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勇躍するチリ、「3月6日の衝撃」とブラジルでの驀進

2014/06/19 22:30 投稿

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今年3月6日、某巨大掲示板の某スレには、独ブンデスリーガやドイツ代表のファンからチリ代表に対する驚きや賛辞が書き連ねられたと記憶している。この日、ドイツ代表とチリ代表の親善試合が開催され、ドイツ代表が1-0で勝利したが、内容ではチリ代表が上回っていたからだ。

○ドイツ代表を圧倒

ドイツ代表のポゼッションを断ち切る鋭く分厚いプレス、守備陣形が整わないうちに攻め切る縦への速さ、それらを支えるスピードや運動量、球際の強さ――。相手に手を焼くドイツ代表の姿は、久しぶりだった。

数字も、ドイツ代表の苦戦を証明する。


出典)SOCCERWAY

ボール支配率はドイツ代表が48%、チリ代表が52%、枠内シュートはドイツ代表が3本、チリ代表が7本、コーナーキックの数はドイツ代表が4回、チリが14回(数字はいずれも「SOCCERWAY」調べ)。優劣の指針となる数字は、全てチリの優勢を示した。

ドイツ代表が手を抜いたわけではない。GKにノイアー、DFは右からグロスクロイツ、ボアテング、メルテザッカー、ヤンゼン、MFはラームとシュバインシュタイガーが3列目、2列目は右からエジル、クロース、ゲッツェ、FWはクローゼ。主力が大半を占め、個々のコンディションも悪くないように見えた。

しかし、パスが繋がらない。受け手にぴったりと張り付かれ、出し所に困る。背負ったままキープさせ、ワンツーなどで外そうとすれば、激しいコンタクトで潰された。両サイドの突破力に活路を探るが、粘り強く対応されて振り切れない。

それでも前半16分、素早いパス交換で網目のように迫るプレスを交わし、エジルのアシストからゲッツェが決めて先制したが、以降は沈黙。集中力を保ち、チャレンジ&カバーを徹底するチリ代表の堅牢を崩せなかった。

むしろ、何度となくペナルティエリアの奥深くまで侵入され、決定機を許した。無失点で終えられたのは、チリ代表がフィニッシュの精度を欠いたためだ。少なくとも2~3点を失っても不思議ではなかった。

2011年の南米選手権でも同じようなスタイルでメキシコを破り、ウルグアイと引き分けて好印象を抱かせたチームは、約3年を経て進化していた。

○ 日本人好みの“勤勉さ”

ワールドクラスと呼べるのはビダル(ユベントス)とサンチェス(バルセロナ)くらいで、溜息が漏れるような美しいプレーは望めない。ただ、90分余に亘り決して怠けず、攻めては小気味良く、守っては躊躇せずに身体を張る姿は、共感を誘う。特に、勤勉さを好む日本人には響く。

そんなチリ代表を、筆者はワールドカップの“ダークホース”に挙げた。「ツイッター」と「ブロマガ」で、決勝トーナメントに進むと予想。グループステージで、本命のスペイン代表やオランダ代表を蹴落す力があると指摘した。

松木安太郎氏がイベントでチリ代表を推した際には頭を抱えたが(苦笑)、初戦はオーストラリア代表に3-1で勝利。大黒柱であるビダルのコンディション不良もあり、総じて動きが鈍く、スピード感やダイナミズムといった“らしさ”を感じられる場面は少なかったが、好スタートを切った。

この勝利が“良薬”となったか、続くスペイン代表との試合は真価を発揮する。全体を高く保ち、前から複数人が連動してプレスをかけ、テンポが上がらないスペイン代表のビルドアップを封殺。不用意なドリブルやパスを狙い撃ちし、そこから速攻を仕掛けた。

すると前半20分、スペイン代表のパスミスから一気に縦へと運び、ボックス内に飛び込んだアランギスの折り返しをバルガスがGKを交わしてゴールネットを揺らす。同43分にはFKのチャンスを得ると、GKがパンチングで弾いたところにいたアランギスがプッシュ。追加点を挙げた。前半、後半とも長く防戦を余儀なくされ、決壊しかけたが、耐え抜いて2連勝。ベスト16を決めた。


出典)FIFA公式ウェブサイト

○ 2大会連続のベスト16、そしてその先へ

3月6日の“衝撃”から3カ月余。チリ代表は前大会覇者を敗退させ、W杯に新風を注いだ。1998年大会と2010年大会のベスト16を踏み越え、自国で開催した1962年大会の3位をも凌駕するか。夢が膨らむ。



<編集後記>

一部のフットボールマニアから熱視線を集めたチリ代表は、見事にグループステージを突破しました。これでオランダも撃破すれば、新風どころか旋風を巻き起こすかもしれません。

ただ、1試合の消耗度が高いスタイルですから、期待させておいて決勝トーナメント1回戦でコロッと負ける気もします(苦笑)。

個の力では大国に及ばず、組織を上回る圧倒的な技術やフィジカルを繰り出されると、崩されてしまいますからね。

そういった意味では、日本と似ています。体格やメンタリティなど共通点が多い。メキシコと同様、参考にすべき“お手本”です。

まだ見ていない方は、もったいない(言い過ぎ?)。

オランダ戦でも、決勝トーナメント1回戦でも、ぜひ1度は彼らの戦いを見て下さい。勝ち負けはともかく、全力を尽くす姿に目を奪われるはずです。

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