初めての年末年始を過ごした2013年度の新卒社会人。仕事や職場環境に慣れた頃での長期休暇ですので、仕事モードへの切り替えに苦労している人もいるのではないでしょうか。
そんな新卒社員がこなれてきた頃に飛び出すのが、「上司に言ってはいけない言葉」。悪い先輩の影響か、同期の影響か、気が抜けたり少し自信が付いてきた頃にこのNGワードが飛び出してきます。
経営コンサルタントの横山信弘氏は、そんな新入社員が言ってはいけない言葉を発表しています。以下はそのトップ10に入ったもの。
「モチベーションが足りない」「時間がない」「そもそもこれってやる必要があるのでしょうか?」「ちょうど今、やろうとしていたんです」「無理です」「セルフ・ハンディキャップ」「できる範囲でやります」「そこまでやる必要があるのですか」「目標はあくまでも目標ですから」「最近、親の調子がよくないので......すみません」
部下を持つ上司の皆さん、心当たりはありませんか? どこか言い訳じみたこれらの言葉に、「お前は何様じゃ」と堪忍袋の緒が切れた人もいるのではないでしょうか。
ただ、頭ごなしに叱りつけるのも、上司としての器が問われるところ。できるなら事情を聞きつつ、双方にとって良い着地点を見つけ出したいもの。が、しかし、目の前のお前のその態度はなんなんだと頭に血がのぼってしまうのが普通です。
そんな時に参考にしたいのは、部下の言い訳には、「良い言い訳と悪い言い訳がある」ということ。榎本博明氏の著書『なぜ部下は「言い訳」するのか』では、必ずしも、言い訳には、悪いものばかりではないと説明しています。
「言い訳とは、自分の側の事情を説明することである。そうなると、言い訳には、責任逃れのための言い訳と、事実にもとづいて説明する言い訳があることになる。前者は悪い言い訳、後者は良い言い訳と言ってよいだろう。(中略)
上司の側は、若手部下の言い訳に対して、『また、言い訳をする』と、否定的に反応しがちだが、良い言い訳は事態を正確に把握するために必要なものである。拒否するのではなく、むしろ積極的に聴きだすべきだろう」(榎本氏)
良い言い訳を聞くことで、上司としては事態を理解することができるし、今後の対処法も考えることができます。また、部下の方も話を聞いてくれたことで、上司に対して肯定的な気持ちになることでしょう。良い言い訳に関しては、積極的に聴きだすことが上司部下の関係、ひいては会社にとって利益につながります。頭に血が上る前に、これは良い言い訳なのかどうなのか、一度考えてみてはいかがでしょう。
しかし、嘘が入っていたり、他人のせいにしたり、状況のせいにしたりして、責任逃れをしようとする言い訳には、上司としてガツンと言ってやりましょう!
【書籍データ】
・『なぜ部下は「言い訳」するのか』 榎本博明著 大和書房
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