自分が部下を持つ立場になったとき、もっとも大切なことのひとつは、その部下の能力を見極め、それを活かすことでしょう。しかし、それはそう簡単なことではありません。どうしても、短所ばかりに目が行ってしまうものです。そんなときどうしたらいいのでしょうか。
今やテレビのコメンテーターとして人気のテリー伊藤ですが、元々は言わずと知れた伝説的なテレビ演出家であり、自らが立ち上げた制作会社の社長でもあります。
テリーもやはり演出家として、あるいは社長として「コイツはAという仕事はヘタだけど、でもBという仕事ならすごい能力を発揮するんじゃないかってことを見極めてやるかどうか」が大事だと木村政雄と対談した『「人をつくる」という仕事』で語っています。
たとえば、合コンで笑わせる能力はない人がいるとしたら、その人に「お前、合コンで笑わせるのヘタだから、前もって笑わすネタを考えてこいよ」と指示しても絶対にダメだと、テリーは言います。
だったらどうするか?
合コンの時に、最初から「コイツ、つまんないですよ」と紹介してしまうのです。すると、その人の「つまらないこと」が売りに変わるのです。つまり「商品価値をどう引き出してあげるか」が上司の腕の見せどころです。
テリーは「人間に才能のないヤツなんていない」と言います。
「上の人間はそいつの特徴を否定するんじゃなくて、どれだけポジティブに見てやれるか」が重要なのです。
文/てれびのスキマ
【参照リンク】
・http://www.loco-motion.net/terry.html
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