自分のファーストキスの年齢について、マイナビニュースが男性会員371名に聞いたところ、1位は「20歳(14.8%)」となりました。その後は、「19歳(10.2%)」、「18歳(10.0%)」と僅差で続き、ファーストキスの年齢は下がっていくようです。
男女とも気に覚悟して挑むファーストキスですが、なぜそもそもキスなんて行為をするようになったのでしょうか。「キス」について科学の力で解き明かした珍しい本があります。
書籍『なぜ人はキスをするのか?』は、テキサス大学オースティン校の研究科学者・科学ジャーナリストのシェリル・カーシェンバウム氏の著書。キスが出現した経緯は多くあるものの、なかなか絶対的真理をついたものは少ないようです。カーシェンバウムの分析は下記の通り。
女性の濃厚色やバラ色の唇はいやでも目に付きやすいもの。しかも、人間の唇は動物界の大半のメンバーと違ってめくれ上がっているので、ひときわ目立ちます。やわらかくて肉付きがよく、むき出しになっている唇。形も構造もどこか誘惑的です。
さて、キスの原点ですが、それは何百万年も前にさかのぼる必要があるようです。人類の祖先は、食べ物を見つけるために、「赤みがかった色」を見つける能力に長けていました。「赤色は報酬」、そう祖先の脳に組み込まれていたのです。現代の人間も「赤」は注意を引く色として認識されています。赤を見ると心拍と鼓動が早くなり、興奮を覚えるといった、心理学者の報告もあり、みなさんも心当たりがあるのではないでしょうか。
その赤とキスについて、心理学者V・S・ラマチャンドランによると、「人類の祖先が赤色を探し出して食糧という報酬を手に入れるようになると、この色の出処を手当たりしだいに調べ始め、雌の身体の一部の赤色も探り当てたようだ。やがて赤い色は、食べることと並んで楽しいと同時に必要不可欠な行動であるセックスを促す派手な信号になったと」と分析。
では、祖先の魅力にあふれた赤色は、どうして股間から唇に移ったのでしょう。いちばんありえそうなシナリオとして、祖先が次第に直立歩行をするようになり、目立つ信号の位置が変わったというものがあります。雄を引きつけてやまない赤色は、臀部から顔へ移り、それに伴い雄は唇を見つめるようになったのです。確かに唇は、感触・厚み・色合いが陰唇に似ています。
唇は「生殖器の名残り」、そう分析したのは、イギリスの動物学者デズモンド・モリス。男性被験者に様々な色合いの口紅をつけた女性の写真を見せ、その魅力をランクづけしてもらいました。すると、男性はいちばん鮮やかで、いちばん性的にそそられる赤い唇を必ず一位に選ぶそうです。
「赤い口紅のメーカーがつくり出しているのは美しい口ではなく、一対の特大の陰唇である」とは、モリスの言葉。
いかがでしたでしょう、キスの起源については様々な諸説がありますので、カーシェンバウム氏の分析もそのなかの一つにすぎません。
ただ、どこか納得している男性も多いのではないでしょうか。あなたがキスをする理由、一度深く考えてみる?
【書籍データ】
・『なぜ人はキスをするのか?』 シェリル・カーシェンバウム著 河出書房新社
photo:「ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE」DVD・ブルーレイ発売中
(C)2013「キス我慢選手権 THE MOVIE」製作委員会
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