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トルコと日本の時代を超えた絆がアツい!感動巨編『海難1890』大ヒット公開中 内野聖陽と忽那汐里に撮影秘話を直撃

2015/12/09 18:30 投稿

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12月5日(土)に全国309館での公開後、"最終興行収入10億円超え"が視野に入った好調な"出航"を記録している映画、『海難1890』。「エルトゥールル号海難事故」と「イラン・テヘラン在留邦人救出劇」という二種類の史実をベースに、日本・トルコが友好関係を築くに至った背景や歴史と、混迷する現代の世界情勢へ投げかけるメッセージが胸に響く感動巨編だ。その注目の作品に俳優として命を注入した、主演の内野聖陽と忽那汐里にインタビュー。遭難したトルコ人たちの救出に尽力した医師・田村役、そして田村を手伝うハルとテヘラン編では日本人学校教師・春海を演じた内野と忽那に、今作への想いを聞いた。


――映画で扱った史実については知らなかったので、歴史の影で奔走した人々のドラマには、胸がこみ上げるものがありました。

内野:僕も同じ感想でしたよ。小さな事実かもしれないですが、今現在の日本とトルコの友好関係を思うと全然小さな話ではないですよね。多くの方々に届いてほしいと思いますね。

忽那:わたしも歴史を知らなかったので、トルコの方が親日家という背景には、こういうことがあって今に至っていたことを知って感動しました。この事件が確実な原点で、当時の大勢のトルコの方々の心に残ったと思います。映画ではやがてテヘラン邦人救出事件につながりますが、この映画に携わってトルコの方々のエピソードを深く知って、そのことが映画に実現したことは両方の国にとって特別なことになったと思います。

内野:エルトゥールル号遭難事件は、トルコの方々が日本人に対して友好的な感情を持ってくださっている原点になった話です。そこには普遍性もあり、今の世界情勢にも響くテーマがあると思います。国と国との約束事で始まった話ではなく、庶民レベルの生身のふれあいで始まった話が、こういう結果になっていることが尊いじゃないですか。映画化のお話をいただいた際、必ず意義深い作品になる、作る価値があると思い、監督にぜひ参加したいと申し出ました。


――トルコ側では、トルコの人気若手俳優ケナン・エジェさんが出演しています。彼との共演を経て、たとえば文化の違いなど、いかがでしたか?

内野:とても優秀な俳優で、彼はトルコに留まらず海外にも留学していて、演技の勉強もしっかりと積まれている方。情の深い純朴なトルコ人の中でも都会的でスマートな印象でした。演技上の会話は全部英語だったのですが、納得できないことはとことん話し合う姿勢の方だったので、撮影はとてもスムーズに進みました。

忽那:ケナンさん以外とふれあう機会は少なかったのですが、役者だけでなくスタッフさんを含め、全体を見渡すとトルコの方々も本当に情熱的です。この映画を観てくださると、情熱的な面が伝わってくると思います。座礁する前の即興で音楽を奏でるシーンをはじめ、レスリングのシーン、空港での大勢のエキストラの方々には、ほぼ芝居をつける必要がなかったと監督がおっしゃっていたほどです。

内野:文化の差を感じたのは、埋葬シーンです。前日に日本側の美術チームが作ったお墓をすべて作り直しなんてハプニングもありました。スタッフさんは泣きそうになってましたが、文化の差を乗り越えお互い納得いくまでって感じの空気はいつもありましたね。

忽那:たとえばスタンドインと言って、スタッフの方が役者のセリフを代わりに話して練習することがありますが、トルコ人の助監督さんがケナンさんのセリフを全部暗記されていて(笑)。日本の場合、助監督さんがセリフを暗記しているなど聞いたことがないですが、なり切っている感じで、その姿勢が直球というイメージ。現場の流れ的なこと日本との差を感じなかったですが、仕事に対する情熱はすごかったですね。


――具体的なシーン上での、何かエピソードはありますか?

忽那:爆弾のシーンですね。あのシーンは、本気で驚きました。尋常じゃない、響き渡るような本気の音を出してくるんです(笑)。

内野:リアルな役者のリアクションを撮るときに、役者には何も伝えないで、どこかにスピーカーを仕込んで、役者を本気で驚かす仕掛けをする監督がいると聞きますが(笑)、それくらいのナチュラルさが爆弾のシーンでは感じたので、これは一体何をしたのかなって思っていました。

忽那:競馬場の入り口という音が響きやすい場所ではありましたが、一瞬心臓が止まるかと思うほどの音が鳴りまして。もちろん、事前に聞いてはいましたが、何度聞いても驚いてしまうほどの爆音でした。

内野:あのシーンは本当にリアルだったよ(笑)。


――この作品に限らず、お二人のお芝居には、圧倒的な説得力とリアリズムがありますよね。ドラマや映画を観ていて、お芝居と思わせない演技や表現は、どうやって生み出すのでしょうか?

内野:僕の場合、この作品に限って言うならば、自分の拠り所になっていたことは、実際にいた医師たちの手記の存在が大きいですね。それが今回、田村という医者の骨になってくれました。たとえば治療費を支払いたいとトルコ側から言われた時に、「自分たちはいらない、遺族のために使ってくれ」と言った医師たちの言葉。そういう資料を見た時に、当時の医師の心意気や独立心を強く感じました。僕は今回、そういう史実的なエキスを役に採り込み、皆さんに届けられたらと思いました。

忽那:説得力や気持ちなどは役柄での上で大事ですが、今回で言うとそこまで思う余裕がなかったようにも感じます。偶然ですが、最近特に大事だなって思うことが多いですが、この撮影の当時は、そこまで到達していなかったような気がします。また、実話に携わった場合、それに基づいて作品を伝えるためには違う説得力が必要だとも思っていて、それはドキュメンタリー的な入り口で入っていただいても、そこで止まっていては意味が薄いじゃないですか。観て心動かされるためには日本人同士だけでなく、遠い国の人々との思いまでも表現しないと伝わらないような気がします。

内野:何よりも串本の現場でロケをしたことが、僕たち俳優にとって大きかったことだと思います。実際に亡くなった方がいる岩礁付近の現場で撮影させてもらいました。そこで眠られている多くの男たちの死があったからこそ、この物語は語り継がれ、今もトルコとの友好関係がある。そう思うと、その死を無駄にしてはいけないと心から実感しました。現場が僕たちに与えるパワーって、すごいものがあるんですね。


映画『海難1890』は大ヒット上映中!

https://youtu.be/v1tYRBQ2mz8


■参照リンク
『海難1890』公式サイト
www.kainan1890.jp

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