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【ライヴレポート】 アヲイ/2014.01.12@恵比寿リキッドルーム

2014/02/03 17:30 投稿

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  • 翔。
  • サキ
  • Ryo

アヲイ

5th Mini Album「終わりのメロディ」Release TOUR FINAL「終奏」
2014.01.12 恵比寿リキッドルーム

【SET LIST】
 1. 絶望の太陽
 2. メランコリィ
 3. abelcain
 4. ロシアンルーレット・シンドローム
 5. Siva
 6. 哀しい歌
 7. heaven
 8. 雨と煙
 9. Dies irae
10. 勿忘草
11. blind
12. calling
13. バタフライ
14. 鈴虫
15. レクイエム
(ENCORE)
16. rainy baby
17. 幸福論
18. ゆびきり
19. screaming idol
20. コトダマ

オトギ(Voice)
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慎(G)                翔。(G)
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サキ(B)              Ryo(Dr)
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(文=清水素子/撮影=江隈麗志)

“終わり”を意識することで、魂の奥底に眠る本当の自分をさらけ出す――。そんな究極のテーマを掲げて制作されたミニ・アルバム『終わりのメロディ』と、続くツアーの終着点にあったのは、アヲイが進むべき道への扉だった。バンド史上最大キャパとなる恵比寿リキッドルームに鐘の音が響きわたり、「絶望の太陽」がへヴィに爆裂してライヴの火蓋を切って落とせば、客席ではヘッドバンギングと拳の嵐が吹き荒れ続けることに。多彩なリズムを曲ごとに表情変えて放つRyo、専用のお立ち台に立ってポージングでも魅せる翔。等、剥き出しの感情が噴きこぼれるパフォーマンスで、ひたすらに場内温度を上げてゆく。
 その核となったのは、言うまでもなくオトギの変幻自在なヴォーカルだ。叫び続けた序盤から一転、妖しいファルセットで熱を冷気に変えると、曲の主人公が憑依したかのようなイキ切ったパフォーマンスと真に迫った歌声で、狂気と紙一重の哀しみを訴える。中でもサイレン鳴る「雨と煙」で愚かな人間への普遍的な問いかけを謳い、対極な美と醜の同居に恐怖すら走る「Dies irae」への流れは圧巻。この救いのない漆黒のディープネスこそ今作、今ツアーで彼らが求めていたものだ。
 ゆえに「自分の中の全部出し切ってくれるか!?」と、再びアグレッシヴな攻撃ゾーンに突入しても、それは単に肉体的な一体感を得るためのものではない。慎のメタリックなギターアプローチにパワーコーラスが炸裂する「calling」、上半身裸のオトギがフロアに突っ込みカウンターに上る「鈴虫」と、奔放すぎるパフォーマンスにオーディエンスが喰らいついてゆく死にもの狂いのチェイスが展開。そして互いが深奥をさらけ出し、全てをぶつけ合った瞬間、それまでステージ奥で不動だったサキが眼帯を外して前へと迫り出して、繰り返し訪れる緊張と弛緩にフロアが大きくうねる「レクイエム」へ。本当の意味で“一つになる”とは、こういうことなのだ。

 

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