2月18日(木)に「CDショップ大賞2016」の入賞作品が発表された。「行かなきゃ 会えない 音がある。」というスローガンのもと、全国のCDショップ店員の投票によって"本当にお客様にお勧めしたい"作品が選ばれる同賞は、過去にはサカナクションやSEKAI NO OWARI、マキシマム ザ ホルモンといったアーティストが受賞している。
今年は、過去にも受賞歴のある星野源、back numberといった現在のJ-POPシーンを代表するアーティストから、大原櫻子や水曜日のカンパネラなど今後ブレイクが期待される新人まで、幅広く選出。そんな中、テレビの歌番組などで目にする機会がなく、かつ新人でもないアーティスト、Acid Black Cherryは異色の存在だろう。
2007年にデビューしたAcid Black Cherryは、Janne Da Arcのボーカルyasuのソロプロジェクトで、現在までにリリースした19枚のシングルは全てオリコン週間チャート5位以内、4枚のオリジナルアルバムは全てオリコン週間チャート2位以内にランクインさせてきた。また、昨夏主催した野外フリーライブに10万人を動員するなど、実はフリーライブ国内最多動員記録を持つアーティストでもある。
今回入賞したのは、昨年2月にリリースされた4thアルバム『L-エル-』。エルという1人の女性の波乱に満ちた生涯を綴った物語と音楽が絡み合う壮大なコンセプトアルバムで、CDにはエルの生涯を綴ったストーリーブックが付属する。
とはいえ物語を基に創られたサウンドトラックというわけではなく、あくまで楽曲先行で作られた純粋なロック・アルバム。リスナーがソフトを購入することが少なくなった現代において、コンセプチュアルなストーリーブックを読みながら視覚と聴覚の両方で感じる"CD"というフォーマットを重視しているようだ。
CDショップ大賞のホームページには、「パッケージの随所に音楽とリンクする仕掛けが多数。これこそ"何度も繰り返し聴いて貰えるように"と作品に込めた愛であり、リスナーに向けた愛。」「CDだけ聴くもよし! コンセプトストーリーとともに世界観に浸るもよし! 隠された遊び心を探すもよし! 色んな楽しみ方ができる作品です」といったコメントが寄せられている。
アルバムのリリース後には<KADOKAWA>よりストーリーブックの書籍化も行われ、現在までに5刷されるなど大きな反響を呼んでいるAcid Black Cherry。賞を通して「新しい才能、素晴らしい作品、そして誰かの人生を変えてしまうかもしれない作品」を伝え届けることを目指しているCDショップ大賞をきっかけに、最新作『L-エル-』を手にとってみてはいかがだろう。
【関連リンク】
・Acid Black Cherry オフィシャルサイト
http://www.acidblackcherry.com/
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