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『ウルヴァリン:SAMURAI』を観る前に知っておきたい5つのコト

2013/07/28 04:30 投稿

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Filed under: 国際, 芸能, カルチャー, 映画, アフター5, トレンド

1974年の『超人ハルク』に初登場して以来、数え切れないほどのコミックに登場してきたウルヴァリン。だが歴代の作品の中でも、クリス・クレアモント作、フランク・ミラー画で1982年に登場した、日本が物語の中心になった4部作ほど名高いものはないだろう。その理由の1つとして、ヒュー・ジャックマンが『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』(2009年)(や、『X-MEN ファイナル・ディシジョン』なども?)の最終章としてこの作品を(映画化しようと)何年も追求し、ファンにも約束してきたことが挙げられる。そしてついに、ジェームズ・マンゴールド監督による『ウルヴァリン:SAMURAI』として完成したのだ。

samurai.jpg


中には、ヒュー・ジャックマンによる映画版『ウルヴァリン』しか知らず、コミックシリーズを手にしたことがない人もいるかもしれないが、心配ご無用。 <cinemablend.com>がクレアモントとミラーによる限定シリーズから5つの重要な筋書きを紹介してくれている。これで、9月13日(金)に 日本公開される『ウルヴァリン:SAMURAI』がより楽しめるはずだ。

1.ウルヴァリンは孤独
過去の業にとらわれている男、ウルヴァリン(ローガン)はあまり人と交わらない、野性味のある一匹狼(自己中とも言う)。彼はしばしばミュータント集団の一員として活動するが、基本的には単独でミッションに挑むほうが好き。これを考えると、1982年あたりまで彼が単独ミッションに挑む場面が登場しなかったのは意外だ。

コミック同様、マンゴールド監督はカナダの山中を舞台に物語をスタートさせる。そこでは白髪交じりのウルヴァリンが悲惨な冒険を経て、孤独を求める。『ウルヴァリン:SAMURAI』ではウルヴァリンが、恋人ジーン・グレイ(ファムケ・ヤンセン)の死を悼む。ジーンは己の死後もウルヴァリンをたびたび導くべく現れる。原作のクレアモントとミラーはチームメイトからローガンを切り離した。
その目的は、彼らとウルヴァリンとの間に距離を作ること、そして彼ら(チームメイトたち)が1人の戦士の衝撃的な出来事における感情的な部分を追い求めるのに、十分な余裕を持たせることだ。この決断は『ウルヴァリン:SAMURAI』でも同様の働きをする。これまでスクリーンでは誰も見たことがない、キャラクターのくすぶり続ける痛みへと観客を引き込もうと、ヒュー・ジャックマンは2つの完全な演技を見せている(ローガンとウルヴァリンという2つの役を完璧に演じ分けている)。

コミックではこんな感じでした


2.ローガンの世界には2人の美しい女性がいる
原作コミックの原動力は、日本を訪れたウルヴァリンが再会するマリコとの恋愛だ。だがウルヴァリンはマリコの父シンゲンが、彼女を他の男と結婚させたことに激怒。シンゲンは一匹狼のウルヴァリンをどうしようもない奴で、(娘と結婚させる)価値のない男だと考えているのだ。クレアモントとミラーは一連の作品で、ウルヴァリンを日本古来の倫理を指す"行動規範"と結婚させ、彼を誉れ高い戦士に仕立て上げようと苦闘した。コミックが出版される前、ウルヴァリンは単純な暴れ者という1人の戦士だった。クレアモントによるコミックではウルヴァリンを違った角度から見つめている。ひどく苦しみながらも、東洋のサムライ魂である古来の信念体系にとらわれた者として。

マリコ(『ウルヴァリン:SAMURAI』で演じるのはTAO)はマンゴールド監督の『ウルヴァリン:SAMURAI』で重要な役割を担う。ボディーガード役のユキオ(福島リラ)も同様だ。とはいうものの、ウルヴァリンとマリコが映画の中で会うのはこれが初めてで、彼らの間には特筆すべきリアルな物語がないが、2時間の上映時間の中で何年もさかのぼるなど努力している。

3.ニンジャ集団ザ・ハンド
シンゲンによって追放されたウルヴァリンは、事あるごとに殺人ニンジャ集団ザ・ハンドと衝突する。ウルヴァリンもザ・ハンドもサムライ道で鍛えられた者同士だが、前者はしばしば残酷な野獣モードでザ・ハンドを打ち負かす。だが彼のこういった面はマリコを怖がらせ、2人の間に溝を作ってしまう原因に。この仲違いこそがローガンの弱々しく人間的な面を追求するきっかけとなり、これまでワンパターンだったウルヴァリンのキャラクターに斬新な切り口をもたらしている。

ジャックマンは『ウルヴァリン:SAMURAI』の2つの印象的な戦闘シーンで複数の忍者と戦う。もっとも、忍者たちは"ヤクザの一員"と紹介されているが。ザ・ハンドを失うことは(原作に崇敬の念を表すというという点から)クレアモントの作品のコアなファンにはツラいかもしれないが、『ウルヴァリン:SAMURAI』的にはマイナスとはならない。

4.シルバーサムライ
ほとんどのマーベルコミックには、特徴的な宿敵の存在がある。『スパイダーマン』だったらグリーン・ゴブリンだし、『キャプテン・アメリカ』ならレッドスカルといった具合に。そして『ウルヴァリン』にはシルバーサムライがいる。シルバーサムライはクレアモント&ミラーのコミックには出てこないものの、『ウルヴァリン:SAMURAI』には登場する(サムライはローガンとマリコの物語を受け継ぐ、『アンキャニーX-MEN』のコミックに登場する。シルバーサムライのファンは、何らかの形で彼をスクリーンで見たかったはずだし結果オーライか。

しかしながら、『ウルヴァリン:SAMURAI』ではシルバーサムライに大きな設定変更が加えられている。映画版における存在としてはなんら問題ないしネタばらしをするつもりも無いが、本作における設定変更はファンにとって若干不満が残るものかもしれない。

シルバーサムライはとにかくカッコいい


5.バイパー参上! 彼女は一体、何者なのか?
シルバーサムライはかつて、ミュータントであるバイパーの護衛を務めていたが、マンゴールド監督はバイパーの新バージョンを推し進めている。オリジナルバージョンのバイパーは『キャプテン・アメリカ』の敵対集団・ヒドラ党の一員で、ヘルファイア・クラブの元メンバーでもあった。キャラクター自体はマーベルのルーツに関わりが深いが、本作に登場させるのは微妙だったかも...? ともあれ、『X-MEN』シリーズで新たなミュータントが見たいという観客へのアピールにはなるだろうし、スヴェトラーナ・コドチェンコワ(『裏切りのサーカス』ほか)の蛇女っぷりには注目だ。

【参照リンク】
・『ウルヴァリン:SAMURAI』オフィシャルサイト
http://www.foxmovies.jp/wolverine-samurai/

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