世界的な大ベストセラーである夢枕獏の山岳小説「神々の山嶺(いただき)」を平山秀幸監督、岡田准一主演で映画化した『エヴェレスト 神々の山嶺』が完成した。キャスト、スタッフが約10日間かけて高度順応を行い、実際にエヴェレストの登頂に挑み、日本映画として初めて高度5,200メートル級で撮影を敢行した、前人未到の感動スペクタクル超大作だ。その本作で2人の男性に運命を翻弄されていく女性・涼子を、女優の尾野真千子が好演。涼子という女性を"待つ女性"として受け止めた尾野に、作品にまつわる話をうかがった。
――エヴェレストということで、オファーの時は率直にいかがだったのでしょう?
エヴェレストに登ることが前提の作品だったので、すぐ「やりたい」と言いました(笑)。わたしも山育ちなので何か通ずるものがある気がして、自分が生きてきた中で、何か表現できるものがあるような気がしたんです。とても運命を感じたので、これはやるべき作品じゃないかと思ってオファーを受けました。
――実際、いかがでしたか?
過酷は、過酷でした。10日間の撮影期間で1日も登らなかった日もあるし、高山病を避けるために登ってすぐ下るとか、はがゆい思いをしたこともありました。でも毎日毎日、登ることが楽しかったですね。エヴェレストに登ることって、経験したことがない景色、感じたことがない空気を味わうこと。過酷でしたけれど、楽しい思い出のほうが上でした。
――クライマーズ・ハイじゃないですが、お芝居への悪影響みたいなことはなかったですか?
気持ち的には影響なかったですが、よく食べたので太ってしまって。テンションが高いことと体調を崩さないようにって、ちゃんと食べたんです。備えたため、太っていく、ということはありました。ほかの皆さんはやせて行くんですよ(笑)。
――ところで、涼子という女性は、芯が強くて尾野さんにぴったりだと思いました。
待つ女性として心に決め、演じました。たぶん人生の中で、いろいろなことを待った人なんです。映画の中で新たな人が現れるけれど、それも待つ人。すべてを待っている心強い女性だと思って演じていました。わたしだったら止めると思うんですけど(笑)、実際に自分で景色を観た時、確かに行きたい、何かを感じたいという気持ちもわかったんです。
――彼女は、送りだせる人ですよね。
本当は嫌なんでしょうけれどね。でも、涼子さんは山を知らない人じゃないと思うんです。山を知っているからこそ待てるし、嫌だとは思うけれど「いってらっしゃい」と言える人。
――5,200メートルまで登って、価値観など何か変わりましたか?
挑戦すること、かな。エヴェレストに行くこと自体、無理だと思っている自分がいたんです。それがこうして叶って、行けて、そして実際に楽しめた。その第一歩を踏み出すことが、どんどん自分を変えていくんだなと思いました。だからする前に決めつけちゃいけないというか、ちゃんと触れて、自分で経験して決めていかなくちゃと改めて思いました。
――オフィシャルのインタビューによれば、登頂してお芝居の向こう側が見えたそうですが、そこには何がありましたか?
それは誰にもわからないことで、わたしにもわからないことなんです(笑)。見えたって、確かなものが見えたんではなくて、何かこう漠然としたもの。"超える"瞬間の気持ちよさって、ありますよね? お芝居と自然体が混ざった時の、これは自分なのか涼子なのか、気持ちいい瞬間があるんです。それはなかなか起こらないけれど、毎回ワンシーンくらいあるんです。
――今回の作品、最終的に完成した映画を観ていかがでしたか?
ただ、ただ、すごいなって思いました。わたしが出ていないシーンもあったので、皆さんのお芝居を観ていなかったので衝撃的でした。初めて山を登った時の顔などを観た時、新たな岡田(准一)さん、阿部(寛)さんの姿を観た気がして、どのシーンもぞくぞくしました。山ではない街でのシーンも新鮮でした。本当に、惚れますよ(笑)。
映画『エヴェレスト 神々の山嶺』は絶賛公開中!
■参照リンク
映画『エヴェレスト 神々の山嶺』公式サイト
everest-movie.jp
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