NTTレゾナントは4月23日、東京・丸の内ビルディングで、今後の事業展開と新サービスに関する説明会を行った。今年4月で創業10周年を迎えた同社は、次の10年に向けた事業成長のシナリオを示した。
同社の岩井社長は、まずポータルサイト「goo」コミュニティサイト「教えて!goo」などのB2C事業のこれまでを振り返りながら、「サービス個々の質は磨いてきたが、すべてのお客様に属性を関係なしに同じ内容を提供するものだった。お客様ごとにTPOに応じた様々なサービスを最適化していきたい」と述べた。
従来は、購買履歴やサイト検索ログなどの情報をサービス個々で運用していた同社。今後はこれを連携させ、横断的なデータ解析を実施することで、ユーザーの行動を分析した行動支援サービス(おもてなし)を実現していくという。特に利用者の多い「教えて!goo」のデータ活用に重きを置き、ユーザーの興味関心に合ったコンテンツや検索結果、広告配信に反映する考えだ。
おもてなしの一環として、同社は「gooポイント」サービスを6月10日からスタートさせる。まずはNTT コミュニケーションズのインターネット接続サービス「OCN」の利用者を対象にサービスを開始。順次提携する企業数を増やし、商品交換や他社ポイント交換も積極的に行っていくという。
一方で、B2B事業では、スマートデバイスの活用とグローバル展開の加速を掲げた。中でも鍵となるのが、クラウド経由でスマートフォンアプリ端末のリモート検証サービス「Developers AppKitBox」だ。
2012年11月に提供を開始した同サービスは、手元に端末の実機がなくても、ソフトウェア上でサイトやアプリの動作検証を行える利便性から順調に顧客を増やしてきた。すでに全世界で5000アカウントを有し、北米を中心に100ヵ国超で利用されているという。今後はヨーロッパ市場を中心に、先進のスマートデバイスの利用地域に拡大させ、スマートウォッチといったウェアラブルデバイスの技術検証も行っていきたいと意気込む。
これらの戦略に際して、同社の岩井社長は、「半歩先に進むイメージでチャレンジしていきたい。売上高約300億(2013年)から10年後には3倍の1000億」と具体的な目標を示した。さらに「従来メインだったB2C事業だけでなく、B2B事業にも力を入れていきたい。現在のB2CとB2Bの割合が2対1だが、1対1にしていくイメージでB2B比率を高めていく」と積極的な企業姿勢をみせた。
【参照リンク】
・goo
http://www.goo.ne.jp/
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