近年ではヒドい職場や職業を"ブラック企業""3K"と言ったりするが、そんなのは大昔からあった!<toptenz.net>では、その中でも特にヒドい10の職業を紹介している。
10.お尻拭き係
その名の通り、英ヘンリー8世が排泄した後のお尻をキレイに保つのが仕事。便器を磨くのはもちろん、棒にスポンジを付けたもので王の"大事なところ"も掃除したそうだ。晩年の王は肥満体だったというから、係の苦労は推して知るべしだ。
9.身代わりで鞭に打たれる少年
いわゆる"殴られ屋"に近いのがこれ。お坊ちゃん(大抵の場合は王子)が悪さをするたびに、身代わりになって罰を受ける(鞭で打たれる)役目だ。しかし待遇(報酬や特権)はかなり良かったようで、志願する者が後を絶たなかったとか。子供時代を一緒に過ごしたお坊ちゃんと鞭で打たれる少年の中には、王となった前者が後者に伯爵の位を与えた例もあるそうだ。
8.道化師
中世のイギリスで活躍したエンターテイナー。マヌケにみえる衣装を身に着けて踊っては、人々を楽しませるのが仕事だ。食事の席で貴族やご婦人が果物を投げてよこすこともあり、その時には笑顔で手を振りながら受け取らなければいけなかったそう。さらに道化師は24時間スタンバイ状態で、常に王様や女王様のご機嫌を取らなければいけない存在だった。そんなハードな仕事ではあるが、道化師の言論の自由は驚くほど認められており、自分の気に入らない人物、しかも王様まで侮辱することも許されていたそう。異例の昇進を果たすこともあったそうで、戦争の前には意見を求められることもあったとか。例えるなら、オバマ大統領がイラク・シリア・イスラム国(ISIS)を空爆する前に、有名コメディアンに助言を求めるようなものだ。
7.サンダル運び人
おそろしく退屈な仕事だったらしい。古代エジプトの王ファラオの使用人は1日中、王の靴を持ち運び、必要な時にすぐに差し出していたそうだ。"必要な時にはいつでも"だったので、結構ハードだった模様。ちょっと訓練させた猿でもできそうな仕事だが、周囲からはかなり評価される職業だったとか。
6.街のお知らせ役
古い映画や、アニメ『シンプソンズ』、オンラインゲーム『アサシン クリード III』にも出てくるこの人。街の中心部に立ち、民衆に増税などを知らせる役目を持つ。ニュースを伝えるだけでなく、巨大な鐘を鳴らしては人々を叩き起こすこともあったそうだ。その仕事は朝早くから始まり、1日も休みなく行なわれていたという。しかし、知らせの内容は"王様の声"とも考えられていたので、その気があればクーデターも起こせていた!?
5.動物相手の戦士
古代ローマ人の職業の1つで、どちらかが死ぬまで野生動物と戦う命がけの任務。だが武器を手にした人間を相手にするよりも、動物相手のほうがはるかに楽だと考えられていたとか。住む場所や食べ物が与えられ、名声が得られたのも魅力の1つだったらしい。
4.ネズミ捕獲人
ネズミを媒介した病原菌の拡大を防ぐ手段の1つではあるが、病気に感染したネズミに嚙まれるリスクも避けられない職業。尊敬されるどころか、人々からは蔑みの眼で見られ、職場環境(深い下水道)もひどいものだ。だが一方で、闘鶏の"ネズミ版"にネズミを売り飛ばし、結構な金を手にする者もいたという。
3.従者
米人気ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』を見ている人なら、ピンとくるかもしれない。騎士の要求に応えるのが任務で、騎士が寝ている間の見張りや装備の手入れも含まれる。対象年齢は13歳からだそうで、長年の仕事ぶりによっては自らも騎士になれる可能性があったとか。
2.太鼓叩き
19世紀後半までは戦争で重要な役割を担っていたという太鼓叩き(ドラマーボーイズ)。相手の攻撃を知らせるべく、戦場で太鼓を叩いていたそうだ。その多くは子供で、兵士同様命を落とす危険性も高かった。
1.ダッバーワーラー(弁当配達人)
現在も続く、インドの大都市ムンバイの伝統ある職業。毎日数百人に弁当を届けるのだが、遅延や誤配は許されない。労働環境は厳しく、日給は3ドルと先進国を基準に考えれば低いが、人気の職業でもあるそうだ。誤配の確率は600万件あたり1件と、99.9999999%の成功率を誇る。そんな驚異的な仕事ぶりを支えるシステムは今や、世界各国のビジネス界で絶賛されており、ダッバーワーラー自らビジネスマネジメントについて講演することもあるそうだ。この職業に関しては"ヒドい"とは形容できないかもしれない。
【参照リンク】
・10 Awful Jobs People Really Wanted - Toptenz.net
http://www.toptenz.net/
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