電車の中で居合わせた着衣の女子大生を撮影したとして、川崎市環境局に勤める男性職員(40)が、迷惑行為防止条例違反で逮捕。現在、ネット上で物議を醸している。
調べによると8月28日の夕方、同職員は東急田園都市線の車内において、隣に座った女子大生を所持していたUSBメモリ型カメラで撮影。このことが「盗撮」とされ、行為に気づいた女子大生が警察に通報したところ、職員の逮捕へと繋がったという。しかし、逮捕後に調べてみると、この職員が撮影したのは女子大生の「全身」で、下着の類は一切写っていなかった。この「着衣の姿を撮影しただけで逮捕される」という事実は、瞬く間にネット上に広がり、大きな波紋を呼んだ。
「なんでもかんでも通報すればOKという風潮」
「男はみんな犯罪者か不審者なんですね。わかります。」
「見ただけで通報される時代だからしょうがないよな」
「今にカメラつきケータイを持っているだけで逮捕されるぞ」
「迷惑防止条例自体がそもそも迷惑」
「美人局に悪用されそうだよな」
「バカッターじゃアホギャルが関係ないおっさんとかを平気で撮ってたりするのにな」
と、いずれもがこれを「盗撮」とされること、「迷惑防止条例違反」とされることに、驚きの声と批判コメントが相次いでいる。
なお、同様の事件は過去にも発生しており、2008年には通行人女性の後姿を撮影した自衛官を「有罪」とする最高裁判決が下されるなど、少なくとも、女性の姿を勝手に撮影した場合、それが着衣状態であろうと脱衣状態にあろうと、警察に通報された場合は、「一発アウト」というのが実情のようだ。
ただし、このことは同時に、風景を撮影している際などに「たまたま写りこんでしまうケース」などにも適用される危険性があるため、世の男性は、不特定多数の人々が往来する場所で不用意に撮影すること自体が、事実上、自らが逮捕される危険をはらんだものであるということを、認識したほうがよさそうな気配だ。
文・杉下薫
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