ナオト×ナオトという"夢"のデュエットが実現した。
それは、3月20日放送の『シャキーン!』(Eテレ)でのことだった。
『シャキーン!』はEテレで月曜から金曜日の朝7時から15分間放送されている人気子ども番組だ。『カリキュラマシーン』(日本テレビ)や『ウゴウゴルーガ』(フジテレビ)などに強く影響を受けた「大人も楽しめる幼児向け教養バラエティー番組」である。番組の企画として名を連ねるのは、ダウンタウンのブレーンのひとりでもある倉本美津留。
メインキャストはジュモクさん(声:片桐仁)、ネコッパチ(声:やついいちろう)、あゆちゃん(兼崎杏優、13歳)、そしてナオト(辻七音、11歳)だ。
元々はあやめちゃん(小島あやめ)が主役を張って人気を集めたが、2012年3月29日に番組を卒業。あゆちゃんとナオトが引き継いだ。
当初は強烈な個性を持っていたあやめちゃんの穴を埋めるのは難しいのではないかと危惧されていたが、あゆちゃんとナオトの凸凹コンビはまったく遜色ないキャラクター性で、ラーメンズの片桐仁、エレキコミックのやついいちろうというトップクラスの芸人と息のあったトークを繰り広げている。
ナオトは「人気のなかったヒーロー人形の妖精」という設定だ。出演当初はおたまじゃくし型の帽子を被ったヒーロー姿だったが、ナオト自身が成長期で急速に体が大きくなったからか、2013年8月に「変身ベルトが壊れた」ということで、"変身前"の姿に変更された。
ナオトの成長を感じさせるのは体の大きさばかりではない。
その声も日に日に大人っぽく低くなっていった。
ドラムを華麗に演奏するなどの才気を見せ、時に子どもらしく、時に子どもらしからぬ大人びた言動を見せるナオトは、いつの間にかすっかりたくましい少年に成長していった。
そして、1年5ヶ月前にナオトが初披露した歌「住人十色」を、現在のナオトとデュエットをしたのだ。
子どもらしい明るく軽やかな高い声と大人っぽい味のある低い声が重なり合う「住人十色」。
成長期の子どもをメインに据えた数年にわたる長期番組だからこそ実現したデュエット。
それは成長していく子どもを見守る喜びに満ち、同時に少し儚さを呼び起こすハーモニーだった。
文=てれびのスキマ(http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/)
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