Apple
スペシャルイベントでiPhone 11シリーズが発表されたものの、噂の新機能のいくつかは言及されないまま。実際にはハードウェアとして搭載されているものの、何らかの事情で無効化されているとの見方もあります。
iPhone 11、実は双方向ワイヤレス充電ハード内蔵?から次世代AirPodsが年末発売?まで、最新アップル噂をまとめてお届けします。
iPhone 11(仮)に忘れ物タグを見つけやすくする「R1」コプロセッサー搭載のうわさ
11日のイベントでは未登場のまま終わった、アップル純正の忘れ物防止タグ。それと密接に関連あるコプロセッサー(プロセッサーの演算を補助する装置)がiPhone 11シリーズに内蔵されているとの噂です。
これまでのiPhoneにもモーション計測用のMシリーズコプロセッサー(通称)が搭載されてきましたが、米MacRumorsによるとiPhone 11の3モデルには新たな「R1」が内蔵されているとのこと。Mシリーズに加えて慣性測定ユニットやBluetooth 5.1、ウルトラワイドバンド(UWB)などのサポートも述べられています。
これらデータを統合することで忘れ物防止タグを発見しやすくし、ARのオクルージョン(手前にある物体が背後にある物体を隠して見えないようにする)機能を支援。さらにBluetooth 5.1ならではの方向検出機能で忘れ物発見に高い精度を発揮するとのことです。
まだイベントで発表されて製品も出荷されず、メディア関係者も「手に取って操作した」以上の情報が得られない現状では、とりあえず続報を待ちたいところです。
うわさ:次世代AirPods、10月に生産開始?年末に発売される可能性
3月に発売された第2世代AirPodsの次、第3世代モデルが10月から量産開始されるとのうわさ。その出所は、おなじみ台湾の電子部品業界情報誌DigiTimesです。
アップル未発表製品に詳しいアナリストMing-Chi Kuo氏が3月に「2つの新型AirPodsが2019年第4四半期から2020年の第1四半期にかけて2つの新型AirPodsが量産に入る見込み」と予測したのをはじめ、第3世代モデルの噂は各方面から相次いでいます。1つは新規設計のフォームファクタで高級モデル、もう1つは第2世代を継承するとの見方が主流です。
このうち気になるのは、やはり新機能を備えるという高級モデル。おおむね防水仕様やノイズキャンセル機能の追加といった進化が予測されています。「オープンイヤー(開放型)でノイキャン機能」は困難と見られていましたが、それをファーウェイの「Freebuds」がAirPodsによく似た姿でみごとに実現しており、信ぴょう性が高まっているかたちです。
iPhone 11 ProはLTE速度が現行より13%もアップ? モデムチップ変更が貢献か
いまだ謎に包まれている部分も多いiPhone 11 Proのスペックですが、4G LTEの通信速度が2018年モデルよりも13パーセントも上回るとのテスト結果が報じられました。
インターネット速度計測テストのSpeedSmart.netは、米国の主要モバイルネットワークにて、iPhone 11 ProのLTE接続スピードをiPhone XSおよびiPhone XS Maxと比較し、上り下りともに前世代より上回っているとのグラフを公開しています。
とはいえ、iPhone 11シリーズの実機がアップル社外にない(はず)の現状では、おそらく「スペシャルイベントで展示されたデモ機に、その場で複数のSIMカードを入れ換えてテストした結果」と思われます。つまり厳密にテスト環境が制御された状態でないと推測されるため、一概に信用がおけるデータとはいえないわけです。
その一方で、アップルが4月にクアルコムと和解したため、iPhone 11シリーズでは2018年モデルのインテル製モデムからクアルコム製に置き換えられた可能性もあります。上記のテスト結果が正しいとすれば、モデム交換の恩恵がさっそく表れているのかもしれません。
iPhone 11 ProのRAM容量は4GB?有名リーカーは6GBとツイート
iPhoneはアップルがOSとハードウェアを統合しているためAndroid一般よりもRAM容量が少なくても軽快な動きをする傾向がありますが、それでも「最新モデルのRAMはおいくらGB」は毎年気になるところです。実際、2017年モデルのiPhone Xは約3GBでしたが、2018年のiPhone XSでは約4GBに増量されていました。
さて、今年のiPhone 11 Proはどうなのか。手がかりの1つは、ベンチマークサイトGeekbenchに登場した「iPhone 12,3」なるベンチマーク結果です。前年モデルより約15%もの高速化は順当として、搭載RAM容量は約4GB。すなわちiPhone XSやiPhone XS Maxと同じとされています。
しかし、有名リーカーOnleaks氏は「iPhone 11 ProおよびiPhone 11 Pro MaxのRAMは6GB」だとツイート。さらにiPhone 11は4GBで、前モデルのiPhone XRより1GB増しだとされています。
また、バッテリー容量はiPhone 11は3110mAh(XRは2942mAh)、iPhone 11 Proは3190mAh(XSは2658mAh)、iPhone 11 Pro Maxは3500mAh(XS Maxは3174mAh)とのこと。いずれも大容量化していますが、Ming-Chi Kuo氏の予測も(双方向ワイヤレス充電を前提として)おおむね一致しています。
iPhone 11シリーズに共通しているA13プロセッサーは機械学習機能の強化が公表されているほか、上記のように新型コプロセッサーの搭載も噂されています。これらにRAMの増量も加わるとすれば、各種アプリで15%以上のスピードアップが見込める可能性もありそうです。
アップル、手のひらで生体認証の特許を申請。Apple Watchもロック解除?
Apple/USPTO
指紋のTouch IDや顔パスのFace IDに続き、アップルが第3の生体認証「手のひら」を特許出願したとのニュースです。
「手のひら生体認証センサー層や関連方法を含む電子機器」と題された特許文書によれば、本システムはまず赤外線が手のひらに放射され、その反射光から静脈をマッピング。さらに手のひらのシワも同時にスキャンし、2つのデータを合わせて精度を高めるというアプローチです。これに加えて、Face ID認証用のTrueDepthカメラ(前面3Dカメラ)も使って「手のひらの複数箇所で同時に認証」というアイディアも記されています。
この手のひら認証センサーを健康モニタリングに活用する可能性への言及もあり。ウェアラブル機器を用いることなく、iPhone単体で手の腫れや血管の閉塞などが検出できれば便利そうです。
そしてApple Watch本体やバンドに手のひら認証システムを内蔵することも想定されているもよう。ティム・クックCEOは「人類に対する最大の貢献」として2019年内に多くの医療関連サービスを発表すると示唆していましたが(あと数ヶ月しか残ってませんが)これら特許も壮大なビジネスモデルの一環なのかもしれません。
iPhone 11シリーズ、双方向ワイヤレス充電ハードを内蔵?ソフト的に無効化との噂
今年の前半から長らく噂されていながら、スペシャルイベントでお披露目されずに終わった双方向ワイヤレス充電機能。それが実はハードウェア的には搭載されていながら、iOS側でソフトウェア的に無効にされているとの噂が伝えられています。
アップル未発表製品のリーク情報に定評あるSonny Dickson氏は、「信頼できるソース」の話として上記の趣旨をツイート。同氏はアップル純正ワイヤレス充電マットAirPowerの開発が難航していると早くから指摘し、実際にAirPowerが発売中止に終わったという実績も知られています。
有名アナリストMing-Chi Kuo氏はイベント直前に「双方向ワイヤレス充電機能はキャンセルされたようだ」と投資家向けメモで予測。充電効率がアップルの要求水準を満たしていない可能性があるため、おそらく放棄されたーーと述べていました。
Dickson氏もKuo氏も、確度の高い情報なしに見解を公表するとは考えにくいこと。2人とも正しいのだとすれば、iPhone 11シリーズ発表時には無効にしたが、その問題はソフトウェアで解決する目処が立っており、後日に有効にするアップデートとともに「実は」と発表する......といったシナリオが書かれているのかもしれません。
ともあれ、双方向ワイヤレス充電機能に必要なハードウェアが搭載されているのであれば、現物を分解すればある程度は分かるはず。9月20日の発売以降の分解レポートを待ちたいところです。
Apple Arcade「独占」ゲーム、Android版は不許可。PS4やSwitch版とのマルチは可能
Annapurna Interactive/Simogoゲーム定額サービスApple Arcadeは100以上もの完全新作を"独占"提供とアピールしていますが、これは「モバイルOS向けゲームとしては独占」、要するにAndroid版は許可されない意味だとの噂が伝えられています。
アップルが公式に顧客向けに告知したわけではありませんが、米9to5Macはその根拠の1つとして「Sayonara:Wild Hearts」を例に挙げています。本作は9月19日(米現地時間)、つまりApple Arcadeリリースと同日にNintendo SwitchおよびPS4向けに発売予定で、携帯デバイスの性質もあるSwitchも「ゲーム専用機」と仕分けされてモバイルには含まれないというわけです。
ほか、ゲーム専用機向けであれXbox Gam Passのような他社サブスクリプションサービスにも提供できないとの報道もありました。アップルとしては「モバイルOS」かつ「定額遊び放題」の両面で優位性を保ちたいという意図があるようです。
かたやAndroid陣営でも、有料アプリやゲームを定額で利用できるサービス「Google Play Pass」がテスト中と報じられています。こちらもApple Arcadeと同程度の月額500円程度と伝えられており、モバイルゲーマーにとってはありがたい競争が繰り広げられそうです。 この記事はEngadget 日本版からの転載です。
コメント
コメントはまだありません
コメントを書き込むにはログインしてください。