高視聴率を記録し、見事、大団円を迎えたTBSドラマ『ルーズヴェルト・ゲーム』。野球の試合よろしく白熱する展開と、緊迫した空気のなか、見事に主演を務めた俳優・唐沢寿明(51)だが、押しも押されぬ名優へと成長した彼も、そのキャリアのスタートが特撮ドラマの脇役だったということは意外と知られていない。
デビュー当初、人気に伸び悩んでいた彼は、『仮面ライダーシリーズ』や『スーパー戦隊シリーズ』の脇役やスーツアクターに活路を見い出し、着実にそのキャリアを積んでいった。唐沢は今年秋公開予定の『イン・ザ・ヒーロー』での主演が決定しているが、彼のこうした下積み経験を踏まえれば、まさにベストな 配役と言えるだろう。なお、唐沢は1980年に放映された刑事ドラマ『大激闘マッドポリス'80』においても、「麻薬パーティーに参加するゲイ」という、 今の活躍からは想像もつかないキワモノ脇役として出演している。
同じく春ドラマで高視聴率をキープした『MOZU』で主演した西島秀俊(43)も、記録に残っているドラマデビューは1992年の『はぐれ刑事純情派』 での巡査役。ドラマということで言えば、『あすなろ白書』(1993年)での活躍が印象的であるため、彼のドラマデビューはそちらだと思いがちだが、そのキャリアのスタートは意外にも刑事ドラマの脇役だったのだ。こうしてキャリアをスタートした彼が、『はぐれ刑事純情派』の巡査役から、『ストロベリーナイ ト』(2010年)の菊田和男役で巡査部長となり、『MOZU』ではエリート公安捜査官・倉木尚武(警部)といった具合に、作品中でも"出世"している姿も、なかなか興味深い。
そして、若い頃に意外な役をもらい、後に名優となったケースの代表例と言えば、2時間ドラマなどでの活躍が印象的なベテラン・小林稔侍(73)。彼は1967年の子供向け特撮ドラマ『キャプテンウルトラ』で「キケロ星人ジョー」役を、1968年の『ジャイアントロボ』では「テロマン」役をそれぞれ好演 しているが、この2作品において彼は、キケロ聖人としてサザエのようなかぶりものを身につけ、テロマンとしては無残にも車から転落死するという、なんとも言い難い役を演じている
このように、現在の映画・ドラマ業界を支えているのは、自らがようやく手にした小さな役をコツコツとこなし、その魅力と演技力を磨き続けた名優たち。かつての彼らがそうであったように、現在放映中のドラマや公開中の映画の中にも、未来のスターたちが隠れているかもしれない。そうした視点で作品を観れば、 また違った楽しみが生まれてくるのではないだろうか。
文:鈴木將義
(C)2014「イン・ザ・ヒーロー」製作委員会
■関連リンク
「今日はお化けが出て・・・」 知ってると楽しいタクシー業界のウラ側
日本フリークの韓国人変態女装ベーシストがヤバすぎるwww
オンラインゲームで「チート」をした10代少年3人が書類送検!ところで「チート」って何?
| Email this | Comments