本日1月23日にビデオクリップが公開されたあるアイドルソングが早くも話題を呼んでいる。おそらく誰もが耳にしたことがあるだろう。そう、クマムシのデビュー曲『あったかいんだからぁ♪』である。いや、笑いごとではない。芸人のネタの楽曲化というのはこれまでもないわけではなかったが、しかしこの『あったかいんだからぁ♪』は珠玉の出来。アレンジや楽曲構成など全てがポップソングとして完璧であり、もはや笑えないレベルである。
【動画】http://youtu.be/tuQdyk1lZXA
思わずPC配信でダウンロードしてしまったわけだが(着うたフル、PC配信中。CDはUNIVERSAL MUSIC JAPANから2月4日にリリース)、一曲通して聴くとその世界観にうっとりせざるを得ない。このアイドルソングとしての完成度の高さはちょっとどうかしている。ただふざけて作っているわけではないこのプロ意識。
特に歌詞の中の、「お風呂上がりのアイスの最初の一口」のあとで普通であれば「あったかいんだからぁ♪」と行きたいところ、というか漫才のネタの際には実際にそういう流れからツッコミが入るわけだが、楽曲としての作品性を考えてその選択肢を捨てている辺り、大人の真剣な仕事ぶりを感じずにはいられない。
これほどまでの名曲であれば、実際のアイドル側からカバーの話が持ち上がってもおかしくはないところだ。それでは果たして、どんなアイドルがカバーすべきか? 一切根拠や、あるいは根も葉もない噂すら上がってはいないのだが、こんな3組がカバーしたら良いのではというのを考えてみた。本日はそんな3組を提案したい。
【1】カントリー・ガールズ
ハロー!プロジェクトに産まれた新グループ、カントリー・ガールズ。ライブで披露している「愛おしくってごめんね」「恋泥棒」ではエバーグリーンな由緒正しきアイドルスタイルを踏襲しており、「あったかいんだからぁ♪」の世界観とも通じている。曲の頭でメンバーの島村嬉唄さんが「いつまでもこのまま、ワクワクさせていてね?」とセリフで語り、ちょっと恥ずかしがる様子が完全に目に浮かぶ。カントリー娘。に石川梨華(モーニング娘。)の「恋人は心の応援団」級の永遠に語り継がれる名曲になることは間違いないだろう。
【2】武田梨奈
クレディセゾンのテレビコマーシャルで絶妙の歌とダンスを披露している空手少女、武田梨奈の名前も挙げておきたい。かつてモーニング娘。のオーディションを受けた過去もあり、体や目線の残し方にアイドルとしての作法がしっかりとある。アレンジも大幅に変えてけだるいボッサ・アレンジ、かつ歌詞もフランス語というのもなくはない。「あったかいんだからぁ♪」の可能性をさらに広げる一曲になるはずだ。
【動画】http://youtu.be/na_Y0izr5aU
【3】松浦亜弥
そしてこの人を忘れてはいけない。声の質、声量、メロディの取り方、表現力などを全て加味したうえで、いま現在日本で一番歌がすごい女性は、松浦亜弥だからだ。母親になって表現の幅もさらに広がっていることは間違いないし、何より彼女の歌が聴きたい。ネームバリューもあるため「特別なスープ」という歌詞からクノールのカップスープのCMタイアップなどの話も決まりやすいのではないか。冗談を本気でやる、という「あったかいんだからぁ♪」のイズムは、アイドルを突き詰めた松浦亜弥にもシンクロすることは間違いない。超弩級の化学反応を期待している。
【動画】http://youtu.be/iLyvV3tcFsQ
<結論>
色々と考えてはみたが、まあしかし今の日本でカバーをするとなれば、やはりMay J.さんが黙ってはいないだろう。果たしてMay J.さんがどう出るかにも期待したいところだ。クマムシの新曲「あったかいんだからぁ♪」は2月4日リリース(着うたフル、PC配信中)である。
文・相沢直
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