「投資の王道と言えば株式投資」と言われるほど、雑誌やテレビでもよく見かけます。株を知ることで社会の動きにも強くなるので、勉強として推奨する人もいるでしょう。しかし投資として考えた場合、株式投資はリスクが大きいうえに、安定して利益を出すのは難しいとされています。

一方、最近注目を浴びているマンションなどへの「不動産投資」は、株式投資と比較するとどのようなメリットがあるでしょうか。

マンション経営のメリット・デメリット

不動産投資はインカムゲイン(所有していることで得られる利益)がメインとなります。マンションなどを購入し、それを人に貸し出すことで毎月安定した収入を得るのが目的の投資です。

もちろん不動産価格も上下変動はあるので、不動産売買によるキャピタルゲインを得ることも可能ですが、株価のように毎日大きく変化するものではないのでキャピタルゲインを得るにも年単位になります。

株価と違ってボラリティ(価格変動)が低いですから、毎日相場に張り付く必要もなく、基本的に気を配るのは客付けや物件選びでしょう。

一度客付けできれば、大抵2年間は住むという人が多いです。管理も不動産会社に任せれば自分がやることもないので、サラリーマンの副業に向いていると言われます。問題は入居者が入るかどうかという点になりますが、そこは物件選びや周辺の環境が大きく左右してきます。しかし人口が増加している東京23区やその周辺を選べば、リスクを大きく軽減できます。

バブル崩壊のように、地価も大きく下落し未曾有の経済危機をもたらしたこともあります。しかし前後の状況を見れば現在の地価はバブルのように加熱して上昇しているというわけではありません。需要に応じて変化をしているので、「一気に地価が3割になってしまった」という価格変動はまず起こらないと考えられます。

ただし不動産投資は物件を購入しないと始められないので、まとまった資金を用意するか、ローンを組むことになります。少額の資金から始められる株投資と比較すると、誰でも気軽にできる投資ではありません。

株式投資のメリット・デメリット

株式投資で利益を得るためには、まず証券会社経由で上場企業の株を購入し、値上がりした時点で売却をするという流れです。いわゆる売買で利益を得るキャピタルゲインがメインとなっているのが特徴です。それ以外にも所有することで配当金の分配をもらったり、株主優待を受け取れたりすることもあるのでインカムゲインも得られますが、年利にして2%もいけばいい方であり、会社の業績が悪化してれば配当金もないので、あくまでおまけ程度と言えます。

株式投資の最大のメリットはやはり利幅が大きいことといえるでしょう。画期的な新商品を発売する、業績が一気に伸びるなどの要因があれば、一気に株価が急騰し1年で株価が2倍、3倍になることも珍しくはありません。

株で何億円儲けた、という個人投資家の成功例をメディアで目にする機会は多いでしょう。少ない元手でも始められるので、チャンスを掴んで大きく儲けたい、という人には向いています。

一方で株価の上昇があるということは当然下落もあり、リスクも非常に大きい、ボラリティのある投資です。ライブドアショック、リーマンショックなど名前が残るように、株価の急激な下落は金融危機と直結して迎えられるほどになっています。

個人投資家であれば、日中チャートに張り付いて迅速に売買をすることもできますが、サラリーマンではそうはいかないので、売買はどうしても後手にまわることになります。ハイリスク、ハイリターンであるのが株投資の最大の特徴でしょう。

サラリーマンに向いているのは不動産投資

株式投資は確実に利益を出せる人はまずいないとも言われています。買った負けたを繰り返し、最終的に利益が出るかどうかになるので、非常に手間もかかりますし、精神的な負担も大きいです。

一方で不動産投資は始めるまでのハードルは高いですが、購入してしまえば株式ほど毎日張り付いていなくても運用できます。もし副業として始めたいのであれば、不動産投資のほうが手堅く収入を得られるといえるでしょう。