今インド北東端部のマニプル州が、なぜか韓流に染まっている。特に若者たちが韓流ドラマや映画に夢中になり、韓流スターたちのファッションや髪型が流行りに流行りまくっているらしく、一大ブームのまっただ中だというのだ。しかし、遠く離れたインドで韓流ブームとは、一体どういうことなのだろうか...?
https://www.youtube.com/watch?v=rffiZw21CdA
実はマニプルは、地理的にも文化的にも、インドのヒンズー文化とはまったく異なる特殊な地である。国境はミャンマーと接しており、イギリスの植民地時代や日本軍の影響など、複雑な文化/歴史背景があり、民族的にもモンゴロイド系に近いのだとか。そのためインドの一部でありながらヒンズーからは差別されたり、下に見られたりすることが多く、分離独立を望む声が根強いようだ。
そんなわけで「マニプルの文化と伝統をヒンズーからを守ろう!」と、ボリウッド映画やヒンズー語のテレビ番組を禁止したのだが、なんと住民たちは韓流ドラマや映画に夢中になってしまった。寺や教会など、重要行事もそっちのけで24時間オール韓流チャンネルにかじりつき、海賊版DVDは売れまくり。若い男性も美容院へ行き、みんな韓流ヘアを真似しているというから驚きだ。
これはインドへの反発だけでなく、外見的にもインドよりは東アジアに近く、より親しみやすいというのが主な要因だろう。とにかく、この地の大衆文化は劇的に変化している最中なのだ。ただし、もともと地元文化を守るためにヒンズー文化を規制したのに、そのかわりに韓流文化が蔓延してしまったというのは、州政府としてもちょっと複雑なのでは...。
【参照リンク】
・Manipur, the Indian State Ruled by Korean Pop-Culture
http://www.odditycentral.com/news/manipur-the-indian-state-ruled-by-korean-pop-culture.html#more-46994
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