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90年代トップアイドル内田有紀 40歳目前に確立したポジションで第2次ブーム到来か

2015/10/18 12:30 投稿

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秋ドラマの初回視聴率で、『相棒』(テレビ朝日系)の18.4%に次ぐ14.7%を記録した『偽装の夫婦』(日本テレビ系)。2話は10.3%と急落した。脚本は『女王の教室』『家政婦のミタ』(日本テレビ系)など大ヒット作もありつつ、朝ドラ『純と愛』(NHK)や『○○妻』(日本テレビ系)では物議を醸した遊川和彦氏。アクの強い作風だけに、今後も乱高下するかもしれない。



主人公は天海祐希が演じる容姿端麗・頭脳明晰ながら人間嫌いの図書館司書。元夫からDVを受けていたシングルマザー役で内田有紀が出演している。ヒットシリーズとなった『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)で大門が信頼を置く麻酔医役、『Dr.倫太郎』(日本テレビ系)では倫太郎を尊敬する看護師役と脇を固めてきた。どちらも今回の『偽装の夫婦』と同じシングルマザー役。

1話の最後には、天海の演じる主人公に「あなたのことを好きになってしまいました」と告白していた。続編も作られた『最後から二番目の恋』(フジテレビ系)でも、小泉今日子が演じる主人公に「恋をしてしまいました」という役。ちなみに、23年前のドラマデビュー作『その時、ハートは盗まれた』(フジテレビ系)から、一色紗英が演じた主人公のファーストキスを奪う役で鮮烈な印象を残している。ショートカット美少女で百合感が似つかわしかった。

内田はこのドラマをきっかけに90年代中盤のスーパーアイドルとなった。歌手デビューシングル「TENCAを取ろう!-内田の野望-」では、グループ出身でないソロ女性歌手では史上初のデビュー曲初登場オリコン1位を記録。後にドラマ化もされた映画『花より男子』でヒロインの牧野つかさを演じたりも。

だが、アイドルとしては瞬間風速はすごかったものの失速も早く、全盛期は2年足らずの短命。『北の国から 2002 遺言』で共演した吉岡秀隆と結婚し、2002年に芸能界を一度引退している。離婚を経て、2006年に復帰した。

アイドル時代は主演作が続いたが、復帰後は脇役に徹している。同じシングルマザー役でも『ドクターX』ではクールな敏腕ぶりで大門の手術を支えてシビれさせ、『偽装の夫婦』では感情を表に出さずやさしそうだが、どこか闇も感じさせる。元トップアイドルにありがちな自己顕示感はなく、役に合わせて佇まいも変える。ドラマのスパイス役としてのポジションをすっかり確立した。

浮き沈みの激しい芸能界で、短くも一時代を築いたアイドルからの転落に離婚と4年間のブランクを経て、なお女優として需要がこれだけある例は意外と珍しい。ジェットコースターのような人生経験は、今後さらに演技の味となって生きるかも。そして、40歳目前ながら美貌に衰えがなく、ネットで「今のほうがかわいい」との声まであるのも特筆ものだろう。

文・斉藤貴志





■参照リンク
『偽装の夫婦』公式サイト
http://www.ntv.co.jp/fake/

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