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『B-1「なみえ焼そば」が優勝』、『ローラーで腕切断 作業員死亡』、『宮崎2人女性殺害で再審請求』、『「監禁場所決めず」 中1誘拐』、『不発弾の移送終了、避難解除』、『野球部バスが横転 31人搬送』、『オンラインゲームで口論 刺す』、『12年前強殺 中国で主犯格拘束』......。

これは、とある日のヤフーニュースの地域カテゴリにあがったニュースの見出し。ご当地グルメのNo.1を決める「B-1」以外は、何とも気分が暗くなるようなニュースばかり。このようなラインナップはお馴染みのもので、なかなかハッピーニュースばかりが取り上げられる日は珍しいものです。

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そんな世の中の仕組みに疑問を持ち、「どうしてテレビのニュースはわるいことやこわいことをたくさんはなすのに、うみびらきとかのたのしいことやうれしいことはすこししかやらないんですか」と質問を投げかけたのが、ある10代の男子。

これは、テレビ番組『水曜どうでしょう』のディレクター陣にお悩み相談コラムに寄せられた相談。書籍『人生に悩む人よ 藤やん・うれしーの 続・悩むだけ損! 』では、同番組ディレクターの藤村忠寿氏と嬉野雅道氏が、この問題について持論を展開しています。特に藤村氏の考え方は以下の通り。

「運動会が開かれました、というよりも3組の山田くんが事故にあいましたの方が、みんなの話題になるでしょう」と説明する藤村氏。テレビはたくさんの人に見てもらわないとお金になりません。ですので、刺激的で話題性のあるものがニュースになるのです。

悪いことや怖いことを積極的に採用するテレビのニュース。この10代男子だけでなく、不幸なニュースばかりの報道をやめてくれと願う人も多いのではないでしょうか。同じテレビの人間として藤村氏も、この変わらない体質に疑問を投げかけています。

原発反対デモに10万人以上もの人が集まった時も、テレビは相変わらず殺人事件で盛り上がろうとしていました。「普通の人たちが、こんなに多くデモに参加するなんて、前代未聞の出来事です。この出来事から、今の時代の流れ、世間の人々の考え方の変化が読み取れるし、ここから次の時代につなげるべき何かをテレビは伝えることができたはずです」と、藤村氏は言います。そして、本来、テレビがすべきことは、「今、起きていることの」の「意味」を考え、そこから「次の時代へとつなぐもの」を見つけ出し、それが悪い方向へ向かうのなら、それを糾弾し、「今よりも、少しでもいい次の時代を作る力になる」ことだと、同書でまとめています。

刺激・話題が先行したニュースばかりをどの局も取り上げてばかりでは、数字がとれてお金稼ぎにつながるかもしれませんが、停滞感から抜け出すことはできません。藤村氏の言うように、今を映すだけでなく、次へつなげるものを映すような、深いニュースが今、必要とされているのです。

【書籍データ】
・『人生に悩む人よ 藤やん・うれしーの 続・悩むだけ損!』 藤村忠寿・嬉野雅道著 アスキー・メディアワークス


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