとしており、金利の優遇が受けられることがあるからです。日本政策金融公庫は日本全国に支店があるので、どのエリアの投資でも利用しやすいこともメリットといえます。

老後に投資用物件に住むという選択

不動産投資は多くの場合、住宅ローンを組むので、年齢が若ければ若いほど後々の負担が軽くなります。20代で買っておけば、定年前にはローンが完済できているので、定年後には家賃収入だけが手元に入ってくることになり、「自分年金」にすることが可能です。また、築古になった物件は借り手がつきにくくなるので、老後に自分の住処にするという選択肢もあるでしょう。

子どもたちが巣立ったあとに、郊外の広い家を離れて、都会の生活や交通が便利なエリアの小さい家に住み替える人も増えています。ただ、いざ住み替えをしようとしても、高齢になると賃貸は借りづらくなりますし、その年からローンを組んで新たに購入することも難しくなる傾向です。その点、投資用として購入していた物件であれば、少し古くても立地の良いエリアにあるはずなので、自分の住処とするメリットもあるでしょう。

将来の住み替えを視野に入れるのならば、投資用の物件をまず購入し、若いときは賃貸で家族のライフスタイルに合わせた家に住むという選択肢も十分に考えられます。

老後資金は3,000万円必要?!

少子高齢化が進む中、年金だけで老後の生活を送るのは難しくなりつつあります。最低限の生活費にプラスして、「夫婦での旅行」「孫にお小遣いをあげる」「子ども夫婦のマイホーム購入を支援する」といった「余裕のある老後」を送るには、3,000万円以上もの貯蓄が必要という試算もあるほどです。20代のあいだは、「老後なんてまだまだ先の話」と思うかもしれません。しかし、安心して老後を迎えるには、若いころからの計画的な資産運用が大切なのです。