西アフリカで猛威を振るい続けているエボラ出血熱について、SNSなどネット上でまことしやかに囁かれていた「塩水を大量に飲むと感染しない」というデマを信じる人が続出。実際に飲んだ人のうち、少なくとも2名が「塩水の飲みすぎ」が原因で死亡するという事故が発生した。
実はこれまでも、「感染が防止できる」というデマは何パターンも流れており、それらは今回の塩水のように、大量摂取することで防げるというものや、根拠不明の謎の儀式・祈祷の類など、実に様々。無論、そのいずれもが一切予防効果のないものであるが、なかには今回のように命を危険にさらすものまで含まれており、現地医療関係者は警戒を強化してい る。
「ウワサを信じちゃいけないよ」
「そりゃ死んでしまえば感染しないわな」
「その真っ直ぐさで医者の意見を聞いてほしい」
「何事にも限度というものがあるわけで」
「もう恐怖で正常な判断もできないのか・・・」
「何にでもすがりたくなる気持ちは分からんでもない」
...と、そのあまりにぶっ飛んだデマに呆れつつも、周囲が次々と病に倒れ、明日は我が身という状況のなかで、そうした迷信ですら、すがりたくなってしまうという気持ちを「理解できる」とする声も。
国境のない伝染病は、決して対岸の火事ではない。現地の人々がこうした迷信やデマにすがらざるとも、安心して翌日を迎えられるような日が来ることを願うばかりだ。
文・藤井一成
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