二部作を一気に撮影し、日本映画として前代未聞のスケールで"最高傑作"との賞賛が鳴り止まない、『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』。公開中の京都大火編では伊勢谷友介と田中泯の壮絶バトルも注目を集めたが、アクション監督の谷垣健治氏は「蒼紫と翁の死闘は、意外性の勝利に他ならない」と"意外性"というキーワードで魅力を紐解く。
伊勢谷演じる御頭の四乃森蒼紫は、剣心を倒して己こそ最強と証明せんとしている悲哀の男。田中演じる翁は、その実は幕府を影で守った隠密御庭番衆だったが、蒼紫と袂を分かち、剣心の味方に。伊勢谷も田中も普段、アクションで刃を交えているイメージがないため、観る者は余計に驚くことになる。「この2人の場合はもちろんアクション自体もきっちり覚えてもらうのですが、それが何かの拍子にちょっとタイミングがずれたりすることがある。そうするとあとはフリーファイト(笑)。記憶力より反射神経の勝負です」と谷垣氏。すなわち、予測不能? ヒヤリとする発言だ。
この発言の趣旨について谷垣氏は、田中のキャリアを例に挙げて説明を続けた。「泯さんは普段、舞踊をやられていますよね。劇映画の撮影のように相手がいて戦うということが、『難しくも面白い』と言われていました。で、その上、すごく負けず嫌い(笑)。翁の設定や殺陣にすごくのめり込み、行為としては本気です(笑)。そこが面白かったですね」。撮影中は役柄の設定を説明しても、「蒼紫には負けたくないと(笑)。悔しくてしょうがなかったと思いますよ」と設定を超えようとする田中の気迫に、谷垣氏も負けそうになったとか!?
「インテリジェンスのあるこの2人が、ここまで肉体を酷使するかっていう意外性が重要。その意味では、すごく成功していると思います」と谷垣氏は強く太鼓判を押す。「僕のイメージでは少なくとも、瀬田宗次郎役の神木隆之介君、巻町操役の土屋太鳳さん、翁役の田中泯さん、この3人は普段アクションをするイメージはないですよね。ギャップはアクションでこそ映える、意外性の勝利です(笑)」。
(つづく......)
映画『るろうに剣心 伝説の最期編』は、2014年9月13日(土)より、大ヒット確実超拡大全国ロードショー!
(C) 和月伸宏/集英社 (C) 2014『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』製作委員会
■参照リンク
『るろうに剣心 伝説の最期編』公式サイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/rurouni-kenshin/
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