不動産投資ローンを利用して、投資用のマンションやアパートを購入した場合、借入額は毎月の家賃収入からの支払いになるのが一般的です。しかし、自己資金に余裕があれば、予定よりも早く返済することも可能です。今回は、繰り上げ返済について紹介します。
融資の返済方法は不動産投資の大きなポイント
不動産投資物件を購入する場合、不動産投資ローンを利用する人が大半です。ローンである以上、毎月一定額の返済がありますが、借入額も大きくなる不動産投資ローンは、返済額も大きくなります。
家賃収入を返済に充当するケースが多いですが、家賃収入をやりくりして、滞りなく返済を進めていくのも大変です。万が一、返済が長期にわたって遅れることがあれば、連帯保証人に請求される、物件が差し押さえられるなど、最終的に売却せざるを得ないこともあります。最悪の場合、自己破産というリスクもあるため、返済が遅れないよう長期的に計画を立てることは、不動産投資ではとても大切なことなのです。
売上の上限が決まっている中で利益を増やすには?
不動産投資の収益は家賃収入に限られ、家賃を上げれば入居者が出ていってしまうリスクが生まれるため、収入自体を増やすには運用物件を増やすしかありません。家賃収入から不動産投資ローンの返済額と諸経費を差し引いた金額が純粋な利益になり、この一連の現金の流れをキャッシュフローと呼びます。
諸経費には、各種メンテナンスや清掃代、修理費などが含まれます。諸経費はある程度決まっており、削減することが難しいものです。そのため、キャッシュフローを改善するには、毎月の融資の返済額を抑えるしかありません。
返済額に直接関係する金利は、融資を受けている金融機関が確定しています。金利をこちらの意向で変えることはもちろんできません。そこで返済額を抑える方法としてあげられるのが、返済期間を長くするというものです。しかし、返済期間を長くすると当然毎月の返済額が低くなりますが、その分金利の支払いが増えますので、総返済額で考えると金額は大きくなります。キャッシュフローは改善されますが、状況に応じて判断する必要があります。
繰り上げ返済を行うことで、毎月の支出を減少させる
毎月一定額を返済していたのでは、金利を支払うだけでもかなりの返済額になります。そこで考えたいのが「繰り上げ返済」です。ある程度まとまった金額で、事前に返済をして残債額を減らしていくので、今後の返済の負担も軽減されます。
繰上げ返済により、返済額の負担の軽減に加えて、借入残高が減るというメリットもあります。将来的に借り換えを検討する際には、ローンなどの借入残高が審査の基準になりますが、借入残高が少ないほど審査も通りやすくなります。
繰り上げ返済の種類と効果
繰り上げ返済には、2つの方法があります。それは、「期間短縮型」と「返済額軽減型」です。
「期間短縮型」は、毎月の返済額を変えずに返済期間だけを短縮するもので、「返済額軽減型」は逆に返済期間を変えずに、毎月の返済額を減らす方法です。利息の返済総額が減るため、前者のほうが返済総額を減らす効果は大きくなりますが、繰り上げる際にある程度の返済額をまとめて返す必要があります。
しかし、どちらの繰り上げ返済方法も、ある程度利回りを出さなければならないことには変わらず、最終的に大きな違いはあまり出てきません。ですので、自身の状況に応じて選択しましょう。
不動産投資ローンで融資を受けた場合、長期間にわたって返済をする必要がありますが、繰り上げ返済を利用すれば、後々負担が軽減されます。メリットとデメリットを踏まえた上で、無理のない範囲で活用することをオススメします。
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