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【動画】​10年計画! 洞窟の彫刻を作り続けることに身を捧げる男

2013/12/10 12:30 投稿

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Filed under: 国際, 暮らし・車, カルチャー, トピックス, 男気

彫刻アーティスト、ラー・ポーレット氏が手がけるのは普通の彫刻作品ではない。なんと"洞窟"の彫刻だ。


ポーレット氏はアメリカはニュー・メキシコ内の砂岩の崖の中、その壁面一杯に不思議な模様を刻み込むアーティスト。彼はアイスピックと手押し車だけを手に、洞窟の中を異空間にしてしまうのである。

【動画】気の遠くなるような作業の果てに姿を表す洞窟彫刻は非常に美しい


現在67歳の彼は、洞窟彫刻の仕事にたどり着くまでの間は放浪していたという。大学を中退後、アメリカ海軍にも籍を置いたもの除隊、その後は国内中をヒッチハイクして旅し、郵便局員、警備員、ビルの管理人、一時は農業にも携わっていたらしい。そして1985年にディクソンで掘削の仕事に就き、家や井戸を掘るうちに"彫る"作業に打ち込むようになり、気づけば洞窟の中を彫刻するようになっていたという。

1987年に、カリフォルニアのアロヨセコ地域内で最初の作品"ハート・チェンバー"を制作すると多くの人々が訪れるようになり、ある種、地元の神殿ような存在に。しかし「あまりに多くの人が押しかけたんで、周りに支障が出始めたんだ。安全の問題も浮上してね」とのことで、結局洞窟は埋め直してしまったのだとか。

その後も愛好家などの依頼を受けて洞窟彫刻に取り組むものの、依頼主とポーレットの間で作品の"方向性の違い"で意見が対立することも多かったらしい。あくまでアーティストである彼は「作品はただあるべき姿を現そうとするだけなんだ」と、インスピレーションが降りてこないことには作品は生まれないのだと語る。

一方、依頼主や近しい人たちは彼について、「何かに突き動かされるようにして、ひたすら作業に没頭するんだ。麻薬抜きの麻薬中毒者みたいにね。何かこの世の私たちより、もっと大きな意識と交信するみたいにして」「依頼内容よりも、自分の中の創造性とひたすら向き合っている、って感じだった」と語る。中には「まるでミケランジェロ(ルネサンス期の彫刻家)のよう」とまで言う者もいるようだ。

現在は、クライアントからの仕事を受けるのではなく、自身で発案した10年計画のプロジェクトに取り組んでいるところ。まだ3年目だというから先は長いが、完成すれば壮大な彫刻作品となるだろう。ひたすら洞窟彫刻を作り続けることに身を捧げる男の、人生最大最高の作品の完成まで後7年。いったいどんな洞窟になるのだろうか。

【参照リンク】
・Meet the Man Who Artistically Carves Entire Caves by Hand with a Pickaxe
http://www.odditycentral.com/pics/meet-the-man-who-artistically-carves-entire-caves-by-hand-with-a-pickaxe.html#more-38488

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