恋愛、結婚、SEX――。男女が出会い惹かれあったら、その瞬間が「嫉妬のはじまり」ともいえるのではないでしょうか。そして、やきもちに苛まれ、自分に自信をなくしたり、不安から恋人を必要以上に縛ったりしてしまうこともあるでしょう。
そんな嫉妬問題に鋭く切り込み、例え浮気現場をパートナーに抑えられたときでも「『何もしてない!』っていうのが愛していることなんだ」と語るのは、映画監督でタレントのビートたけしさん。やや強引な"言い訳"にも聞こえますが、自著『嫉妬の法則』のなかで、そもそも嫉妬は純粋か否かについて、次のように説明しています。
「カミさんだって、『ほかの誰とも違うと言ってもらいたい、それで安心するんだ』って言うわけでしょう。それでこっちは無理に無理を重ねちゃうわけ。これよく考えたら、愛とかいう問題じゃなくて、自分をどう押さえ込むかっていうことの戦いになっちゃって、純粋な愛なんて問題じゃなくなる」
つまり、恋愛や結婚によって男女が「愛する方」「愛される方」に分けられたときから、両者は求める、求められる関係になり、それはもはや生き様の問題になると。この場合、多くの人は「愛される方が楽、幸せ」と定義しがちですが、たけしさんは「愛するほうがいいよ、愛されでもしたら大変なことになる」と持論を続けます。
「『愛されるほう』は何してほしいって、いろいろ考えださなきゃいけないわけ。映画に連れていってほしいとか、いろんなことを。そうすると『愛するほう』は、言われたことをやればいいだけ。そうすると『愛するほう』が楽、余計なこと考えなくていいからさ」
誰もがつい難しく考えがちな、純愛や嫉妬の謎を、軽快な口調で紐解いていくたけしさん。エピソードでは奥さんとの関係などにも触れられており、何があっても離婚されない理由については、「おいらといることにまだメリットがあるんだ。給料稼ぐ、それを全部カミさんに渡してる」とスッパリ。その裏には、余計に悩みすぎて迷路にハマるな、というメッセージが見え隠れします。恋愛で悩みがちな人にとっては、脳みそのストレッチになりそうな一冊です。
【書籍データ】
・『嫉妬の法則―恋愛・結婚・SEX』 ビートたけし著 角川書店
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