不動産投資コラム

【マンション経営コラム|第83回】マンション経営のサブリースとは? 失敗しないための5つのポイント

2017/12/19 07:57 投稿

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マンション経営において、入居者募集や家賃集金などは比較的手間がかかります。不動産会社とサブリースという契約を結び、これらの業務を委託することができますが、サブリースには失敗のリスクもあるので注意が必要です。失敗しないためのポイントを確認しておきましょう。

マンション経営のサブリースとは?

サブリースとは転貸のことです。不動産会社がオーナーから賃貸物件を一括で借り上げ、入居者へ転貸するもので、家賃保障制度で空室があっても一定の賃料を保障しています。入退去の手続きや家賃の集金なども不動産会社が行い、オーナーはそれらの業務から解放されるのが特徴です。オーナーには家賃総額の80~90%が保障賃料として支払われる契約となっているのですが、言い換えれば、10~20%の管理手数料でマンション経営のさまざまな業務を委託していると考えることもできます。

サブリースのメリット

・ 空室や家賃滞納リスクの回避
空室や家賃滞納があったとしても、契約している保障賃料を受け取ることができ、急な収入の減少リスクを回避できます。

・ 入居者トラブルからの解放
家賃や退去のトラブルが発生した際も、入居者への対応は不動産会社がおこなってくれるので、オーナーは入居者とのトラブルに振り回されることがありません。

・ 管理業務を任せる
サブリースでは、契約を結んだ不動産会社がマンションの運営者になります。不動産会社に日々の管理業務を任せることで、オーナーはそれらの業務から解放されます。

・ 収支管理の簡素化
入居者が賃貸借契約を結ぶのはサブリースの不動産会社になり、オーナーは家賃や各種費用の計上を都度行う必要がなくなるので、収支管理がシンプルになります。

サブリースの危険な落とし穴

メリットが多いと感じるかもしれませんが、落とし穴もあります。

1.  低い家賃保障
家賃保障は周辺相場の80~90%と幅が広く、場合によってはそれより低い金額で契約させられることもあります。十分な収支計算をせずに契約すると、収支がマイナスになることもあるので、注意が必要です。

2. 契約更新による家賃減額
周辺相場の変化や物件の経年により、サブリース契約の更新時に家賃保障を減額されることがあります。家賃保障は将来下がっていくものと理解し、シミュレーションをしましょう。

3. 免責期間
新築時や退去時に免責期間が設けられることがあります。免責期間とは不動産会社が家賃保障をしなくてよい期間であり、オーナーにとっては不利な契約内容です。免責期間はできるだけ短く契約しましょう。

4. 原状回復費用や修繕費用
退去後の原状回復費用や10年、15年等で必要な修繕費用は、オーナーが負担する場合があります。マンション経営において避けられない費用であるものの、不動産会社が通常より高い費用を請求することがあるので、注意が必要です。また、不動産会社が提示する収支計画には、これらの費用が含まれていない場合もあるので、確認しましょう。

5. 不動産会社の倒産リスク
仮にサブリースを契約している不動産会社が倒産した場合、入居者との契約はオーナーに引き継がれます。ただし、不動産会社が預かっている敷金は、オーナーが回収できないことがあります。

サブリースの失敗事例

一例として、サブリース契約中のマンションを投資で購入したケースを挙げておきましょう。購入後しばらくは、家賃も問題なく支払われていました。ある時、不動産会社から手紙が届き、次回の契約更新時(2年毎)に家賃保障を10%下げるという内容が記載されていたのです。収入が減ると困ると考え、サブリース契約の解約を申し入れましたが違約金を請求され、しぶしぶ契約を更新せざるを得なくなったのです。

このケースでは、サブリース契約を十分把握しないまま、契約を引きついだことで予期せぬ事態が発生しています。サブリースでは契約内容をしっかり把握し、信頼できる不動産会社を選ぶことが重要であるといえます。

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