1974年当時、世界一の高さを誇ったワールド・トレード・センターの間をワイヤーロープ一本でつないで、命綱なしの空中闊歩を敢行したフィリップ・プティ。誰もが不可能と思う夢を実現して歴史を変えた男を、演技派ジョセフ・ゴードン=レヴィットが熱演した。この映画『ザ・ウォーク』に惹かれた理由をはじめ、危険なスタントへも挑戦した理由、知られざる下積み期間や最新作『スノーデン』(原題)の話題まで、赤裸々に語ってくれた。
――この物語の、どこに惹かれましたか?
誰しもが夢を持っていて、「こうなればいいのに」と思うだけで普通はあきらめてしまうけど、フィリップはそれを追及して、実際に成功させた。その事実に一番惹かれたんだ。
――危険なスタントが多かったですね。トム・クルーズやジャッキー・チェン、香港俳優みたいに、あなたも自分で挑戦したいと監督に言ったとか言わなかったとか!?
トム・クルーズやジャッキー・チェンのようなことはしていないけれどね(笑)!
バランスを取るためのポールを持って、実際にワイヤーの上を歩いたよ! ハーネスを付けていたが、それは落ちてしまった時のためのもので、歩行を助けるものじゃなかった。
監督の素晴らしい演出によって迫力のあるシーンになったと思うけれど、これはフィリップにとってスタントではなく芸術なんだ。僕もそういう意識で撮影に挑んだよ。
――でもどうですか。フィリップみたいな人間が近くにいたら、止めます???
いい質問だね! 今まで聞かれたことがなかったな。命がかかっていることだから、最初は絶対に止めると思う。でも、フィリップはきっと僕を説得するだろうし、僕も「彼がやらなくてはならないことなんだ」と納得して、最後は手伝うだろうね!
――ところで劇中、「僕はクレイジーだ」というセリフがありますが、あなたが人と違う点は何だと思いますか?
フィリップは、あのワイヤーウォークに挑戦した当時も、そして40年たった今も自分のことを変わり者だと言っているね(笑)。僕は彼みたいに命をかけて何かに挑戦したことはないけれど、自分の仕事に対して、譲れないものや、こだわりがあるということに関しては共感する部分があるんだ。今回の作品もフランス語のイントネーションやスタントにとてもこだわったよ。自分でもバランスが取れているとは思わないけれどね(笑)。
――それと、『スノーデン』(原題)も含め、最近は人生綱渡りな男役が連続していますな! その理由を、これまでの俳優人生に対しての想いと絡めて教えてください。
そういった役柄が連続したことは偶然なんだが、演じた二人のキャラクターに共通して言えることは、自分の人生をかけて、勇気を持って何かを成し遂げたこと、そして変わり者ではあるけれど、ヒーロー的な要素を持っていることだね。
異なるのは、フィリップは芸術家で、スノーデンのほうはエンジニア的な人物だということだ。
僕は6歳から演技の世界で生きてきたんだけれど、19歳の時、大学に入るために一度この世界から離れたんだ。大学卒業後、20代前半に俳優業に戻ったんだけれど、新しいチャレンジをしたかったから、19歳までにやっていたテレビのコメディーや学生モノはやらなかった。
そのおかげで1年間ぐらい仕事がなくてね。つらい時期を過ごして、周りからも前の仕事をすればと言われたけれど、決して信念を曲げなかった。その結果、今の僕がいるから、その決断はとても良いことだったと思っているんだ。
――いい話ですね! 最後になりますが、AOLニュースの読者は歩けば転ぶようなか弱い男性しかいないので、ジョセフさんから元気が出るメッセージをお願いします!
そういう男性へのメッセージは......ちょっと思いつかないな、ごめんね(笑)。
残念ながら今回は日本に行けなかったけれど、『インセプション』(2010)の時に6日間だけ行ったことがあるんだ。いろんな人を見ることが好きだから、東京のような大きな都市が好きだし、ぜひまた日本に行きたいと思っているよ!
――そうですか。今日はありがとうございました!
映画『ザ・ウォーク』は、2016年1月23日(土)より、新宿ピカデリーほか<IMAX3D>全国ロードショー!
『ザ・ウォーク』は1月23日(土)より公開
■参照リンク
『ザ・ウォーク』公式サイト
www.thewalk-movie.jp
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