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ライフハック系のニュース記事や動画サイトなどでしばしば見られる、「クルマのボンネット上でつくる目玉焼き」。試したことがあるという読者もいるかもしれないが、実際には車体の色が黒などでないと温度が上がらなかったり、白身がなかなか固まらなかったりと、意外と太陽光と熱だけで調理するのは難しい。

しかし、今年の夏、東京・豊洲のアウトドアパーク「WILD MAGIC」内LOVE KINGDOMで、太陽光を使った料理体験ができるという。そこでつくられるのは、なんとポップコーン。トウモロコシを炒って膨らませるわけだから、卵を割って焼くだけの目玉焼きより難易度が高そう。はたして、そんなことが可能なのだろうか? プレス発表が行われるとのことで、現場へ向かった。

今回の試みは、「GREEN POWER KITCHEN(グリーン・パワー・キッチン)」というイベントで、資源エネルギー庁が推進する官民一体の活動「GREEN POWER プロジェクト」の一環。そう聞くと何やら難しく感じてしまうが、太陽光発電などの"再生可能エネルギー"を身近に感じてもらうことが狙い。同庁の水越友香氏は、今回の取り組みの趣旨を次のように説明する。

「普段の暮らしの中では、なかなかエネルギーに触れたり考えたりする機会は少ないと思います。そこで、『ソーラークッカー』を通して、再生可能エネルギーをまず知ってもらえればという点から、今回の企画に至りました」

水越氏の話に出てきた「ソーラークッカー かるぴか」は、太陽光を集約し熱を発生させることで、ポップコーンなどをつくることができる。パラボラの上に鏡が張りつけられており、効率的に光を集めることから、冒頭で触れたクルマのボンネットよりは、調理に必要となるだけの熱をより効率てきに生み出すことができるという。


さっそく、ポップコーンづくりに挑戦。太陽に向けてパラボラの角度を調整し、その中心に市販のポップコーンをのせる。5分ほど待つと「ポン!ポン!」という音が。そして10分後にはきちんと膨らんだポップコーンが完成。また、同時に屋台などでおなじみの「チョコバナナ」もソーラークッカーでつくってみたが、こちらも10分ほどで甘い香りが会場に漂い、できあがった。

ただ、このソーラークッカーには弱点もある。風が当たったり、曇天や雨天など天候が悪かったりすると、十分な熱が発生しない。実は、それこそが、このイベントの狙い。というのも、再生可能エネルギーである太陽光発電や風力発電も天候によって発電量が左右されるからで、ソーラークッカーからエネルギーをつくりだす難しさや大切さを実感できるからだ。


「GREEN POWER KITCHEN」は、7月17日~9月30日まで豊洲WILD MAGIC内の「LOVE KINGDOM」で開催され、ソーラークッカーのほか太陽光で明かりが灯る「ソーラーランタン」とともに無料で貸し出される。夏休みは、エネルギーづくりもできるアウトドアを楽しんでみてはいかがだろうか。

■参照リンク
GREEN POWER KITCHEN
http://www.greenpowerproject.jp/event/greenpowerkitchen/

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