6月20日(土)公開、国民的人気を誇る三池崇史監督、市原隼人主演の娯楽バイオレンス『極道大戦争』で、超個性派俳優のでんでんが居酒屋の大将・法眼役を好演中だ。日本映画界で暴れまくる三池作品の魅力と昨今のでんでんブームについて、トークをお願いした。
本作は三池節全開の完全オリジナルストーリーで、ヤクザヴァンパイアに噛みつかれた人間が次々とヤクザ化してしまう世界で、敏感肌の若いヤクザ影山(市原)を主人公にした極道エンターテインメント。物語に活劇、あらゆる面でやりたい放題で、「自由だよね(笑)」とでんでんもうなずく。「そういう人を見ていると、うらやましく感じるじゃない。それが三池監督の魅力だよね。もっと俺たちも自由でいいと思っちゃったよ(笑)」。
でんでんと三池監督は、映画では初のタッグだ。でんでんは、「初めての映画だったけれど、信頼関係があったから不安はなかったと」と撮影を回想する。「前半の居酒屋のシーンでもそうだったのですが、役者が忘れかけていたことを思い出すきっかけを投げてくれる。それは、アドバイスというわけでもないのね。ちょっと説明しにくいけれど、もともと役者が持っている引出の中身を自分で使うように、上手いこと誘導するって言うのかな。そういうことをする監督(笑)」と三池演出を絶賛。「おかげで後半は自由すぎたな」と笑う。
また本作にはスピンオフアニメーション「極道酒場でんでん」もあって、DLEが制作する渾身作に、主役キャラクターとしてでんでんが登場。声優も務めるなど、昨今のでんでんブームを象徴する怪演を披露する。"でんでんが映画に出れば、何かやりそうだ"という期待感は『冷たい熱帯魚』(11)以降確かにあるが、実は本人、「そういうことを意識したこともない」とでんでんブームを冷静に受け止めている。「ただ、悪い奴を演じる機会が『冷たい熱帯魚』以降増えていて、だからこそ"何かやりそうだ"って、そう思っちゃうわけでしょ(笑)。だから、前みたいに善人を演じてみたいね。今は(笑)」と本音もポロリ。
しかし、「何が善で何が悪かは難しい問題ですよ」とも。「悪を極めて善になっている場合もあるだろうし。『冷たい熱帯魚』の村田だって、考えてみれば複雑な男でね。悪とはこう、みたいな先入観も取り払って考えたみたほうがいい。だからさっきも言ったけれど、もっと俺たちも自由になったほうがいいね。三池監督と仕事して、そう思ったかな(笑)」。
『極道大戦争』は、6月20日(土)より全国公開
(C) 2015「極道大戦争」製作委員会
https://youtu.be/5YXPObqkgew
https://youtu.be/ongKlngOUuc
■参照リンク
『極道大戦争』公式サイト
http://www.gokudo-movie.com/
| Email this | Comments