カルモア釣査団 隊長の大西です。
今回はメインターゲットを狙った放送としては初の2本立て!
これに至った経緯は、丁度同じ釣り場で関連性のある魚を狙えるから2本やってしまおう!と思い立ったため。
それに、どちらも非常に季節限定的な魚でこの時期を逃すとパターンにはめられないので勢いで2放送行った。
まずはオランダ釣り。
【落ち鮎とは?】
卵を産むために川の上流域から下ってきた鮎。
鮎は一年で生涯を終える一年魚。
鶏が先か、卵が先か。という話になるが、鮎の卵は川で孵化をするが、幼魚は動物性プランクトンを食する為に、直後川を流されながら下る必要がある。
堰などで海にたどり着けない場合、エサが取れず死滅する。
そして春先、海で5cm程度に育った鮎は「稚鮎」と言われ、海の水温の上昇と共に海より水温の低い川へ遡上する。
※稚鮎は昨年、毛ばりサビキにて調査済み。
夏には川底のコケを食べながらどんどん成長しより上流域に遡上する。
※夏の成魚は本放送では未確認
秋には下流域の瀬に下り、卵を産む。先ほども言ったようにこの段階の鮎を落ち鮎という。
※コロガシ釣りも調査済み
役目を果たした鮎は冬には生涯を終える。
【仕掛け】
オランダ釣りとは簡単に言うと淡水のサビキ釣り。
海で行うようにコマセかご(下かご)にコマセを詰め、数本連結したエサの付いていない針にコマセを同調させて魚を釣る。
基本は河川のやや水深のある場所で、のべ竿を使って行うのだが、今回我々はここ某河川のご当地仕掛けを使用した。
ご当地仕掛け
すいません、仕掛けが手元になくまた拙い図で…
このご当地仕掛けの変わったところは図を見ていただけると解る通り、コマセかごを使わないところだ。かごの変わりに、金属でできたバネにビー玉サイズの練りエサを毎投、練り込む。
ここが川底にコツコツ当たることでコマセがポロポロと拡散される。
さらに、ウキが付いていることに注目していただきたい。
これは本来のオランダ釣りと一番異なるところで、このウキは仕掛けを川に流した際、魚が掛かったときの目印となるのだ。
目印だけでなく川で流す際に仕掛けが浮かず、沈みすぎない微妙な浮力を持たせる仕様だ。
以上からこの釣りは川で流して行う、鮎のライジングストリームオランダフィッシング。
略してオランダ釣りでいいか。
サビキ針なるものがこちらのチャンピオン釣り仕掛け。
近くの釣り具屋さんで取り扱っていると情報を得て購入させていただいた。
そしてエサは意外にも海でも使えるコマセだった。
オキアミエキス満載。
放送のコメントで鮎がコマセを食うのか?とありましたが正直、釣りを行う前の段階では我々も半信半疑だった。
基本、成魚となった鮎は川底の玉石に付いたコケを食って過ごしている。
コマセには興味を持たないようにも思えるが、元を辿れば幼魚である稚鮎の頃は海で過ごし動物性のプランクトンを食べていたのだから、当時の食性を思い出しアミエキスの入ったコマセを食べるのは確かに不思議ではない。
全体的に仕掛けは安上がりで簡単にできるのだが、釣りはちょと難しそうなので実際にやってみた。
【釣り開始】
またまた視聴者からの疑問。
オランダ釣りの「オランダ」ってどういう意味?
…
ごめんなさい、解りません。
一応、今調べたところ昔、オランダ人のシーボルトさんが日本にいた鮎を世界の学界で紹介したそうで
それから鮎=オランダ?となり鮎釣りをオランダ釣りと言うようになったそう。
※記事参考
鮎の友釣りもオランダの友釣りと言ってたのかは謎案件。
またオランダ釣りは鮎だけでなく淡水の他の小魚を狙う釣りでもある。
コマセを使った釣りなので経験上、仕掛けを投入しまくりコマセの帯を絶やさないことが重要。
疑心暗鬼のまま仕掛けを投げ続けた。
水面に鮎が跳ねるほど魚影自体は濃いのだがなかなか口を使ってくれない。
ここが釣りの一番悩まされるところで、居るのに釣れないは本当にもどかしい。
最初の場所は地形変化が見られず、対岸まで同じ流速で流れているようだった。
ここに僅かな瀬や深場が絡んでいると鮎も群れで付きやすくなると思い、上流へ移動した。
【居るのに食わないのはなぜ?】
釣り最中に考えていたのは
①コケを食う個体が大半を占めているから確立が低い
②コマセは食っているが針と同調できていない
③口元に流れてきたエサしか口を使わない
①は仕方がない。とにかく投げるしかない。
②はウキ下の長さで調整できる。短くするほど川の流れとウキの流れがほぼイコールになり一見同調しているように思えるが、コマセが川底に触れる衝撃も弱くなり、ポロポロこぼれていかない気がした。
長くしすぎると仕掛けの流れが川の流れより遅くなり、コマセだけが勢い良く流れてしまう状況になる。
ここは流れよりややウキが遅くなるように調整した。
③は鮎が一番群れているところに僅かな可能性を信じて投入する。これは①の問題も解決できる。
右●から左●に流すコースが一番、鮎に対して自然に仕掛けを流せられる。
シーバスにおいてもここに魚がいると仮定してこのイメージで流しているので鮎も同様にやってみた。
すると久々に弾幕が流れる展開になった。
鮎釣れた!
産卵前のサビた鮎だった。
黄金色ともいえる美しい魚体。
口をハムハムする様子が愛おしく見入ってしまった。
調査的な企画で本命が釣れ、さらに視聴者の皆さんと共有できたことが一番良かった。
【まとめ】
鮎のアタリはウキを消しこませるものだと思っていたが、そうではなくウキが浮いた状態で上下左右ふらふらしていた。
明らかにおかしな反応だったのでアタリだとは直ぐにわかった。
正直、この釣りを見つけたときは「いけそう」と思ったのだが、実際1時間釣りをしてみるとこれは駄目な展開かと不安だった…
顧問も仕掛けを止めておき、上流からコマセを撒いて流すなど試行錯誤をしていたように釣り場で修正して結果に繋がったので良い調査だった。
こんなに上手くいく展開は稀ではあるが、これだから釣りは止められない。
昨年から「稚鮎の毛ばり釣り」「ルアーで友釣り」「コロガシ釣り」と色々と鮎を狙ってみて少しずつ鮎を理解してきている気がするので、来年はまた鮎シーズンに「ルアー友釣り」の再調査を企画しよう。
この日の夜に行った「激流のシーバス釣り」のブロマガはまた後日投稿します♪
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