イラク難民がギリシャのレスボス島に移動する際にはぐれてしまった迷子猫が、現在はノルウェーに住む飼い主のもとに無事に戻ることができたという驚きのニュースが話題だ。
https://www.youtube.com/watch?v=05K-YUezBKA
この迷子猫が発見されたのは、難民を積極的に受け入れているギリシャのレスボス島。ここは住民の動物愛護精神も高い土地としても知られており、過去には夜間にノラ犬を保護するカフェも話題になった(http://news.aol.jp/2016/01/16/dogcafe/)。
2015年11月、レスボス島の難民支援ボランティアスタッフが、難民の飼い主とはぐれた猫を発見。迷子猫を「ディアス」と名付け、飼い主が見つかるまで保護することにした。すると約1週間前に、飼猫とはぐれた難民の一家に会ったスタッフがいたことから、彼らは島中の難民受け入れセンターにポスターを貼り、ディアスの飼い主を探すことに。さらにFacebookページを立ち上げると、4千人以上のユーザーの協力を得ることができた。
ディアスを保護していたボランティアスタッフのAmy ShrodesさんとAshley Andersonさんは、子どもに加えて愛猫のために高額の渡航費を払って移動してきた難民一家のことを思い、「それだけ大きな努力して連れてきたのだから、大事な家族の一員にちがいない」「多くを失った人にとって、希望があることがいかに大きいかわかる」と考え、少なくとも猫は無事であることを知らせて、落ち着いたら飼い主のもとに戻してあげたいと願っていたそうだ。
飼い主が見つかるまで、ディアスはドイツ・ベルリンの一家に里親になってもらっていたが、予想よりも早く嬉しいニュースが届いた。今年2月14日ボランティアスタッフの投稿によって、ディアスの飼い主がイラクの女性と5人の子どもたちの一家であり、現在はノルウェーにいることが判明したのだ。また、本来の名前は「Kunkush」だったそうだ。
ボランティアスタッフは約600ドル(約6万7千円)をかけて、猫の世話代、飛行機代、ペット用のパスポートなどを用意し、Kunkushをノルウェーに送り届けた。(現在はクラウドファンディングサービス<GoFundMe>を通じて、Kunkushの保護にかかった費用を募っている)。
そして飼い主一家は、ノルウェーの地で愛猫と涙の再会を果たす。母親が「Kunkush! 私の人生! 私のかわいい子!」と涙を流して喜ぶ様子を、英<ガーディアン>紙が動画で公開している。
この一家によると、イラクからレスボス島までゴムボートで移動する際にKunkushをバスケットに入れて連れていたが、やっと海岸に到着したタイミングでKunkushが驚いて逃げ出してしまったのだそうだ。すぐにボランティアスタッフと何時間もかけて愛猫を探したが、結局見つからず、そのままはぐれてしまったという。
壮大な旅を経て飼い主と再会を果たした難民猫について、ボランティアスタッフのMichelle Nhinさんは「Kunkushの旅は、より良い人生を求めている人たちすべての苦しい状況を表していると思う。誰もがお互いを必要としている」と語り、難民の飼い主と猫の再会のために協力してくれた人々に深い感謝の念を示している。
【参照リンク】
http://www.odditycentral.com/animals/
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