3月中旬、インド北部ビハール州の全高校4,000校で行われた進級試験で、なんと1,601人ものカンニング行為が発覚し、協力した保護者100人が警察に拘束されたことが話題になった。インドは試験での不正行為が常態化しているそうで、同州ではカンニングで、2,000ルピー(約3,500円)の罰金か禁錮6か月の刑罰を科すと定めている。
さらに驚きなのが、インドの事件でもっとも多かったカンニング法が、「教室の外から我が子に向けて解答を記した紙飛行機を飛ばす」というものだったこと。ちょっとマジメに考えれば、バレても仕方のない方法だとわかりそうなものだが......。試験への心配で判断能力を失ってしまったようだ。
日本でも京大受験などのカンニングが話題になったが、試験があれば不正してでも結果を残したいという気持ちは万国共通みたいだ。そこで、近年起きたカンニングにまつわる世界の事件を紹介しよう。
2009年、中国・海南省万寧市の民家から、縦約40cm、幅約20cmのメモ書きが発見された。ぺーパーには「五経」や「論語」など清朝中期(1700~1800年代)の科挙試験(公務員試験)で受ける各科目の要点が書かれ、受験者が 試験会場に持ち込んだ世界最古の「カンニングペーパー」と言われている。なかなかのサイズで、しかも32ページという多さ。その文字数は計32万字という大作だったようだ。どうやって持ち込んだのかが一番気になる!
・11mの力作も使われることなく御用に
事件が起きたのは、カザフスタンの高校。大学の進学先が決まる卒業兼入学試験会場での話だ。試験が始まる前に、試験官が服の中に手を入れて動かしている生徒を発見。怪しく思い、調べてみるとそこには11mにも及ぶカンニングペーパーが入っていたのだ。長く伸びた紙には数学、歴史、ロシア語などの解答が、ぎっしりと約2万5000個も記されていたという。そもそも、その分量からどうやって答えを探すのか。そこまで考えていたのだろうか......。
・カンニングで病院へ駆け込む惨事に
2012年1月、中国の病院を訪れた男性の耳から1cmにも満たない銀色の小さなボタンのような物が取り出された。実はこの物体、超小型ワイヤレスイヤホン。男性の職場では、毎年テスト結果によって給料が決まるため、この機械を使ってカンニングを試みたそうだが、試験終了後、あまりの小ささに取れなくなってしまったのだ。そこで耳鼻科へ行ったというワケ。カンニングが横行する中国では、カンニンググッズが多く売られている。
ちなみに、日本でも中国人によるカンニング事件が起こっている。2012年10月に自動車運転免許試験をめぐって中国人グループのカンニング疑惑が浮上。警視庁は不正に免許を取得した中国人が約300人に上る可能性が高いと発表している。
| Email this | Comments