ヘリコプターといえば、狭いところでも離着陸できる、機動性重視の乗り物というイメージだ。しかし、かつて旧ソ連で全長37メートル、高さ12.5メートルという巨大運搬用ヘリコプターが試作されていたのをご存知だろうか?
https://youtu.be/aI9YGvMqFBM
「Mi-12」は1960年代後半のソビエト連邦で試作された世界最大のヘリコプターだ。初飛行の1968年から現在まで50年近くこの大きさ以上にデカイヘリが登場しなかったという意味でも幻の乗り物といえる。12.5メートルという高さはビル3階に匹敵、大型バス3台の長さといえば大きさは想像可能だと思うが、予想以上に巨大だ。貴重な映像には、左右の翼に付いたローターが各々逆方向に回転し飛行する姿が映し出されている。
実写では装甲車が2台収納されているが、イラストではバスが2台収納。一般的な大型バスが約10メートルから11メートルと考えれば、ギリギリ2台を収納することは可能だ。
気になるのは運べる重量だが、1969年に44205kgを2255メートルの高度まで釣り上げたという記録があるが、現在の市バスなどに使われているバスが10000㎏から12000kgというので、2台を運ぶのは厳しめなのかもしれない。
もともとミサイルの運搬などを想定して試作された輸送ヘリMi-12だが、試作機2台を製作し開発は中止。その後70年代にパリ航空ショーなどに登場し人気を集めたという。
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