ギャンブルに必勝法なんてないことは、言うまでもないことです。
けれど、「負け」を減らすことは可能です。それは、「勝ち時」と「負け時」を見分けるということです。いかに冷静にその流れを見極めるか、それがギャンブルの勝敗を左右します。まぁ、それが難しいんですけど。
「わざと打たせたボディは効かないんだ」という言葉は、伝説のボクサー・モハメド・アリが好敵手のジョージ・フォアマンとの対戦で言った、勝つために「わざとボディを打たせるんだ」という言葉を明石家さんま流に解釈したものです。
ボクシングに限らず、様々な局面で、ダメなときは、何をやってもうまくいかないものです。
そういうときにさんまは、「打たせなきゃいけない。わざと打たせたら、耐えられるんですよ」と言うのです。
逆に、「俺は大丈夫だ」と慢心して打たれてしまうと、致命傷になってしまう、と。そういった"流れ"を敏感に察知するのはギャンブルでもお笑いでも、あらゆる分野において大事なことなのです。
だから、さんまはオパールや砂鉄探しといった「宝探し」が好きなのだと言います。
なぜなら、「ハズレを掴む」快感があるからです。
「『負けたわ、今日は』って言いながらね、『‥‥でもほんとうは、もっと(負け分が)行ってたな』って思うときのほうが、勝った感がある」のだと。
さんまは数多くのキャリアの中で、どう考えても「勝ち」に転じるのが難しい番組の企画が持ち込まれることも少なくなかったでしょう。そして、それを断ることが仁義に反すると感じた場合、さんまは覚悟を決めて矢面に立ってきました。
「沈む船だと分かっていても乗らなあかん時が来るのよ。(それを乗り越えた)その時に人として大成するって思ってる」と。
文=てれびのスキマ(http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/)
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