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東野圭吾のベストセラーが韓国で映画化 悲しみの父親が復讐鬼に

2014/10/06 19:00 投稿

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Filed under: 映画, アジア

日本で150万部超えの大ベストセラーとなった東野圭吾の同名小説を、日本での映画化を経て、今度は新たに韓国を舞台にチェンジして実写化した『さまよう刃』。いよいよ地方での公開へ拡大していく衝撃作について、イ・ジョンホ監督と主演チョン・ジェヨンが語る。


平凡な労働者サンヒョン(チョン・ジェヨン)は、数年前に妻をガンで亡くして以来、中学生のひとり娘スジンとふたり暮らし。ある日、人心を理解しない狂犬のような少年たちによって、愛する存在は容赦なく奪われる。すべてを失った男はやがて娘を陵辱した犯人への報復を始め、復讐者と化していく――センセーショナルな題材だけに、「映画化の提案を受けた時、青少年犯罪を扱うことが難しいと思いました」とジョンホ監督は回想する。

この物語は、ともすれば、人が目を背けたい分野の話だ。「それを映画化することはプレシャーです。撮影に入っても、どう撮るかを慎重に検討する必要性が生まれ、あれこれ悩み、選択を重ねました」。その結果、青少年犯罪に対する法律の妥当性についてなどの論点ではなく、犯罪を起こしていても加害者の若者たちを悪魔のようなキャラクターにはしないというリアル感を重視した。「要は、観た人が悩めるトーンを維持したかったわけですね」。



このジョンホ監督の方針を直で受けた人間が、父親を演じるチョン・ジェヨンになる。作品ごとにまったくビジュアルが違う韓国のカメレオン俳優で、今作では悲しみの父親を熱演。復讐鬼と化すが、映画的な誇張は、そこにまるで感じない。ジェヨンは言う。「父親としての心情を、どう理解するかが大変でしたね。セリフが多いわけではないので、その時々で、どういう心境か分析して。どう歩いて、どう動いて、どれが正解か、その都度探っていく。それは思っていた以上に、撮影を進めながらも現場で難しいと感じていました」。

たとえば勧善懲悪にすれば簡単な話だが、加害者も被害者も復讐する者も、人間として、現実の存在として世に問うことに意味がある。うなづくジョンホ監督も、その普遍性が高いテーマを受け取ってほしいと熱弁する。「日本の小説が原作ですが、韓国で作った『さまよう刃』が日本の皆さんに、どう受け入れられるか。心配であり、わくわくもしますね(笑)」。

映画『さまよう刃』は、大ヒット上映中!

■参照リンク
『さまよう刃』公式サイト
http://samayouyaiba.net/ 








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