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アニマルマスク集団によって一家が蹂躙されるも犯人たちにとって驚愕の展開が待っていた映画『サプライズ』。2012年にアメリカで公開され、文字通りサプライズヒットとなった。レトロなホラースタイルに新しいスタイルを融合させ、今や映画界が注目する監督アダム・ウィンガードと脚本サイモン・バレットコンビ。


※左:アダム・ウィンガード 右:サイモン・バレット

そして、今年、全米で絶賛評を獲得した彼らの最新作『ザ・ゲスト』がいよいよ日本でも公開となる。息子を戦争で亡くしたピーターソン一家に突如として訪問してきた男デイヴィッド。息子の戦友だったと語る彼は礼儀正しく、器用で、一家が抱える問題を解決していく。しかし、時に異常な手段をとるデイヴィッドに娘のエマは疑問を持ち始める。時同じくして平穏だった街に不気味な事件が多発し始める。デイヴィッドは何者なのか。この男には想像を超えた裏があり、遂には完全武装した謎の特殊部隊が出動。大銃撃バトルが繰り広げられるという話だ。

【動画】http://youtu.be/RZi_Ak1ByD8

スリラー、ホラー、アクション、そしてコメディまでのジャンルを一緒くたにし、『ザ・ゲスト』は観るものを圧倒する。『ターミネーター』や『ハロウィン』といったSF、ホラーの傑作にオマージュを捧げながら、またしても想像を超えたひねりを加えてくる本作についてアダム・ウィンガード監督と脚本を担当したサイモン・バレットに電話で聞いてみた。



ーどのようにしてレトロかつ斬新な脚本が生まれているのか?

サイモン「まず私が脚本を書き上げ、それからアダムに読んでもらってるよ。それは観客の視点で私の脚本がどうであるかを判断できる重要な要素になっているんだ。そこにアダムの意見を反映することでどんどん面白いものに仕上がっていくよ。」

ー予想できないジャンルレスな展開が面白いですが、これについては?

アダム「私たちは幅広いジャンルの映画に影響されているんだ。今回はそれを全て入れ込もうと思ったらこういう映画になった。いろんなサブジャンルを付け加えることでオリジナルなものが生まれると思ったんだ。『ザ・ゲスト』の中心には2つの映画があって、それはジョン・カーペンターの『ハロウィン』と『ターミネーター』なんだ。」
サイモン「私たちは先が見えない展開にすごく惹かれるんだ。」

ー『ハロウィン』と『ターミネーター』を組み合わせた理由は?

アダム「ホラー映画以外で考えていたんだ。たまたま2本立てでこの映画を見たときに、ノスタルジックな気分になって、やりたかったのはこれだ、と思いついたんだ。」
サイモン「私たちは80年代の映画を観て育ったんだ。80年代の映画は大抵この2本に影響を受けていると思うんだ。ここに私たちのルーツを感じたんだよね。」



ーイラク戦争帰還兵の闇を描いている部分についてはどう思いますか?

サイモン「映画を作るのであれば何かメッセージは必要だよね。ただ、説教くさくはしたくなかったんだ。だからそれについて私たちが語るっていうことはしていなくて、観た人がそれを感じ取ってくれればそれで良いと思っているよ。そういう意味でもアダムが脚本をチェックしてくれることは大事なんだ。」



ーオリジナルでやってきた2人が『悪魔を見た』のリメイクをするのはなぜ?

アダム「リメイクだからってオリジナルの可能性がないとは思わないよ。私たちはこの映画の大ファンなんだ。今までいろんなジャンルを手がけてきたけど、このリメイクをすることが一つのチャレンジだと思っているよ。」
サイモン「今までリメイクしないか、というオファーは他の作品でももらっていたんだ。でも私たちが作っても新しい要素を入れることができないと断ってきたんだ。この映画に関しては私たちが自信をもって観客に新しい驚きを与えられると思っているよ。その驚きはまだ開かせないけどね。」

ー日本のファンにメッセージをください。

サイモン「アダムと私が最初に映画をつくりたいと触発された作品に現代的なひねりを加えた作品になっているので楽しんでもらえると思うよ。」
アダム「80年代のシンセサイザーを使った音楽が好きな人はそういう点でも楽しめるはずだよ。」



『ザ・ゲスト』は11月8日よりシネマサンシャイン池袋ほか全国公開

(C) 2013 Adam David Productions

「ザ・ゲスト」オフィシャルサイト
http://the-guest.jp/ 

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